ボーイズラブ(BL)漫画の同好者としてつながる女子高生と老婦人の交流の物語。BL漫画を楽しんでいる17歳の女子高生・うらら(芦田愛菜)と、夫に先立たれ孤独に暮らす75歳の老婦人で書道の先生・雪(宮本信子)。ある日、うららがアルバイトする本屋に雪がやって来る。表紙にひかれてBL漫画を手に取った雪は、初めて見る世界に驚きつつも、男の子たちが繰り広げる恋物語に魅了される。BL漫画の話題で意気投合したうららと雪は、雪の家の縁側で一緒に漫画を読んでは語り合うようになり、立場も年齢も超えて友情を育んでいく。
宮本信子は伊丹十三の映画でしか見たことがなかった。『お葬式』、『タンポポ』、『マルサの女』、『あげまん』、『スーパーの女』、『ミンボーの女』、『マルタイの女』・・・。ずいぶんと婆さんになってしまったな。白髪は自分の髪なのか?かつらなのか?役の年齢は75歳で実際の年齢は77歳のようだ。実際にはもっと若々しくきびきびと動いたり出来るんじゃないか?おばあさんっぽい動作をしているのかも?
雪(宮本信子)のせりふで、うらら(芦田愛菜)に漫画を描く事を勧める時、これだけ?こんなに?BL漫画を見てるんだから、自分で描いてみれば、と言う。うららが自信が無いとためらっていると、下手だったら?自信がなかったら?描いちゃいけないの?と言うのだ。ほぼこれに近い意味だったと思う。このシーンが僕には一番響いてきた。好きな事ならそれなりにやれる。やってみるもんじゃないかな?
芦田愛菜はたぶん初めて見たが、主役だからではなく好感を持った。見ず知らずのおばあさんに付き合って喫茶店に行ったり、おばあさんの家に遊びに行ったり、そういう女の子にしか見えなかった。演技力が備わっているという事なのかな?男性にも女性にも好かれそうな感じする。
大きな事件も無く、誰かが死ぬとかも無い、起伏の少ない映画だったが、芦田愛菜ほか俳優陣の力でほのぼのとした良い作品になったと思う。
映画に出てきた『君のことだけ見ていたい』というBL漫画は実在はしないようだ。
BLって流行っているのだろうが、漫画や小説の作者は女性が多いのではないか?それに群がっているのも女性だと思う。今回の上映の観客、完全には確認してないが、圧倒的に女性ばかりだった。もしかしたら男性は僕一人だったかも。
女性が描いて女性が楽しむBLゲイの世界って虚像だろう?実際にはこんなもんじゃないはずだ。BLって髪の毛長いし、みんな体細いし、スタイル良いし、目も大きい。ジャニーズっぽい感じ。綺麗すぎるぜ。
実際のBLというか?ゲイだったら、短髪、筋肉、ヒゲ、ガチムチ、芋っぽい顔つきとか、一重まぶたとか、デブ、フケなどなどいろいろいる。作者は男性でも女性でも、そういう男たちを描いたら腐女子と言われる人達は今の様に群がるだろうか?