ウィトラのつぶやき

コンサルタントのウィトラが日頃感じたことを書いていきます

哲学とは何か

2008-09-25 07:19:39 | 生活
昨日、日本の金融機関には哲学が必要、と書いたが哲学とは何だろうか?

高校の世界史でギリシャ哲学とかカントの哲学とかいうのを習ったのが私が「哲学」という言葉に触れた最初である。その時は哲学とはどういうものを指しているのか理解できなかった。哲学者という学者がいるので学問の一種かと思ったが学問にしては継続性というか蓄積性といったものが無いように感じた。周りの人に聞いてみたが納得いくような答えは得られなかった。

岩波文庫に「哲学とは何か」という本があったので買って読んでみたが、一般向けの本ではなく哲学を専門にする人向けの本のようで私にはさっぱり理解できなかった。それ以来、哲学に対する興味は失せていた。

40年たった今、私なりに「哲学」の意味を理解できているつもりである。人間国宝のような人に「あの人には哲学がある」ということがよくあるが、ここで使われている哲学が学問としての哲学とおなじものだと思う。つまり、「何が自分にとって幸せか」ということに対しての答えが哲学だと思う。哲学者とはそれを一般化して「何が人間にとって幸せか」を深く追求し言葉に書き表す人たちのことだと理解している。

その意味では哲学は宗教に近いと思っている。宗教との違いは宗教は布教活動をして積極的に広めていこうとするのに対して哲学は自分の考えを公表するのにとどまって「他の人を救おう」というような押しつけがましい面がないところだろう。

いずれにせよ今の日本には「お金を持つことが幸せ」という哲学があまりに強すぎる感じがしている。お金が不足するのは困るが、ある一定以上のお金を持っている人たちが「哲学」を語り合う場をもっと設けてもよいように思っている