足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

中小型株の中で輝く技術力

2020-11-30 15:24:26 | 投資戦略

今月は小型株が相場の牽引役になった。ラッセル2000が+19%急騰したがS&P500の+10%を大きく凌駕した。下記の5つの理由で、引き続き小型株の成功の先行が継続する。  

5つの理由が上げられる。

  1. 小型株が合理化で先行。
  2. インフレ再燃で政府と連銀は合理化政策を進めるチャンスの到来に力点を置く。2008年の金融危機、第2次世界大戦後の復興の積極策で経験したケースの準備を始めた。特に中小型企業の復活に力点を置く。
  3. 中小型企業の景気回復に力点を置くが、経済界の反応はまちまちで短期的に成果が上がるかどうかでは意見は一致していない。景気対策が効を奏するかには疑心暗鬼である。目先の業績見通しではS&P400、S&P600の小型企業の反発力が大きい。
  4. 中小型企業の方が海外ビジネスの比率が大きく、コロナウイルスのワクチン開発でも先行している。向こう6ヵ月の期間をみてもワクチン開発で先行している件数が多い。
  5. 景気循環の回復の好影響の恩恵をいちばん先に受けるのは小型企業と、市場で言われている中小企業である。先端技術の成功例についてもいえる。世界的な大企業でなく異例な技術開発は中小企業のなかに隠れている。
  6.  

目先の景気の回復局面で脚光を浴びるのは中小型企業が圧倒的に多い。東京市場でもここで取り上げた海外のケースのような事例がふえてくる。


注目度の高い投資家が動く    ビットコイン

2020-11-25 16:35:50 | 投資戦略

ビットコイン(仮想通貨)の上昇に勢いが止まらない。

最近の上昇の理由は主役が個人投資家の仲間に機関投資家が参入したことだ。資産運用の最大手フィデリティは暗号資産(仮想通貨)部門のFDAを設立し、機関投資家向けにデジタル資産の投資家向けサービスの提供に力を入れ始めた。

同社では2020年に起きた相場の変動の重要な変化について次のような出来事を指摘している。

コロナウイルス

新型コロナウイルスのパンデミックと、「米FRBの行動」がデジタル資産に対しする考えに大きく影響した。ビットコイン=デジタルゴールドの概念が投資家の間で浸透した。

規制規制アプローチの明確化

ことしは米通貨監督庁(OCC)が銀行顧客のデジタル資産保有に承認することを出したことが「分水嶺」と成った。懸念事項であった規制の曖昧さがクリアされた。

ポールチューダー・ジョーンズやソロスの同僚のドラッケンミラーが投資したことが投資対象として信頼感が高まった。

なかでも、かつてのソロスに代わって注目度が投資家の間で高まっているドラッケンミラーの投資が大きな影響を与えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


新財務長官に歓迎

2020-11-24 16:52:32 | 投資戦略

米大統領が78代の財務長官に前連銀議長ジャネット・イエーレンを選任した。74歳の高齢だが、これまでの米国の不況期からの脱出に巧みな運営で成果をあげて世間で評価が高まった。

これまでの政策運営の実績と、ワシントンでの人脈の広さが評価された。注目されるのは、初めて女性の財務長官であることだが、これまでの職歴を買われた最適な人事と評価が高い。16年間にわたる連銀の運営に参与してきたことが、新大統領に注目された。

2004年から2010年までサンフランシスコ連銀議長を務めたあと、2010年から2014年までオバマ政権では連銀副議長を務めたあと、2018年までバーナンキ議長のあとを継いで議長職を務めた。トランプ政権では交代した。

新大統領の財務長官の選定にはウォール街でも高い評価を下し歓迎している。


ビル・ミラー バフェットと並ぶ運用者

2020-11-21 17:18:53 | 投資戦略

相場の先行きに判断がつきかねるとき、まず駆け込むところは20世紀が生んだ投資のベテランのビル・ミラーところだ。21世紀末に年号が変わった、その後半に大きく頭角を現し20世紀が生んだ3人の偉大な投資家に位置づけされた。

彼は長年にわたって投資会社レッグメイソンの資産運用のリーダー的な存在として、ウォーレン・バフェットと並ぶ存在であった。バフェットがハイテクを避けて通ってきたのに対して、ミラー・全天候型の運用で成果はバフェット並んできた。

毎年5月に行われるバフェットの株主総会には必ず顔を出し、90歳台半ばのバフェットと並んで活躍してきた。

ビル・ミラーを追いかけていて気がつくのは全天候型の運用をおこなってきたことだ。老いても壮年時代のエネルギーで、すぐれた成果の新記録を上げ続けている。彼はバフェットの会社の株主になり、バフェットを神様のように崇めてきた。その行動をみていると資産運用には老齢化とは大きな問題でないということをPRしてきた。

最近もミラーで関心したのはビット・コインへの投資である。大学では数学の勉強にも力をいれきたが、それを資産運用に適用し、学問の応用の大きな手段にした。

 

先週、引き付けられたのはいま米国の投資対象として人気のあるビット・コインにも以前から投資してきたことである。

ビル・ミラーを有名にしたのは10年間連続でNYダウ平均の成果を毎年上回ってきた記録の保持者であることだ。


ビットコインに再度注目

2020-11-20 11:55:54 | 投資戦略

 

本欄でビットコイン相場に関心を持ち始めた動機は2017年であった。個人投資家の資金が市場に流入しその年の価格は年間で10倍以上に上昇した。

有望な市場が現れるとウォール街をはじめ金融市場にはいち早く米国、中国の資金が殺到する。

相場は2018年末にピークを記録したが、その後も金融市場では人気商品として相場が定着した。

金融市場の整備に立ち遅れた中国でも遅ればせながら新しい金融商品の銘柄として一角を占め、中国人の投機熱が沸騰して金融当局は規制に乗り出すほどの過熱現象をもたらせた。

われわれが注目を始めたのは相場が急騰する直前で、短期間に数倍の成果をもたらせた。一時は投機対象として位置づけがなされ、中国の規制は一時的な売買中止まで発展した。

未知の相場の世界に参入した中国の資金は、市場が小規模だけに一部の投機資金が相場の動向を握り、世界でも有数の金融市場にのしあがった。

世界一の投資家ウォーレン・バフェットも当初は参入し、資産の運用対象に位置づけたこともある。しかし相場の変動の激しいのに危惧して投資対象から除外した。

いまひとり20世紀が生んだすぐれた投資家のビル・ミラーも市場に参入し、バフェットが撤退したあとも資産運用の対象に位置づけている。

ビットコインには、有能な投資家のなかには一貫して資金の運用対象として保有し、大稼ぎした向きも多い。

ビットコイン相場の変動率は2019年までは大きかったが、最近は安定してきた。中国政府は取り引きを規制する措置をとり、相場の変動も落ち着いてきた。

ビル・ミラーはバフェットが手を引いたあとも投資を続けて成果に満足し、安全資産として運用対象に位置づけした。

それをみて、目先き第2弾としてわれわれも再投資を始めた。