「キング・オブ・ロックンロール」と称されるエルヴィス・プレスリーの人生を映画化。
若くして(42歳)亡くなったエルヴィスの物語を、「ハウンド・ドッグ」などの数々の名曲にのせて描いていく。ビートルズなど多くのミュージシャンたちに影響を与え、「世界で最も売れたソロアーティスト」としてギネス認定もされているエルヴィス・プレスリー。
下半身を小刻みに揺らす独特でセクシーな動きを交えたパフォーマンスでロックンロールを熱唱するエルヴィスの姿に、女性客を中心とした若者たちは興奮し、熱狂はたちまち全米に広がっていった。
しかし、人種隔離が普通に行われていた保守的な時代にブラックカルチャーを取り入れたパフォーマンスは世間から非難を浴びる。
実話とのこと。
デビュー前のエルヴィスの人生も描かれる。両親も出てくるし、マネージャーになるパーカー大佐との出会いもある。
パーカー大佐については不満がある。
パーカー大佐は善人には思えないが、彼がいなかったらエルヴィスは世に出なかったのか?ここまでビッグ・ネームにはならなかったのか?他に頼れる人はいなかったのか?42歳で亡くなったのはパーカー大佐の指示で動いていたからではないのか?様々な疑問が浮かぶ。憤りさえ感じる。
1950年代の衝撃的なデビューの後、ステージ上での動きが性的な行動を扇動するとして、保守的な人々から非難される。エルヴィスが兵役に行った事でそういった世論は落ち着きをみせる。芸能活動に戻ったエルヴィスは映画を中心に活動し、音楽の活動はサウンドトラックが中心となる。その間ビートルズなどのブリティッシュ・インヴェージョンがあって、エルヴィスは時代遅れの人、過去の人になりつつあった。1968年12月に閉塞状況を打破するべく用意されたのがNBCの『Elvis』というTV番組だった。この番組で天賦の優れた資質を爆発させファンの心をとらえ、時代の第一線に返り咲く事になる。
その後彼はラスヴェガスのInternational Hotelのステージに立ってショーを行うという生活だったようだ。とうとう海外ツアーには出なかった。離婚もあった。ドラッグ???睡眠薬???などにも手を出していたようだ。
死亡した時に僕が見聞きしたのは、ドーナツの食べ過ぎで亡くなった???という情報だった。若い頃と違って太めになるのはエルヴィスだけではないが、太り過ぎで死ぬというほど太ってはいなかったと思う。
エルヴィスが海外ツアーが出来なかったのは、パーカー大佐が密入国者だったから、それが発覚するのを恐れたからのようだ。海外ツアーを行ってれば、来日公演というのもあったかもしれない。
僕は今までエルヴィスに全く興味を持ってこなかったが、この映画を見て以来エルヴィス・ファンになって感情移入している。パンフレットやネット上で情報を求めて、にわか知識も増えた。サウンドトラックのCDは車で聞いている。「Suspicious Minds」、「I've Got A Feeling In My Body」、「Burning Love」あたりが気に入っている。映画の中ではNBCのTVショーで歌われた「If I Can Dream」が頭に残って離れない。すでにamazonにもCDを注文した。