3/4~週の日経平均は下落した。世界的な景気後退のニュースが相次ぐ中、
日経平均は先取りして下落した恰好。OECDによる世界経済見通しの下方
修正、米ADP雇用統計の下振れ、中国の2月貿易統計の減少、国内1月の
景気動向指数で、基調判断の下方への局面変化で、3/5以降、4日続落の
日経平均となった。
さて、3月第3週(3/11~3/15)主なイベントと予定は、下記1.の
通りです。
週末、米雇用統計で非農業部門雇用者数(NFP)が予想を大きく下回りNY
市場売りが優勢となった。18万人増の予想に対して2万人増はネガティブ反応
となったが、ダウ終了時で22ドル安と下値限定的となった。この流れから、
日経平均も下押し後、自律反発して下値限定的となるか注目されます。
明日からの日経平均は、21000円割れを視野に、下値模索の展開になるが
20700円台を底堅めとなる展開を想定したい。
国内は、3/15の日銀金融政策決定会合など。
また、米・中貿易協議の進展期待はあるものの、世界経済の停滞が押し下げの
要因になりそうだが、日経平均は、先取りして下落しており、国内好決算企業
の3月末にかけての配当取りを視野に、下値限定的となるか、注目しています。
日経平均、3月第3週(3/11~3/15)レンジは、20750円~
21450円程度を想定しています。
1.3月第3週(3/11~3/15)
3/10
米 NY市場、冬時間から夏時間に移行
3/11
日本 2月マネーストック
日本 2月工作機械受注
日本 学情、ポールHD、コーセル、菱洋エレ 各決算、
米 1月小売売上高
米 トランプ大統領、2020年度予算教書
米 国債入札 3年債(380億ドル)
ト 第4四半期トルコGDP
EU ユーロ圏財務相会合
3/12
日本 1~3月期法人企業景気予測
日本 ADR、ラクスル、オハラ、トーホー 各決算
日本 ダイコー通産、サンケイ・リアルエステート投資法人 IPO
日本 国公立大2次試験後期日程開始
米 2月消費者物指数
米 ライトハイザーUSTR代表、公聴会で証言
米 国債入札 10年債(240億ドル)
英 議会、離脱修正案採決
EU EU財務相理事会
3/13
日本 2月国内企業物価指数
日本 2月機械受注
日本 産業ファ、JPNミート、シーエーシー、丹青社 各決算
日本 サーバーワークス IPO、
米 1月耐久財受注
米 2月生産者物価指数
米 シアーズホールディングス 決算
米 国債入札 30年債(160億ドル)
英 議会、修正案否決の場合「合意なき離脱」の是非を採決
3/14
日本 日銀金融政策決定会合(~3/15)
日本 アスクル、神戸物産、イオンリト、鎌倉新書、ヤーマン、東急RE、ドーム 各決算
日本 エヌ・シー・エヌ IPO
米 2月輸入物価指数
米 1月新築住宅販売件数
米 オラクル、アドビ、ブロードコム、ダラー・ゼネラル、アルタ・ビューティ 各決算
中国 2月小売売上高
中国 2月鉱工業生産
英 議会、修正案否決で「合意なき離脱」拒否の場合、離脱延期を巡る審議採決
3/15
日本 日銀金融政策決定会合
日本 黒田日銀総裁、記者会見
日本 モロゾフ、森ヒルズ、エニグモ、サンバイオ、シーズHD、楽天地、明豊エン 各決算
日本 カオナビ IPO
米 1月求人件数
米 2鉱工業生産
米 1月対米証券投資
米 国債償還 3年債(240億ドル)
中国 全人代閉幕、李克強首相が記者会見
2.NY市場、為替/債券 各結果(3/8)
今日のNY為替市場はリスク回避の雰囲気が続いており、ドル円は一時110円台に
下落した。この日朝方発表になった米雇用統計は非農業部門雇用者数(NFP)が
予想を大きく下回ったことでドル売りが優勢となっている。予想外の結果がよく出る
指標ではあるが、さすがに18万人増の予想に対して2万人増はネガティブ・サプラ
イズとなった模様。ただ、このところNFPよりも注目度の高い、平均時給は前年比
で3.4%と予想を上回る内容ではあった。
前日のECB理事会が予想以上にハト派であったこともあって、市場には景気の先行き
への不安感が再び台頭している。しかし、現在の市場の値動きを見た限りでは、昨年
終盤ほどの悲観的なムードまではなく、まだ、景気後退よりも景気減速を警戒している
印象ではある。
後半になって米株が下げ渋ったこともあり、ドル円は111円台は維持した。ただ、
ドル円はきょうの下げで200日線を再び下回って来ている。いまのところ21日線は
サポートされているが、早期に戻せないようであれば、来週も110円を目指した調整
が続く可能性も留意される。
きょうもポンド売りが続き、ポンドドルは心理的節目の1.30ドルを割り込む場面も
見られた。一部報道でEUが英国に対してバックストップ案に関し2つの提案を行い、
英国の返事待ちになっていると伝えていた。一方、EUの提案を英国が既に拒否して
いるとの報道も流れている。
来週12日に英下院でのメイ首相の合意案の採決が予定されている。もし、否決された
場合はEU離脱延期の採決が行われる予定。投票日が間近に迫る中、メイ首相はEUと
の合意案がまだ、まとまっていない。EU離脱延期の可能性が高い情勢ではあるが、
その場合のポンドの反応は未知数なところも多い。ひとまずロングポジションを調整
する動きが強まっているようだ。
一方、きのうのECB理事会を受けて売りが強まったユーロは、きょうは買い戻しの
動きとなっている。ユーロドルは一時1.11ドル台に下落していたが、1.12ドル
台半ばまで戻す展開。ただ、前日のECB理事会を受けて市場からは、ユーロドルは
1.10ドルを目指すとの見方が増えているようだ。
https://fx.minkabu.jp/news/96137
米国債利回り
2年債 2.463(-0.010)
10年債 2.627(-0.013)
30年債 3.012(-0.014)
期待インフレ率 1.902(-0.006)
※期待インフレ率は10年債で算出
今日のNY債券市場で10年債利回りは低下。朝方発表になった米雇用統計で非農業
部門雇用者数(NFP)が予想を大きく下回ったことで利回りは下げて始まった。
しかし、平均時給は予想を上回ったことから、直ぐに切り返しプラスに転じる場面も
見られたものの、マイナス圏で大方の取引を終えている。
10年債は一時2.60%まで低下した後に2.65%まで戻す場面が見られた。政策
金利に敏感な2年債は一時2.44%台に下げる場面が見られたが2.46%まで戻し
ている。
https://fx.minkabu.jp/news/96136
3.NY株式市場 結果(3/8)
NY株式8日
ダウ平均 25450.24(-22.99 -0.09%)
S&P500 2743.07( -5.86 -0.21%)
ナスダック 7408.14(-13.32 -0.18%)
CME日経平均 20940 (大証比:+170 +0.82%)
今日のNY株式市場でダウ平均は小幅に続落。朝方発表になった米雇用統計で非農業
部門雇用者数(NFP)が予想を大きく下回ったことで売りが優勢となった。最近は
NFPへの反応は限定的なことが多く見受けられるが、さすがに18万人増の予想に
対して2万人増はネガティブ・サプライズとなった模様。このところの市場は先行き
不透明感を再び強めている。その様な雰囲気の中でのネガティブな数字に敏感な反応
を見せたようだ。
ダウ平均は寄り付き直後に220ドル安まで下落したが、下値での押し目買いも見ら
れ小幅安に留まっている。米株式市場はここに来て、年初からの上げに一服感が出て
おり、更に上値を試すには景気の底堅さを期待させるような経済指標や、米中貿易協議
での合意など次の材料を待っている雰囲気も強い。
きょうの動きを見た限りでは、先行き不透明感もあるものの、景気後退の意識までは
強まっていない印象もある。
ダウ採用銘柄はファイザーやメルクなど薬品株の下げが続いたほか、エクソンモービル、
シェブロン、キャタピラー、コカコーラ、ホームデポが下落。一方、ゴールドマンや
ユナイテッド・ヘルス、3Mが上昇。
ナスダックも小幅に続落。アマゾンやアップル、ネットフリックスなどFANNG銘柄
への売りが続いているほか、AMD、シスコシステムズも軟調。一方、テスラが続伸し
ているほか、エヌビディア、マイクロンが上昇。
テスラは中国での自動車・バッテリー工場の建設に向け、中国の銀行から最大5.21億
ドルの融資を確保したことが明らかになっている。
コストコが上昇。第2四半期(2月17日終了)の決算を発表しており、米国内が好調で
既存店売上高が予想を上回ったほか、1株利益が予想を上回っていた。今回の決算に関し
てアナリストからも、底堅く印象的と評判がよく、金星の四半期との評価も聞かれた。
ホームセンターのビッグ・ロッツが大幅高。11-1月期決算を発表しており、既存店売上
高が予想を上回ったほか、1株利益も予想を上回った。
https://fx.minkabu.jp/news/96134
4.NY市場、原油先物4月限/金先物4月限 各結果(3/8)
NY原油先物4月限(WTI)
1バレル=56.07(-0.59 -1.04%)
NY原油の期近は反落。終値の前営業日比(速報値)は、期近2限月が0.60~
0.59ドル安。その他の限月は0.68~0.28ドル安。
2月の米雇用統計で非農業部門雇用者数(NFP)の伸びが大幅に鈍化したことが嫌気
された。米経済の減速による石油需要の下振れが警戒されている。
したことで、世界的な景気減速懸念が強まっている。通常取引序盤には54.52ドル
まで一段安となり、先月後半以降のレンジ下限を下抜けた。ただ、売りが一巡すると
切り返し、下げ幅を縮小して引けた。
https://fx.minkabu.jp/news/96128
NY金先物4月限(COMEX)
1オンス=1299.30(+13.20 +1.03%)
金4月限は反発。2月の米雇用統計で非農業部門雇用者数(NFP)の伸びが大幅に
鈍化したことで、米経済の減速が警戒され、金には逃避的な買いが入った。
https://fx.minkabu.jp/news/96130
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