中野みどりの紬きもの塾

染織家中野みどりの「紬きもの塾」。その記録を中心に紬織り、着物、工芸、自然を綴ります。

不戦を誓う

2021年08月09日 | こぼれ話
不戦宣言そののちゆるむ単帯  宇多喜代子

今日は長崎原爆忌。
また、17年前の暑い最中に亡くなった母の命日でもあります。

そして間もなく敗戦記念日です。
76年が経ちました。死者のこと、戦争のこと、平和のこと考えたいと思います。

今日の田上富 久長崎市長の魂のこもった挨拶の中で、印象に残ったのは、

「第1回締約国会議にオブザーバーとして参加し、核兵器禁止条約を育てるための道を探ってください。日本政府は、条約に記された核実験などの被害者への援助について、どの国よりも貢献できるはずです。そして、一日も早く核兵器禁止条約に署名し、批准することを求めます。」

また、広島原爆の日のニュージーランド・アーダーン首相の、メッセージも心強く思いました。
「専門家は、いかなる国家や国家の集団、国際的な組織も、核戦争の影響に備えたり、対処したりすることはできないと警告しています。」
そして「核兵器ゼロが広島と長崎の犠牲者への償いになる唯一のこと」と。

もう核の抑止力、という非現実的な考えから脱却しましょう!

全文はリンク先をご覧ください。
「核兵器ゼロが広島と長崎の犠牲者への償いになる唯一のこと」
【広島原爆の日・メッセージ全文】 | ハフポスト (huffingtonpost.jp)

 
日本は唯一の被爆国です。平和のリーダーとなることが世界から尊敬される存在になります。是非来年の会議には参加してほしいです。

戦争体験の記憶がある方々も少なくなっていきます。
私も戦後生まれではありますが、戦争だけは繰り返してはいけないと学生のころから思ってきました。

ただ、私の若いころから徐々に政治の右傾化が始まり、まさかここまでと思いながら、ついには民主主義に否定的な保守政権が長く続くことになりました。
日本の防衛費(軍事費)は世界でも8番目ぐらいに位置しています。
戦争を放棄している国なのにです。。
それでいて、世界各国の男女平等の度合いをランキングした2021年の「ジェンダー・ギャップ指数」は120位。
ここに人権を軽んじる偏った思想が現れています。

彼らにとっては国民が大事なのではなく国家(自分たち権力者)が大事なのです。
お国のために戦ったり、いのちを捧げてくれるロボットのような無思考の人が大事なのです。
女性は子を産み男を支えるものであればいいのです。

憲法改正はコロナのどさくさに狙っていることも透けて見えます。
民主国家からまた独裁国家に徐々に塗り替えていくことになります。
一般国民に気付かれないように徐々にですが。

戦わないことが勝つことです。
そのためには憲法を遵守した政治が行われているか、支持政党だろうとなかろうと、国民が政治に関心を寄せ、政治家、権力者を監視していなければならないのです。

よく、コロナのことでもそうですが、批判はしてはいけないような空気があります。
そうではなく、怖いのは沈黙が加担することになっていることにさえ気づかないことです。
声を上げないと取り返しのつかないことになります。

NHKの偏向報道も極まってきましたが、テレビだけ見ていては、偏った情報しか入りません。
公的なものなら安心などということはないのです。公的機関やメディアを圧力を掛けコントロールするのは簡単なのです。

今はネットがあります。ツイッターもコントロールされることもありますが、手遅れになる前に、匿名で声を上げていきましょう。SNSも玉石混交ではありますが、情報を一番集めやすいと思います。もちろん鵜吞みにせず、自分でも調べたりして判断することが大事です。

自分からさまざまな声を聞く努力をしないと、もう若い人の未来はないかもしれません。
それぐらいひどいことになっています。
戦場に子や孫を送り出さないためにも変だと思うことは、小さな声でも上げていきましょう。

冒頭の句は私が尊敬する俳人の宇多喜代子句集『森へ』の2017年の8月に収められていました。

単帯と言えば産地のものでは博多帯でしょうか。
上等の手織り物ならゆるむこともないでしょうけれど、安直なものは見た目は良さそうでも締めればすぐわかる。この微妙な感触の違いは政治を見るときにも大事です。

帯は腰や体幹を決める大事なもの。
安心してゆるまない帯を締めて平和に普通に暮らしたいです。

私達は戦争を体験はしなかったけれど、体験者の話は聴けた最後の世代になります。
平和や自由、自然は自分たちで意識して守らなければならないもの。
小さな声でもみんなが集まれば大きな声になります。
声を上げていきましょう。
知らず知らずのうちに悪い方向へ加担しないために。


工房の桜の木では蝉がたくさん止まり、あらん限りの声で一斉に大合唱しています。
分かり辛いですが、上下にアブラゼミ2頭写ってます。
ウルサイぐらいなんですけど、、本当に時雨てます。(^-^;
でも鳴きたいだけ鳴きなさい。
自分の存在を知らせるためにいのちのかぎり。

トップの写真は鉢に植えたペンタス。
星のような形なので、花言葉は「願い事」「希望が叶う」だそうです。

コロナの収束を願いましょう!









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