横田さんご夫妻を所沢に迎えての講演会は、
当日券も売り切れになってしまった。
もし、私のブログ等を見ておいで下さって、
入れなかった方がいらっしゃったら、
ごめんなさい。
以下、お話を聞いて考えたことを羅列します。
・日本を信じる。
(日本を動かす立場の人々、そして、一人一人の日本人を信じる。)
そして、信じられたものはどうすべきなのか。
・本気になるとはどういうことか。
これが横田さんから
われわれ日本人に突きつけられたテーマであった。
熊本では、増元るみ子さんの父親はじめ家族が
道行く人に署名を訴えていた。
しかし、誰も見向きもしない。
話は聴いてくれても、「そういう署名なんかは・・・。」
と敬遠されてしまう。
雑踏の中で老いた増元さんは慟哭して訴えた。
「どうして、どうして・・・・!」
5人の被害者が帰国したとき、
増元るみ子さんの兄(照明)さんは、
妹の消息を少しでも教えてほしい、と5人の元に走った。
しかし、5人とも「知らない。」という。
病床で待つ老父に何とか希望を、と願った照明さんだったが、
暗澹たる思いでこういうしかなかった。
「(5人の)誰に聞いてもるみ子のことはわからないっていうんだよ。」
しかし、癌で細った老父は言ったという。
「日本を、信じる。」
万景峰号だけは、自由に行き来して日本の船は行き来も出来ない。
なぜそんな不条理を誰も言わないのだろうか。
横断幕を持って、
「あなたたちが来られるのなら、私の子どもを連れてきてくれ。」
何度涙とともに叫んだか。
金正男が不法滞在で見つかったとき、
なぜそれをそそくさと返したのか!?
人質(の立場)にもなったであろうに、
なぜ、大臣は返したのか!?
国交正常化をまず優先して、という人がいる。
イギリスは国交があるから聴いてみると、
イギリス大使も
ピョンヤンの半径35kmくらいなら自由に行動できるが、あとは許可制。
許可をとるのに5日はかかる。
あそこを捜索したい、と願い出て許可が出るまでに
対処されてしまうだろう、と言っているという。
だから、国交正常化するには「核も拉致も」なんである。
ここらでお米を支援しよう、という話も出る。
しかし、貧しい人々には渡らないのだ。
強制収容所を脱出した人の話など・・・、
どういう国なのか、知ろうと思えば、
容易に想像つくことだ。
それを怠けて「支援を」といえるのか?
それが「人権」を思うことなのだろうか?
自分の子どもだったらそうするのか?
国会という場は、お父さんお母さん(だった)人の集まりである。
あれほど多くの人がいて、
うその遺骨を持ってこられたと判ったとき、
なぜ怒号と憤怒が議場を席巻しないのか!
そう横田さん夫妻は私たちに訴えた。
本気でやる、とは、我が事として引き受け、行動する。ということだ。
そして、思った。
知らないことは罪なのだ。
いや、人は、あえて知ろうとしないのだ。
(知ってしまえば辛いから。
知ってしまえば、自分も動かないといけなくなるから。
動かないで自分の平安をむさぼるためには
知らないようにするしかないのだ。)
講演の幕が下りるとき飛んだ、
「がんばれー!」と声援
を、違う、と感じたのは、自分だけではないと思う。
文責 藤本正人