ヘッジファンドの運用者が編んだ金言集から。
「人間には不確実性を無視してものごとを考える習性がある。イラクに大量破壊兵器があると信じたら、その可能性は60%であるとはだれも考えない。
有望銘柄と判断したら儲かるチャンスは100%と判断してしまう。
魅力のない株と判断したら、損する可能性は100%と判断する。
有望銘柄は割高だし、魅力のない株は売られ過ぎだ。
バリュー投資家はこのことは十分に理解している」
(ブルース・グリーンワールド/ファースト・イーグル・ファンド)
東京市場の2010年は終わった。
日経平均は-4.0%、日経ジャスダックは+6.0%、マザーズは+4.0%であった。
米バロンズ誌が先週までのアジア株のドルベースでの変動を掲載している。日本-1.9%、オーストラリア+9.2%、上海-12%、マレーシア+31%、タイ+54%、インドネシア+50%、フイリピン+41%。
アジアでもモンゴル+177%、スリランカ+96%。
米国での金融の量的緩和の影響が新興市場の株価と景気に大きな影響を与えた。
皮肉にも中国が東京市場と手を取り合って下落した。それぞれ固有の問題があるが、共通項は通貨高である。
2011年の株価をみるカギの一つは為替問題である。
本年の対ドルでの世界の通貨の上昇率トップは円で+14.1%。
ブルンバーグが36人のエコノミストの為替相場の見通しを調べたところ、円相場の2011年末の平均値は90円であった。予想通りになれば、2011年の日本株はアジアでは目立つ存在になるだろう。