足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

大幅高・・弱気筋に打撃

2019-02-25 09:35:49 | 投資戦略
週明けのNY株は大幅な反騰でウォール街は歓喜で包まれている。物色範囲も拡大し弱気筋にはお手上げの状況である。
先般来、米中間の関税問題がこじれていて、一時は長期の低迷にはいったかとみられたが、この日、弱気筋は地下にもぐってしまった。指数の連投記録は11週間に及び、トランプ大統領就任いらい、しばしば堅調な地合いがみられたが、この日の暴騰はこれまでの上げ相場を寄せ付けない。
新年早々の暴騰だが、投資家の間では強弱見通しが2分されてきただけに、暴騰を投資家全体が喜ばすものでない。
昨日の急騰は空売り筋の買い戻しも加わり、上昇スピードに拍車がかかった。
これまでの相場の推移は10月高値から23%下落していたが底値からの反騰率は+19%に達した。
この日、発表されたフラデルフェア生産指数は2016年以来の低水準に落ち込んだ。VIX(恐怖指数)は13.15ポイントと低水準で安定したまま大きな変動はなかった。早朝の段階では、これといった明快な暴騰の理由も出てきていない。
時間が経つに従ってさまざまな分析が進んでいる。

新成長銘柄の誕生

2019-02-22 14:35:59 | 投資戦略
ウォール街では今週、「Roku」(ロク)という社名の銘柄に人気が出てきた。
昨日、決算発表したのがきっかけで株価が急騰した。日本人には覚え易い名前の銘柄だ。
インターネット広告関連で12月末の第4四半期決算を発表した。第4四半期(10月~12月)の売上が2億7570万ドルでインターネット上での広告関連、プラットフォームを提供する。昨年12月末に終わった3ヵ月の売上が2億7570万ドルと1年前の1億8800万ドルから+46%と急騰した。ネット広告関連の企業が多いが、部門別には広告、その関連のソフトウェア開発が主力の企業である。プラットフォームの提供が大黒柱で1億5140万ドルと+46%の急増。純利益は680万ドルになった。
会社側では「広告関連が成長の主柱に育ってきた。プラットフォームによっては2倍に急増した。広告事業での試行錯誤が様々な新ビジネスモデルを生み出し始め、事業分野の拡大に貢献した。」と語る。
これまでの広告ビジネスでのノーハウの蓄積を利用し、TVのプラットフォームの運営にも拡大、関連ネッワークを急速に拡大してきた。2020年に向けて国内市場だけでなく海外にも進出をはじめ、アメリカ合衆国国内から飛び出し、国境を超えてのビジネス展開に邁進。家庭向けTVだけでなく、携帯電話を端末器にして情報を流すTV局分野では国際化が原動力になる。現在のプラットフォーム分野からの収入はこれまでの50%台から、先行きは3分の2まで引き揚げる自信を発信し始めた。
最近はウォーレン・バフェットが情報通信関連の有望銘柄の発掘に乗り出したが、これまで想像できなかった新市場の誕生が視界にはいってきた。

安川電機に注目

2019-02-18 20:06:34 | 投資戦略
日経平均は+1.82%の上昇。
本欄でこれまで注目株として取りあげた銘柄の大半は平均を大きく上回った。
一例を上げると寿スピリッツ(2222)、MonotaRO(3064)、串カツ田中(3547)、チームスピリット(4397)、日本新薬(4516)、日本ペイント(4612)、ナブテスコ(6218)、ハーモニックドライブ(6324)、安川電機(6506)、ヤーマン(4638)、マネックスG(8698),ファーストリテイリング(9983)など。
本レポートの読者は別として、ここに上げた銘柄にはなじみの投資家もおられるだろう。
銘柄の選択には相場の動きとは別にテーマや業種にとらわれず、あるいはそのときどきの人気テーマとは関係なしに選択してきた。
注力点は景気の変動には大きく左右されない銘柄群である。
したがって選択にはかなり制約がある。
選択にはROE(株主資本利益率)を重要視する。株主が企業に預けた資金効率を出来るだけ重要視してきた企業である。
いまひとつはウォーレン・バフェット式の銘柄選択である。
ここで上げた銘柄群のなかでは、最近、買い増した一例は安川電機(6506)である。

バフェットの苦闘

2019-02-16 13:38:06 | 投資戦略
ウォーレン・バフェットはオラクルをすべて売却した。売却金額は20億ドル(2000億円)に上る。
最近はハイテク株投資にも力を入れ出したが、注目されるのは3ヵ月前に投資したばかりで、バフェットにしてはめずらしく短期間のうちに評価を換え、この株に標的を合わせたことを認める結果になった。彼はハイテク投資を長い間にわたって避けてきたが、後継者としてスカウトしたコームズ、ウエシュラーの注目によるかどうかは不明である。
バフェットは「株価の先行きを読むのは1年や2年では分からない。少なくとも3年先を照準にする」というのが持論である。それだけに、今回のようにオラクルの評価をごく短期間で変えるのはめずらしい。
昨日のオラクルは3%下落した。
ハイテクでは昨年末のポートフォリオにはアップルを2億4900万株保有しているが、投資してから下落した。この銘柄は保有を続けている。バフェットを支えてきた副会長のチャリー・マンガーは「アップルの投資から利益は上がっていないが方針は変更せず持続する」とコメントした。
オラクルと同時期にハイテクのレッド・ハット(RHT)に投資したが、現在も持続している。クラウド技術サービス関連で上昇人気は続いている。
バフェットが経営しているバークシア・ハザウェイの株価の年初来のパフォーマンスは-0.7%で、この間にNYダウ平均は+9.1%と逆の動きをした。バフェットのことしの短期的な運用成果は市場平均を大きく下回っている。ハイテク投資は2~3年前まで原則として避けてきた分野だけに、さすがのバフェットも投資タイミングには苦闘している様子が覗える。
バフェットのフアンのなかには最近の運用には戸惑いを感じている向きも出てきているが、運用に対しての信頼感は強い。