「藤本君はいわゆる自民党ではないね。」
県議会時代、同期にして弁護士の荒川岩雄県議に言われたことがあった。
さて、自分は保守の右なのか、それとも保守の左なのか。
それとも、コミュニタリアンに属するのか。
(藤本さんはコミュニタリアンなんだ、と言われたことがある。)
はたまた、社会主義者なのだろうか?(民社主義だと言われたこともあった。)
(少なくも自民党のうちのアメリカ追随・礼賛派ではないと思っているが)
マルクスは指摘する。
資本主義は、全てを商品化する果てなき運動である、と。
商品化とは、お金で買うべきもの、こと、になってしまうということ。
確かに、昔の人がお金と関係なく維持してきた家族の行為(育児も老いた親のお世話も子育ても掃除も勉学も)ことごとく商品化されてしまった。
また、金融自体も商品になり、会社も商品(M&A)になり、なんと納税行為まで商品(ふるさと納税)になってしまった。
そして、市場を求めて彷徨する資本は、ついに公務にも目をつけた。
今や公務員の公的仕事をも商品化(市場化)され、「委託、指定管理者」はいわずもがな、
流行りのSIB(ソーシャルインパクトボンド)や「公民連携」なんかも、
下手をすれば単なる民間企業への市場提供、になってしまう面もある。
コモンズを再生する取り組み 糀谷八幡湿地保存会
コモンズ(みんなのもの。みんなのこと。お金に換えてはならないもの、だれかだけの所有にしてはいけないもの、こと)の大切さを、このところの施政方針では常に訴えて来た。
社会の商品化、市場化が進めば、市民は順応して、いつの間にかお客様になってしまう。
お金を払うものは偉い人、もらう立場はいうこと聞け、と。
SNSがその風潮に輪をかける。
市民が消費者(お客様)に成り下がってはいけない、と 常に感じても来た。
市民はお客様ではなく、主体であり、
自ら話し合い、知恵を出し合い、社会を作っていくものなのだ。
このところつくづく感じ、そう訴えている。
人を中心にしたマチづくり、にはそんな意味合いも込められている。
ケヤキ並木もみんなの大切なもの
(落ち葉をなくせと要求だけしていたらなくなってしまう)
みんなの足となる公共交通もコモンズ
(みんなで支えないと失ってしまいそうです)
以上、「マルクス」を読んでの感想であります。