夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

されど、黒澤 明・監督の『七人の侍』・・♪

2008-09-06 17:14:46 | 映画・テレビ
NHKのBS2では、黒澤 明・監督の没後10年に際し、
遺(のこ)された名作の数々を放映している。

http://www.nhk.or.jp/kurosawa/

今宵は、8時から11時半過ぎまで、
『七人の侍』が放映されるので、若い方で観ていなかった人に、
ぜひともご覧になったら、と深く思っている。


この映画は、映画専門誌の『キネマ旬報』に於いて、
映画100年を総括する特別企画として、
臨時増刊『世界映画オールタイム ベストテン』に於いて、
邦画・洋画を問わない映画史を通じて、
ベストテンを発表した誌であった。

第一位が『七人の侍』であり、『市民ケーン』、『2001年宇宙の旅』、
『東京物語』、『天上桟敷の人々』・・と名作が選出されている。

この後、同誌が創刊80周年記念号として、
『映画人が選んだオールタイムベスト100』(日本映画篇)に於いても、
第一位が『七人の侍』で、『浮雲』、『飢餓海峡』、『東京物語』、『幕末太陽傳』・・選出されている。


『七人の侍』が映画館で上映されたのは、
昭和29年であり、私が小学3年生だった頃である。

私は映画好きな少年で、独りで映画館に行って、
東映の時代劇の『笛吹童子』、『紅孔雀』などを観たりしていた。
そして、学校の行事として、同級生全員で、
映画館で『二十四の瞳』を観たりしていた時代であった・・。

この頃の私は、この『七人の侍』は無知であった。

後年、東京オリンピックの開催する前頃に、
初めて『七人の侍』を映画館で観た後、しばらく座席から立てないほど、
感動した後、感銘を深めた作品であった。

その後、ビデオ・テープで作品が発売された後、
購入し、少なくとも百回以上は自宅の居間で鑑賞している。


映画の作品としては、どなたがご覧になっても優れた映画と思われるが、
私が何よりも驚き、ため息をしたのは、
あの昭和29年当時、あれだけ制作された力量、
斬新な脚本、演出に驚嘆したのであった。


私の若き頃、映画青年の真似事をした体験もあるが、
この『七人の侍』をご覧になっていない方、
決して時間の無駄にならないひととき、と私は確信している。



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心の中で、『傷だらけの人生』を唄い・・♪

2008-09-06 10:39:12 | 音 楽
この1週間、新聞を読んだり、ネットでニュースを視(み)たり、
そしてテレビのニュースなどを視聴していると、
私は暗然たる思いとなっている・・。

今朝の読売新聞の経済面に於いても、

【 世界株安 再燃
    サブプライムなお影響 】

   東京 政局混迷嫌う
   NY 雇用悪化懸念
   欧州 金融株も下落
   アジア 軒並み最安値


そして、財務省が5日に発表した4月~6月期の法人企業統計に於き、

【・・
売上高、経常利益、設備投資の3項目が、
そろって前年同期と比べてマイナスとなり、
企業活動の低迷ぶりを浮き彫りにした・・

と記事に明記されていた。


政治の世界に疎(うと)い私でも、
自民党の総裁選の立候補者は乱立するし、
まるで少年期に映画館で観た東映の時代劇・・オールスター総出演・・
ように思えたりしたのである。

そした肝要の民主党も、昨今も真摯な論議を逃げ惑い、
国民に責務ある財源を明示できず具体的な政策を公開せず、
『ねじれ国会』を理由に与野党も、大人のおもちゃ、とし議会を持て遊び、
政局は混迷している。

社会不安も増し、私は年金生活の4年生の少しボケた身さえ、
どうしたら、この世の中は明るい展望が開ける、
と思ったりしている・・。



このような思いで、玄関の軒下で、
小雨降る中、樹木を眺めながら、煙草を喫っていた時、
ひとつの歌が心の中で唄っていた・・。


♪古い奴だとお思いでしょうが、
 古い奴こそ新しいものを欲しがるもんでございます。
 どこに新しいものがございましょう。
 生れた土地は荒れ放題、今の世の中、 右も左も真っ暗闇じゃござんせんか。

 何から何まで 真っ暗闇よ
 筋の通らぬ ことばかり
 右を向いても 左を見ても
 馬鹿と阿呆(あほう)の 絡み合い
 どこに男の 夢がある


【『傷だらけの人生』 作詞・藤田まさと 作曲・吉田 正 】


長々と無断で引用させて頂きましたが、
私が20代のなかば、俳優の鶴田浩二が唄った歌である。

昭和45年の師走に発売され、翌年の春まで街に流れていた曲であるが、
あの頃は少なくとも、昨今より遙かに明日が観えていた日本、欧米であった。


私は群生した純白なタマスダレの花を見つめたり、
そして紫露草、薄紅色の秋海棠の草花を眺めたり。
薄紫に染められてきたムラサキシキブのたわわな実を
しばらく眺めたりしていた・・。

そして、山川草木の世界に戻ろうか、
と少しため息をしたりしていた。



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