Y男の日誌

映画を見た、本を読んだ、どこに行った、何か考えたなどなどのY男の行動記録。政治の話題も。暇な時にしかアップロードしない。

『The Green Mile』(1999)

2014-12-25 23:56:20 | 映画,DVD,ビデオ





不思議な能力を持つ黒人の大男ジョン・コーフィー(Michael Clarke Duncan)が、2人の幼女を暴行殺人したかどで死刑囚となってポール(Tom Hanks)が長をつとめる拘置所?にやってくる。不思議な能力でポールの膀胱炎?尿道結石?を治し、瀕死のネズミのMr.ジングルスを救い、所長の妻メリンダの脳腫瘍を消し去ってしまう。ポールはジョンに腕をつかまれてジョンの能力の一部を与えられて、ジョンが幼女殺人犯人ではない事を確信する。しかし、ジョンの無実を証明する術がない。自らの快楽、優越、利益を得るために、凌辱、殺人がはびこるこの世の中でもうこれ以上生きたくないとジョンは言う。そしてそのまま死刑執行日をむかえる。この物語はその後のポールが老人ホームの仲間の女性にその時代の出来事を話して聞かせているという設定。


ジョンは神のつかいで、邪悪なもの、例えば病、けがを、ゴッド・ハンドを翳したり、自分の体内に吸い込んで外に放出する存在と思われる。

この映画で強く印象づけられる邪悪のほうの代表がパーシーという名の若い看守だ。とにかく意地が悪い。死刑囚達を人間扱いしない。ドラクロアの指を警棒で殴りつけて折る、ドラクロアがかわいがっているネズミのMr.ジングルスを踏みつけて殺そうとする、ドラクロアの死刑執行の際にスポンジに水をふくませずに電流を流してドラクロアを黒焦げにして殺すなどなどの極悪非道の限りを尽くす。有力者のコネを背景に上司・先輩にも横柄な口をきくのだが、危機に対しては怖気づいて何も出来ない。職場のメンバーと全くうまくいかない。死刑囚達からも忌み嫌われる。役者がうまいのか?Doug Hutchisonという役者。僕は終始パーシーを憎たらしい奴と思って忌々しく感じっぱなしだった。パーシーが罰を与えられたり、ジョンに最後に邪悪な空気を吹き込まれた時には爽快な気分になった。ざまあ見ろと。

もう一人はジョンに無実の罪を着せる事になったビリーという死刑囚だ。こいつも手錠をかけられたまま看守の首を絞めたり、看守達に唾を吐き、小便をかけ、口に含んだ食べ物を看守の顔に吐き掛けたりと常軌を逸した悪ふざけを行う。Sam Rockwellという俳優。こいつにも嫌悪感を強く感じたから気違いじみた男をうまく演じているのだと思う。

ポールとMr.ジングルスはジョンに触れられた時に強い生命力を与えられて長く生き続ける。ポールは妻・息子、看守時代の上司・部下、老人ホームの仲間達が亡くなっていくのを見送る事になる。神の使いだったジョンを死なせてしまった罰なのか?100歳を越えても死ねないのだ。
このあたりのシーンでこの物語が不気味さを大きく増す事になる。

この物語はDVDを見てから小説を読んだが、次にどうなるかわかっていても非常に面白かった。スティーブン・キング作品はいくつかは読んだが、『グリーン・マイル』は僕には非常に面白く感じられた。そう思わない作品もあった。アメリカでは最も読まれている作家ではないか?と思う。非常に多作でミステリーとかホラーのジャンルで分類される事が多い。その多くが映画化されている。



かつて新潮で出ていたが今は小学館で出ている
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