東京市場にようやく外人投資家に目が向いてきた。
本日の日経新聞にはドル建ての年初来のパフォーマンスの記事が載った。
日経平均+5.9%、これに対してNYダウ平均は+7.4%。NYダウ平均のほうが日本株を上回ったが、1~10月までの実績をみると日経平均+1.54%、NYダウ平均+8.96%であった。この両者の数字を比べると10月に入ってからの東京市場のパフォーマンスがよく、これまで大きく出遅れていた差を日本株が埋める動きを始めたといえる。
理由は日本企業の中間決算の発表で予想を上回る好調なことが確認できたことと、それに円相場の下落で日本企業の先行きの業績に見直し人気が出たことだ。
円高ではドル建ての日本株のパフォーマンスは為替分だけよくなる。
現地通貨では11月の日本株は+10%、NYダウは+0.5%と上昇率の差が大きく開いてきた。久しぶりのことである。
この理由はもとを正せば11月初めの米連銀の強力な量的緩和(QE2)がある。本来なら米国の金利の低下はドル安になるが、今回は金融市場が金利の一段と先きの金利を読み始めた。
バーナンキ議長の「連銀の金融政策の目的は資産価格の押し上げにあり、デフレのリスクを考慮にいれる」と明言したことである。
期待される年末のラリーでは一段と日米の株価の差は縮まるとみる。
昨日はウォール街で金融株が下落した。この人気が日本にも波及するなら、東京市場での金融株の押し目を狙う作戦をとりたい。