バイロン・ウェインといえば知る人ぞ知る、モルガンスタンレーの名物ストラティジストとして世界の機関投資家の間では、その相場観には定評があった。
彼はヘッジファンドのジョージ・ソロスの無二の親友であり、一時はソロスの旗艦ファンドであるカンタム・ファンドの社外重役でもあった。
現在は老舗のヘッジファンド・ピコツトキャピタルのストラティジスト。専門家の間では定評のあるファンドである。われわれが投資したいと思っても買えないぐらい人気がある。
バイロン・ウェインは「今年の相場は満足のいく結果で終わるとみる」と語っている。
S&P500は現在の水準より+10%上で終わり1,600を超えるとみる。好材料は企業業績、利益率の好転、増配、自社株買いを上げる。
また世界経済が好調で、今年の企業業績は+8%と予想し、PER(株価収益率)は15倍と割安。この結果。益利回りは6.6%で、現在の10年国債の利回り4.8%に比べて割安。バイロン・ウェインの強気の根拠である。
昨日のウォール街では有力なストラティジストが「株価は底値圏」と株式のウェイトを引き上げるよう推奨を始めた。特にいままでサブブライム問題で売り込まれた銀行、証券、住宅のほか、小売に注目するよう具体的な銘柄を上げている。
ウォール街と東京市場の間に相場の先行きに温度差が出てきた。キャッチアップが始まるだろう。