夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

『ひらがら』入力の私は、殆ど一本指で早や29年が過ぎ、微苦笑を重ね・・。

2012-04-27 00:29:02 | 定年後の思い
私が初めてコンピュータのキー・ボードに触り、ディスク・トップの画面を見たのは、
1969(昭和44)年の4月であった。
東京オリンピックが開催された1964(昭和39)年の秋、私は大学を中退し、
映画・文学青年の真似事をしていたが、あえなく敗退し、
やむなく何とかして民間会社に中途入社したい為に、
コンピュータの専門学校のソフト科に1年間ばかり学び始めた時であった。

この当時は、パソコンはなく、ノート型の端末機もなく、
汎用のコンピュータに結びんだディスク・トップを端末機として使用していた。

私たち生徒は、概要の処理過程の流れ図(フロー・チャート)を作成した後、
詳細のプログラムを専用シートに書き、
ディスク・トップに向かい、不慣れな現在使用されているJIS規格のキー・ボートに打ち込んでいた・・。
この当時は、漢字、ひらがなの表示はない時代であり、
もっぱら英数字の時代であったので、覚束ない手で殆ど一本指で入力していた。


その後、1970(昭和45)年4月に、この当時は大手の映像・音響メーカーの民間会社に中途入社した後、
まもなくこの会社の中で、音楽事業本部の中の一部の大きなレーベルがレコード会社として独立し、
私も新たなるレコード会社に転属させられた。

半年が過ぎた頃、本社のコンピュータ専任者として配属され、
システムの開発、運営などを元所属していた音楽事業本部のシステムを活用させて頂きながら管理していた。

そして処理を委託していたIBMのデータセンターで、
月次作業の時に出向き、端末機のディスク・トップに向かい修正データなどを打ち込んだりしていた。
この後、元所属していた大手の映像・音響メーカーの情報センターに、処理を委託したりした、

この間に、パソコンが世の中に出始めて、確か1982(昭和57)年の頃であったと思われるが、
私もNECのPC8801を購入し、フロッピー・ディスク装置、プリンター、
そして漢字対応させる為に漢字ロムを付加させたりしたが、
この当時の私の年収の15%ぐらいで、住宅ローンの返済もあったので、
私としては高価なパソコン・セットであった。
そしてベーシック言語でプロクラムを書いたりして、新古今和歌集を入力したりしていた。

この後、1983(昭和58)年からは、すべて自社処理となり、
この当時に流行ったオフィス・コンピュータを導入して、
コンピュータ・ルームの端に端末機のディスク・トップ型、ノート型を配置し、
開発、部分改定のプログラムを思考しながら入力したりしていた。
この時、右手にポール・ペンを握り、いつでもメモ書きができるように、
キー・インは殆ど右手の中指を使っていたのである。
そして運営の処理の指示、データ入力をしていた・・。

このオフィス・コンピュータは、この当時の頃から漢字、ひらがなを表示でき、
もとより漢字対応のプリンターの時代となっていた。

そして住所マスターの追加・訂正などの入力方法は、『ひらがな』で、単漢字の方式であった。
たとえば・・・盛岡市の場合、
『さかり』とかで入力して、幾つかの漢字が表示されて、この中から選ぶ。
そして次の『おか』とかで入力して・・
いずれにしても昨今のように、『もりおかし』と一度で表示ができなかった時代であった。

私は、この時の『ひらがな』固定方式を習得してしまい、
この後に『ローマ字』方式も可能となったが、単細胞の私は転進できず、今日に至っている。

この間、世の中はワープロが普及していたので、
私も購入し、会社で文書を作成したり、自宅で年賀状などに利用し、
やはり入力方法は『ひらがな』であった。

そして20年ばかり情報畑から管理畑に異動させられた私は、
机上に配置されたノート型の端末機に、適時に入力したり、検索したりしていた。
或いは私が新たに買い求めたノート・パソコンを開き、表計算を活用して
資料を作成したりしていた。

そして2004(平成16)年の秋に定年退職となり、
まもなくブログの世界を知り、殆ど毎日ブログの投稿文を綴っている。

そして恥ずかしながら、相変わらず『ひらがな』入力で、
殆ど右手の中指で投稿文を入力しているが、キー・ボードに触れて43年が過ぎ、
『ひらがな』入力で、29年が過ぎているので、程ほどに早いかしら、と微苦笑したりしている。

このようなことを綴っていたら、亡き歌手の岸 洋子さんが、
『一本指のシンフォニー』の歌があったなぁ、と思い馳せてしまった。
確か私も所有しているレコードの一枚に、『ラ​ス​ト​・​ラ​イ​ブ​!​ 岸​洋​子​リ​サ​イ ​タ​ル​'​9​1』
で幾たびか愛聴していたことも思い重ねてしまった。

ピアノを両手の指で上手に弾けないけれど、たった一本の指で奏でる・・
このような主旨であったことを私は記憶している。

私も準拠して、殆ど一本の指で、『ひらがな』入力ながら、
確かなエッセイを綴りたくて、毎日ように投稿文を重ねているが、
いつになったら、確固たる随筆が綴れるの・・と溜息しながら入力している。

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コメント (2)
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