ガッツ藤本(藤本正人)のきょうのつぶやき

活動日記ほど堅くなく、日々の思いをつぶやきます

第5回室生犀星賞受賞 『稲荷道』 の作者 山路時生さんご夫妻と

2016-07-01 17:26:17 | 市長への訪問を受けるなど


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いいお話でした。

第5回 室生犀星文学賞を受賞された所沢市民 山路時生さんの『稲荷道』であります。


今日は、その作者 山路時生さん(ペンネーム)と奥様が ある方の紹介で私を訪ねてくださいました。

山路さんは現在、市内荒幡にお住まいです。

作品にかけた思い、願いや、工夫などをお聞きしながら、私なりに読後感を述べ、

その栄えある受賞を讃え、その労を労(ねぎら)いました。

その間はたったの20分でありましたが

ゆったりとした、なにか懐かしい空気が

私たちを包んでいたようにも思われました。


読んだ後、と似た感覚。

遥かなところに心が吸われていくような、そんな感覚が今も自身に残っております。


さて『稲荷道』を少しだけ紹介しますと、



主人公のさえは小学校6年生。

さえは同級生たちからは〈だんまり〉といって仲間はずれにされていました。

だからよく学校帰りも、家の手伝いがない時も、一人で稲荷様の広場で遊んでおりました。

ところがある日、そこに先客がいました。

同じ年くらいの男の子で、季節外れの浴衣を着て、一人で石蹴りをしておりました。

色白の彼の目の上には、青黒い腫れがありました。


・・・・・・・・


こんな感じで始まる物語ですが、最後の場面はなんとも悲しく、切なく、そして遥かな心持ちになるのでした。


かごめかごめの場面などは…。


感想文というのは、作者を前にしたら、恐れ多くて口にできないものですし、また、書けないものなんですね。

だから、あとはみなさま、ぜひ読んでみてください。

物語は全編通して、独白するような語り口調で展開し、

交される言葉は金沢地方のことばで、ゆったりとした時間が流れていた昭和の時代を彷彿します。


20分で読むことができる珠玉の掌編、それが『稲荷道』です。
(ただし、20分といわず作風からゆっくり味わって読むほうがよい、と思います。)

どうぞ。

『稲荷道』
http://hokuriku.yomiuri.co.jp/hoksub8/event/saisei/inari.htm



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