昨日のNYダウ平均の変動は上下に大きく動いた。一時は-111ドル安と「ヒヤッ!」とさせる場面があったが、引けは+5.6+ドルで終わった。1日の変動幅は上下に205ドルも動いた。2月末に始まった世界の同時株安を想起させるものであった。
結局は3月はダウ平均+0.7%、S&P500+1%、ナスダック+0.2%と、ほとんど2月末と変化のない1ヵ月であった。
本欄でこれまで何度も書いてきたが、最近のボラティリティー(変動率)の高さは先行きに対する投資家の見方がさまざまで強弱が分かれていることを証明している。ヘッジファンドには慎重論が多い。それだけに大きなショート・ポジションをとってる運用者が多いが、ヘッジファンドにとっては昨今のような波乱の大きい相場展開は大きなチャンスでもある。さまざまなデリバティブや先物を駆使して、相場がどちらの方向に動いても利益を出せるようなポジションを取る。しかしリスク・コントロールには気を配り、「ガラスのお城にいるつもり」で、どこから飛んでくるわからない投石の衝撃だけには神経質になっている。
4月はウォール街は第1四半期の決算発表のシーズンを迎える。今回は比較的に事前の修正はなかった。
対照的なのは東京市場でサプライズドが出始めた。相場観での売買より、個々の銘柄の動きに注力する戦略の時期だ。2月の日本株のパフォーマンスはマイナスで米国を下回った。