足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

焦点はユーロ圏の財務相会議・・・ジンガ(Zynga)が登場

2011-11-30 08:07:26 | 株式

世界の市場の関心事はユーロ圏の財務相の会合に集まる。2日間の予定で始まったが、焦点はEFSF(欧州金融安定基金)の増額である。

ウォール街はエネルギー、公共、消費関連がリードしてNYダウは続伸したが、いま一つ迫力に欠ける相場展開である。

そんな環境で話題のSNSゲームのジンガ(Zynga)の新規公開が秒読み段階になってきた。来週から主要な機関投資家を対象に説明会(ロードショー)が始まる。東京市場では先週、同じSNSソフトのネクソン(3659)の説明会があり、こちらの公開は1214日。

ジンガの時価総額は1520億ドル(11700億ドル~15600億ドル)という予想が出ている。公開時の人気としては2004年のグーグル以来の大型公開である。

同社のことし1~9月の売上82800万ドル、純益3000万ドルである。公開人気次第では日本の関連株も人気が一段と高まるだろう。

また待望のフエィスブックも2012年には公開される機運が高まってきた。公開時には1000億ドル(78000億円)の時価総額になるという見方も出てきた。

現在のグーグルの時価総額は1888億ドル、米国株のシンボル的なバークシア・ハザウエィが1869億ドルである。

仮にフエィスブックに1000億ドルの価値がつくとしたら株式評価のパラダイムが多様化するだろう。


ユーロ問題は小康・・・10月初めの環境に似てきた

2011-11-29 07:39:59 | 株式

NY株は7日間の続落のあと週明けは大幅な反発で終わった。

様々なテクニカル指標が売られ過ぎのサインを発しており、その視点で見ると現在の相場は10月初めに似てきた。

3四半期の企業業績時に発表だれた数字に基づいてアナリストが2011年の収益予想を立てているが,2012年の予想ベースでのPER10.9倍と歴史的な安い水準にある。

過去5年間の平均PER16.4倍に比べて大幅に安い。

懸案のユーロ圏での金融問題については、この日はこれといった悪いニュースが出なかった。

一部にはIMFがイタリアに融資を行うというニュースも出ていた。本日、日本時間の夜、ブラッセルでユーロ圏の財務相の会合が開かれるが、危機に直面している国々には時間との戦いという認識では一致してきた。これは一歩前進だ。オバマ大統領は危機解決には米国も支援を惜しまないという発言をした。これは最後の切札である。

東京市場をはじめアジア株が昨日は欧米株の動きを先見して高かった。相場を動かせる勢力は24時間中、各国で売買をしていることを証明している。

東京市場での戦略は3月の震災時から夏場にかけて大幅高をした銘柄に注目するのも一つの戦略である。


11月はIPO(新規公開)市場に注目

2011-11-28 07:42:43 | 株式

週末の米国はショッピング・シーズンの幕開けで、低迷する株価を忘れ消費者は買い物に走った。

週末の小売販売は昨年比で+16%になり史上最高を記録した。特にオンライン販売高が全体の3分の1を占めた。今週のアマゾンの株価の動きが注目される。

今週末は11月の雇用統計が発表になる。10月の非農業部門の雇用増は8万人で事前の予想の10万人台を割り込んだが、今回の発表数字の予想は12万人。

これらの数字をみているかぎり米国景気の現状は株価の低迷が暗示するほど悪くはない。

東京市場での12月の注目点の一つはIPO(新規公開)市場の動きである。

12社が公開されるが1000億円超の資金を調達するIPOが出現する。

その一つはSNSゲームソフトのネクソン(3659)であるが、東証の1部市場に出る。会社は日本法人だが、経営の実態は韓国で、世界的な営業の展開を目指す。1000億円という金額は現在のIPO市場では巨象のような存在で、それを市場がどのように受け入れるかが最大の関心事だ。公開株は国内と欧米でほぼ半々の募集となる。

米国でも同じ業種のジンガ(Zynga)がIPOされる予定(当初は感謝祭の前後であったが年内に変更)で、市場からの吸収資金は2004年のグーグルの公開以来の金額になるとみられている。東京市場のIPO銘柄にはネクソンのほかにダブルスコープ(6619・マ)が注目される。この会社も本社の登記は日本法人だがビジネスの実態は韓国を中心にグローバル展開をしている。リチウムイオン電池の材料の生産である。

IPO市場が久しぶりに活気を呼びそうである。


リーマンショック時の安値も視野にはいった・・・テクニカルには売られ過ぎ

2011-11-25 08:06:11 | 株式

NY株は感謝祭で休日。この日が特に注目されるのはクリスマスに向けての贈り物の買い物シーズンが幕を開けるからだ。

大手玩具チエーンのトイザラスは金曜日に先駆けて午後9時に開店、ウォールマートは同10時。

小売店の多くはこのショッピングシーズン中に年間の売上の50%以上を稼ぐ。世界的な株安のなかでも、消費者は財布の紐を緩める。一種のお祭り騒ぎでもある。

昨日の東京市場は日経平均が-149円安になり、8165円で終わった。あとは大きな下値の節目はリーマンショック時の7054円(2009310日)である。

当面の救いはテクニカル指標が売られ過ぎのゾーンに入ったことだ。

日経平均の25日移動平均との乖離率は-5.58、騰落指数(同移動平均)は78.34%である。

先のリーマンショック時の安値時にはこれらの指数はそれぞれ-5.91%、76.4%であった。

現在の市場はテクニカル面でいつ反転してもよいところへ来ている。

当時との違いは米国が金融危機に官民あげて解決の方向性をつかみ、政策発動したことである。

これに対してヨーロ圏の対応には米国のように問題の根源を断ちきるというスピード感と決断が首脳間にみられないことである。

いまひつつ休日前にNY市場が気にしたのは中国は注目の景気指標の減速懸念であるが、この方は当局が適切な対応をとるだろう。

結論は目先はテクニカル面でリバウンドの素地ができてきたということだ。


12月はIPO市場に人気銘柄が登場

2011-11-24 08:09:14 | 株式

欧米株は引続き下落した。 NY株は1115日以来、1兆ドルも時価総額が減少した。今週金曜日から米国では年末商戦が始まるがその動向が気がかりである。

昨日のウォール街での株価の下落の材料は、引続きユーロ圏での金融不安と中国の製造業指数の減速である。

ドイツ国債の入札があったが不調に終わった。一方、米国での国債(7年)の入札は好調でそれがドルの反転につながった。安全な米国債を選好する人気が出て、ドル相場も円、ポンド、ユーロに対して上昇した。

東京市場で当面、注目されるのは12月のIPO(新規公開)で、ことし最多の12銘柄が公開される。これまでの最多の6月の6銘柄を上回る。

本来なら個人投資家の資金が流入するはずであるが、この環境ではどのような結果が出るか?注目企業が含まれている。

過去の事例では現在のような悪環境下でのIPO銘柄には、その後の株価が初値を上回り中期的には成果を上げるケースが散見される。IPOフアンにとってはチャンス到来である。

注目されるのは韓国ベンチャー企業の公開である。

オンラインゲームのネクソン(公開1214日:3659)とリチウムイオン電池(材料のセパレータ)のダブルスコープ(公開1216日:6619・マ)である。ともに日本法人でるが、ビジネス経営の実態は韓国である。時流に乗る企業である。

特にネクソンは公開株式数が7000万株で内外にて新株を発行する。日本のSNSゲーム関連と同じように急成長中である。公開後は1兆円超の企業が誕生する。現在の市場の人気株グリー(3632)の時価総額6094億円を大きく上回る。人気がSNS関連の再評価につながる可能性がある。