中野みどりの紬きもの塾

染織家中野みどりの「紬きもの塾」。その記録を中心に紬織り、着物、工芸、自然を綴ります。

第4回紬塾「日本の取り合わせ」――ものの力を合わせる

2021年10月12日 | 紬塾’21~’24
コロナ感染状況も今のところ、落ち着きを見せていますので、引き続き対策はしながら紬塾後半を再開しました。

みなさん元気に着物でご参集くださいましたが、なんと気温が29度以上の真夏日に近い暑さでした。
私も単衣紬に半襦袢、麻のステテコで汗対策をしました。みなさんも単衣の織りの着物でした。

このような気候が不安定な状況下では単衣の紬はとても重宝します。下着で調整して盛夏以外着ることもものによっては可能です。
単衣の真綿紬は長く着られるものとして見直されて良いと思います。

さて、毎回楽しみな取り合わせワークショップですが、内容詳細は19年度のブログをご参照ください。→

トップ画像は紬塾の「取り合わせを愉しむ」準備中の風景。(^-^♪

色や柄だけが取り合わせではなく、ものの力を合わせるということが一番大事かもしれません。
ものを見る力からつけていかないといけないですね。
そのためにも紬塾では蚕が吐き出す最初の1本の糸から見てもらっています。
色や柄ももちろん大事ですが、表層だけに目を奪われないで、ものの奥行き、深さを感じ取れるかどうかがいい着こなしに繋がるのだと思います。

今回のワークショップでもみなさんいろいろ気付きがあったようでよかったです!


今回も私は自分の肌、髪色にイマイチな着物を着てみました。こういう場合に帯や小道具でかなりカバーできることも話しました。
写真のピントが合ってなくて分かり辛いですが、ブルーグレー地に黒の柄の更紗の帯、桑染の薄灰緑の帯揚、焦げ茶の三分紐、緑の切子帯留め(小川郁子作)で私の肌に映りの良い色調を合わせました。
また、暖色の着物にグレー系の帯も似合わない着物の色をクールダウンさせる効果があります。
似合わないからと諦めないで、帯や小物でカバーしてどんどん着ましょう!

そのためには帯揚げを脇役と決めつけないで、いい一色を選んで時には主役に踊り出させても良いと思います。それは悪目立ちの意味ではないのですよ。
ビビッドな色をという意味でもありません。オフホワイトでもベージュでも深みのある色でなければならないし、帯揚げを主役にする取り合わせのコツもあります。
まず何を主にしたいか決めれば自然に生きた取り合わせになってくると思います。

11月3日~8日の個展でも帯揚げ70色ぐらいは出せると思います。
是非ご覧頂きたいと思います。








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