ウィトラのつぶやき

コンサルタントのウィトラが日頃感じたことを書いていきます

韓国とマレーシアの司法について思う

2017-03-10 20:21:45 | 社会

今日、韓国の最高裁の判断が出てパククネ大統領の弾劾が決定された。これで警察が本格的に元大統領を捜査することになるという。しかし、私には朴大統領がそれほど大きな憲法違反をしたようには思えない。友人に意見を聞いたというのだが、それがそれほど重大なことだろうか? 友人に便宜を図ったというが裏口入学のような香菜会話のように感じる。どうも韓国では警察、検察、裁判所すべてが世論を気にして判断しているように感じる。本件だけでなく、産経新聞の記者の扱い、盗まれた仏像の扱いなど、世論に押されているケースが結構あるように感じている。司法がしっかりしていない国ではいつ犯罪人に仕立てられるかわからない感じがあり、住みたくないと感じる。

その一方で金正男氏の暗殺事件を扱っているマレーシアの司法はしっかりしていると感じる。マレーシア警察は今まで殺されたのが誰かについて明言を避けてきたが、今日やっと殺されたのが金正男氏であるという発表をした。結論を急がずじっくりとデータを集めて一つ一つ結論を出していく感じで、捜査の進め方に信頼がおけるものを感じる。発表も公表できる部分とできない部分をきちんと分けている感じがする。同時に、北朝鮮政府の様々なゆさぶりには毅然とした対応をとっている。こちらは司法というより行政の範疇かもしれないが、本件に関するマレーシア政府の扱い方には、「背筋がピンと伸びた」姿勢を感じ、好ましいと思っている。

一般的には司法の信頼性は文明の進展度と相関があるように思うが、文明という意味ではマレーシアよりも韓国の方が進んでいるだろう。しかし、司法の公平性、透明性に関してはマレーシアの方がはっきり上だと感じる。マレーシアの司法は日本より上ではないか、日本でこのような国際問題に絡む事件が起きたらこんなにきちんと対応できるだろうか、とまで思う。

こういった観点でアジアで一番しっかりしているのは多分シンガポールだろう。マレーシアはシンガポールと近いので学んでいるのかもしれないな、と思う。