ウィトラのつぶやき

コンサルタントのウィトラが日頃感じたことを書いていきます

キンドル本を読むことが増えてきた

2017-03-05 15:48:47 | 生活

私は4年ほど前に手術を受けた時にキンドルを買って何冊かの本を読んだのだが、その後はキンドル本も買うこともなく、読む本と言えば定期購読している雑誌は学会誌、あるいはブックオフで買う北方謙三の小説などだった。ところが昨年あたりからまたキンドル本を買い始めた。Googleの本やIoTの本などの技術分野の本は本屋で探すよりアマゾンで買うほうがはるかに便利で、価格も若干安い。そして今は軍事戦略のキンドル本を読んでいる。これは新聞に公告が出ていたのを見て読んでみたくなったものである。

今は終わってしまったのだが日曜日の午後に「日高義樹のワシントンレポート」という番組があってジャーナリストの日高氏がアメリカの軍事関係者にインタビューをしている番組があり、私は時々見ていた。その時の印象として、軍事関係者は世の中のをきれいごとではなく現実的な眼で見ている、必ずしもそのそのまま信じないにしても参考になる部分は多い、と感じていた。

今読んでいる本は中国の軍事戦略について中心的に描かれているが、技術的にも遅れていて、資金もそれほどなかった中国がどのようにして軍事力を増強してきたが、軍事力で最も重要なのは抑止力であり、そのためには相手に恐れられるような軍事力を少ない予算でどう持つかが重要である。そのためには確実に相手を倒せるレベルではなくても、相手に甚大なダメージを与えられる手段を持ち、それを防止する手段を持つためには非現実的なコストがかかるようにすることである。そのための一例として「地下の万里の長城」があるそうである。中国が大陸間弾道弾を持っていることは良く知られている。しかし、その拠点をつぶされてしまえば役に立たなくなる。従って発射場所を移動可能なようにして、どこから撃ってくるか分からなくするために5000km に及ぶ地下道を建設して、その中を高速で移動して予測がつかない場所から発射できるようにする、という話である。

これだけでなく、様々な軍備の戦略が描かれている。まだ最初のほうしか読んでいないのだが、なかなか面白いと感じている。軍事力を増強する目的は経済的優位性を確立することである。実際に戦争をしようとは思っていなくても経済的リスクを軽減させるための軍事関係者の考え方は参考になる面が多いと感じている。