足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

トランプ大統領が相場を替える

2018-03-31 08:54:55 | 投資戦略
さくらの花の開花とともに、NY株も春を先取りし堅調な相場展開だ。
相場をリードしたのは金融、製造業、通信、石油である。
これらの業種は、伝統的には米国らしい業種で、東京市場ではいずれも存在感の薄い業種である。
金融、製造業、通信、石油に医薬品を加えたら、現在の人気産業群になる。

2006年のトランプ誕生以来、この種のオールドエコノミー銘柄が息を吹き返してきた。別に新大統領はこれらの産業の復活に力点を置いているわけでないが、雇用を増やすには、これらの業界の活性化が近道である。

ここ3年間にわたって時価総額の成長率で投資家を引きつけたのはFAANG(フェイスブック、アップル、アマゾン、ネットフリックス、グーグル)の大型成長銘柄であった。
しかし賞味期限のピークにさしかかり、新’新成長候補が昨日はささやかれ始めた。
WNSSS,Weibo,NVIDIA,Square,Servicenow,Shopfyである。
日本の投資家には一部を除いてはあまり縁のない企業群だ。すでに株価は上昇しているが、「トリトンスクエア通信」でも注目していきたい。
2019年度の相場の環境は大きく変わりそうでる。



ハイテクが相場をリード・・・ウォール街

2018-03-30 08:28:47 | 投資戦略
3月相場は終わった。
2月に大きな波乱をしたあと、先行きの方向観を探っている。
昨日の相場はダウ平均が254ドル高と反騰した。下値には買い物がはいるのをみていると、一部の弱気筋の「天井上を売った」のか、9年間も続いてきた上昇相場は「生きている」のかの判断は難しいところだ。

バフェットに関しての記事がかならずどこかのメデイアが取り上げている。
彼が大成功をした人生で「永久に手放さない銘柄」がある。アメリカン・エクスプレス(AXP),コカコーラ(KO)である。これまでの運用面では最も安定した収益をもたらし、いまなお両社の成長は続く。バフェットにとっては永遠の銘柄である。米国民は自分たちが生み出した文化として誇りをもつ。

最近のバフェットのお好みの銘柄はアップルである。米国民が生み出した代表的なハイテク銘柄で、これからも技術革新が生み出すハイテク製品には何らかの関わり合いを持ちながら成長が期待できる。
米国株で資金を運用する場合には避けて通れない銘柄である。
いまひとつ同列に並ぶのはグーグル(GOOG)である。いままでバフェットは食指を延ばさなかったが、バフェット銘柄の候補のひとつである。

NY株、戻り売られる    長期弱気もで始める

2018-03-29 08:37:38 | 投資戦略
NY株は3指数とも下落した。前日の大幅な下落をみて、下値には押し目買いをいれるとこ多かったが、これまで相場をリードしてきたハイテク株が売られ、相場の波乱基調が消えない。2016年からのトランプ政策の効果が早くもあらわれ、昨年第4四半期のGDPも事前の予想は上回った。先週の貿易戦争問題も、一山ついた感じである。投資家としては、下方硬直性の強い適温経済の雰囲気の回帰を期待する声も高い。
その反面、相場が下げるごとに慎重論が散見されるようになってきた。

1900年設立され、相場トレンド分析手法をこれまで送り出してきたNed DavisReseachが、昨日は弱気見通しをだした。
「歴史を振り返ると、弱気相場が始まると平均3.2年間続いてきた。1月末の暴落が弱気相場の始まりとすると、2012年4月までは新高値は出現しない」と、発信した。
トランプ大統領の関心が株価対策に移るかどうかに注目したい。

相場のボラティリティの高いこと

2018-03-28 08:10:29 | 投資戦略
NY株の反騰は月曜日1日で終わった。
先週末の金曜日にダウ平均は424ドル安になったが、明けて月曜日には669ドル高になり、強気筋の勢いが復活した。しかしこれまでの相場のリード役のアマゾン、アップルなどのハイテク株の戻りは鈍く、ハイテクへの弱気筋を元気づけた。

前日の相場の反騰の材料には米中間の貿易戦争の激化を避けるために、両国間での話し合いが期待されたが、この日は材料としては取り上げられなかった。
今回の戻り場面では著名な空売り筋の参入が話題になった。
ゴールドマン・サックスのコンピュータによる相場予測が警戒信号を発した。これまでの経験則からすると、いったん下落相場にはいると3.2年間は下落トレンドに入るのが経験則である。
このような話を聞くと、先行きの相場観に弱気になるところだが、「今回はいままでとは異なる」とコンピュータの予測モデルに反論の意見を持つ向きも多い。
根拠は低失業率、好調な景気指標の山積、インフレの兆しがない―といった好材料が揃っていることだ。
強弱の分かれるところで、強気筋は過去の経験則には重きを置かない。

ひとつ言えることは本年の相場が、トランプ登場いらい続いた相場の下値硬直性とは完全決別し、変動率が大きくなってきたことだ。懸念された米中間の貿易戦争も激化せずに、話し合いで結末がつきそうである。

バフェットはどうするか?
現在は、いままでの実績の平均からして、数倍の現預金を抱えている。彼は相場の下落を待っている。こんなときこそ、長期投資の魅力を考えてみることである。


大型株の時価総額1兆ドル時代が来る

2018-03-27 08:53:08 | 投資戦略
先週の後半にはNY市場の株価は急落したが、下値には買い物が入り急反騰した。
リードしたのは半導体、金融株で最近の相場の柱。いずれも業績が急回復しており、先週の相場の弱気人気を払拭した。トランプ大統領はこれまでツイートでは相場についてあまりふれなかったが、今回は株価の下落を意識した発言があり、それに市場は注目し好感した。相場の反転にはタイミングがよかった。
先週のトランプ大統領の関税引き上げの提案も米中間で話し合いが進行しており、懸念された貿易戦争には発展しないという見方が有力になった。
相場のリード役はマイクロソフトとアップルで、NY株の看板の上昇が先週後半の相場のもたつきを払拭した。
ゴールドマン・サックスは、今後のインフレ傾向の台頭に備え金投資の推奨を始めた。相場は2月以来の高値に進んだが、金利の上昇トレンドを背景に金相場に強気を打ち出した。
モルガン・スタンレーはマイクロソフト(MSFT)を目標値$130で推奨した(時価$94)。
目標を達成すれば時価総額は1兆ドル銘柄になる。
米国の大型優良株の時価総額1兆ドル時代の到来である。