お盆休みを得た。
仕事に追われぬ、なんと緩やかな気持ち。
墓参りと、映画と読書に時間を費やした。
映画としては、
『夫の部屋』
一人の男性をめぐる妻と愛人。
それぞれが持つスキマ(時、空間=夫の部屋、気持ち)をいかにとらえ、理解し、気持ちに落とし込んでいくか。
その姿が描かれた映画だった。
その中心には、チェーホフの『カモメ』が介在する(妻は、劇団の女優であり、『カモメ』公演に向け日々取り組んでいた)
女優として、一人の女性として、気づき、乗り越えていく。
左から梅田誠弘さん 余園園監督 菊地敦子さん 永山由里恵さん
吉祥寺アップリンクにて『夫の部屋』
『雪風』
事実をもとにした映画。
駆逐艦「雪風」は幾度の海戦でも撃沈を免れ、そのたびに海に投げ出された他艦の兵を救助し帰還を果たす。
いつしか 幸福艦 と呼ばれるようになった「雪風」
戦後も、引き揚げ船として邦人の帰還のために活躍したという。
こんなことがあったのか!?
今の感覚で当時の兵に言葉を発しさせるのは違う、という場面もあったが、
英霊の皆様が、何のために命を賭してこられたか、後世の私たちは思いを致さねばならない、と切に感じた。
ユナイテッド・シネマ入間にて
そして、
『それでもわたしは Though I’m His Daughter 』
オーム真理教の麻原彰晃(松本智津夫)の三女のドキュメンタリーだ。
12歳で事件が起こり、家族バラバラになり、どこへ行っても拒否され差別され続けた。
なぜ、事件を起こしたのか、その理由を自分は知りたい。それまでお父さんを死刑にしないで!
行動を起こした彼女の願いむなしく、それから3か月後、死刑は執行される。
彼女の心は行く当てを失ってしまった。
自己を責め、心さまよい、葛藤し続ける。 親戚に会おうとし拒否されても、それでも会って話を聞く。
父親の故郷を訪ね、原点を感じようとする。
観ていて、そうだ、みんな同じ子どもたちなんだ。
家族やこどもたちは全く別であり、その人権は守られなければいけない。
自分はそこに無関心であった、と痛感した。
父親の故郷を訪ねて、父親の存在を感じる場面に、すこし救われた気持ちになった。
長塚洋監督のあいさつ
川越スカラ座 にて
そして『太陽(ティダ)の運命』
沖縄をがひとり背負わされた多くの米軍基地。
それに立ち向かう知事(基地の撤廃と経済振興を共に求められる立場)の苦悩と推移、そして、決断を追ったドキュメンタリー。
映画では大田昌秀知事と翁長雄志知事、2人の知事に光を当てる。
翁長氏が、大田知事をスローガンばかりでやらない知事として、議会で糾弾する急先鋒であったことは知らなかった。
そして、大田知事は、選挙でもって翁長氏率いる稲嶺氏に追われてしまう。
稲嶺知事、仲井真知事の後、翁長知事が誕生する。
が、翁長氏も大田氏と同じように悩み、苦悩し、舵を切っていく。
いつしか大田氏と同じ発言をし、歩みが重なっていく・・・。
首長という立場は、すべての声が集まる場だ。
思うようにいかないこともあるし、歯切れよく言えないこともある。
それでも県民を思い、苦悩し、元からの信念を修正しながら、さらなる信念を築き、行動に移していく。
長の身は 皆そういうものなのだ。
上映後、佐古忠彦監督のお話
翁長知事が
「憲法の上位に安保と地位協定があり、「統治行為論」のせいで、司法(憲法)の上に内閣がいる」
これが問題を阻む根源 と指摘する場面が出てきた。
今、本を読み終えたのだが、全く同じ指摘であった。(その本については後日)
安保条約と地位協定、それと、国連憲章、憲法は絡み合ってできているらしい。
私たちは、もういい加減、(沖縄はじめ日本各地に)米軍がい続けるのはおかしい、というべきである。
川越スカラ座
なお、鑑賞後、「ふじもとさん?」と私を呼び止めてくれる人があった。
先ほど監督とのトークショウで司会をしていた人。
それは、元県議の舟橋一浩さんだった。
彼は今、このスカラ座を守り、先頭に立ち支えている人。
川越スカラ座は レトロな建物であり、かつ、商業路線に走らず、上質ないいものを厳選して上映している。
立ち話ではあったが、この映画の感想や日本の現状を(また県議会の現状も含めて)語り合った。
有意義な時間に花が添えられた感じがした。
川越スカラ座 外観 時の鐘のすぐ近く