NY株は続伸した。週初めイタリア選挙の結果をいや気し下落したが国債入札が好調であったのと、米議会でのバーナンキ議長の証言の内容を好感した。
リーマンショック前のNYダウ平均の高値1万4164ドルに何回か挑戦しながら実現しなかったが再びあと一歩のところへ来た。
別に史上最高値を意識すするわけでなく、相場の環境は景気の先行きに明るさが見えてきたばかりだ。バーナンキ議長のQE(量的緩和)政策が効を奏して消費者心理が好転し住宅市場の回復につながっている。
市場の焦点はマクロよりもミクロの企業業績に移っている。昨日は日本流にいえば100円ショップのダラーツリー(DLTR)が好決算で株価が急騰し、機関投資家やヘッジファンド好みの旅行商品のプライスライン・コム(PCLN)も大幅高になった。決算が予想を上回った。東京市場では一休(2450)に当たるがが、われわれの注目株には追い風である。
海外の投資家の関心事は日銀総裁候補の議会での承認にある。黒田新総裁の就任への期待感は強い。本物の国際派の登場で、週初めにはバーナンキ議長が議会証言で日銀の緩和策にエールを送った。ここは躊躇わず理論通りの政策を遂行することへの期待をこめた。
最近、取り上げた日本取引所グループ(8697)が昨日は急騰した。TOPIXに採用され日本株の新しい顔が生まれた。
かつては平和不動産(8803)が国内の投資家には日本株のシンボルであったが、今度は外人投資家にも通用する東京市場の顔が出現した。平和不動産のような人気も期待でき、この銘柄はファンダメンタルでも評価できるところが大きな違いである。
時代は動いている。