7月第4週の日経平均は、3週ぶりの上昇となった。日経平均は週末こそ下落した
が、米企業の好決算も散見され、NY市場が高値圏の底堅い展開で、上昇した。
日経平均は、為替の108円台を背景に下支えされた格好で、週間を通して戻りを
試す展開となった。
さて、7月最終週(7/29~8/2)主なイベントと予定は、下記1.の通り。
週末のNY株式市場、ダウ平均は反発、ナスダックは最高値を更新し終了した。IT
企業の決算で、予想を上回る好決算だった事から、IT・ハイテク株がけん引した。
また、GDPも予想を上回った。
週明けの東京市場は、この流れから継続してリバウンドを試す流れが期待できそう。
主な経済指標は、国内で7/30の日銀金融政策決定会合と日本版雇用統計、海外で
米の7/31のFOMC結果とパウエルFRB議長のコメントや中国の7月PMI、
EUユーロ圏4~6月期GDPなど注目されます。FOMCでは、0.25%の引き
下げが想定されますが、これは為替相場に織り込み済でしょう。
また、国内企業決算も本格化し約980社発表、来週1500社発表予定で、思った
程悪くない決算となるか注目されます。
ハイテク・ITに続きネット関連など、底堅い展開に期待したいところ。
日経平均、7月最終週(7/29~8/2)レンジは、21500円~22000円
程度を想定しています。
1.7月最終週(7/29~8/2)主なイベントと予定
7/29
日本 日銀金融政策決定会合(~7/30)
日本 トクヤマ、大正HD、コクヨ、塩野義、ニフコ、東京ガス、寿スピリッツ、JSR
大日住薬、コマツ、日本精工、日立、ファナック、シマノ、オリックス、SCSK
積水樹脂、田辺三菱、スクリーン、大坂ガス、特殊陶、大東建 各決算、
日本 ブシロード IPO
7/30
日本 日銀金融政策決定会合
日本 黒田日銀総裁、記者会見
日本 6月有効求人倍率
日本 6月完全失業率
日本 6月東京都区部消費者物価指数
日本 6月鉱工業生産指数
日本 6月新設住宅着工戸数雇用統計
日本 セガ・サミー、川重、インフォコム、アステラス、JPX、三菱ケミカル、積水化
三菱電機、HOYA、ヤクルト、味の素、東海理化、山九、カルビー、ニチレイ
野村不、コニカ・ミノルタ、ポーラ、AGC、ガイシ、エプソン、ソニー、アルプス
日野自、オリコ、JR東/西/東海、ANA、ワコール、OLC、任天堂、三井住友
ZOZO、NTN、三井トラスト、SBI、アンリツ 各決算
米 FOMC(~7/31)
米 6月個人所得/個人支出
米 6月中古住宅販売成約指数
米 中通商協議(~7/31、上海)
米 20200年米大統領選に向けた第2回民主党討論会(~7/31)
米 ファーウェイ、アップル、マスターカード、P&G、ファイザー、メルク、
アムジェン、イーライリリー、ギリアド・サイエンシズ、コノコフィリップス
アドバンスト・マイクロ・デバイセズ、DRホートン、ゼロックス 各決算
7/31
日本 7月消費者態度指数
日本 豊田織機、デンソー、清水、東洋水産、エーザイ、郵船、商船三井、東芝プラ
日ハム、レンゴー、第一三共、LIXIL、ジェイテクト、三井物産、日通
プリマ、ALSOK、日油、豊田成、東武、きんでん、エディオン、ハウス食
JT、三越伊勢丹、住友化学、宇部興産、花王、武田、コーセー、TOTO
住友電、オークマ、住友重機、マキタ、NEC、パナソニック、TDK、村田製
TSテック、メディパル、リコー、大和証券、野村証券、京王、京成、JAL
中部電力、ナブテスコ、豊田商、りそな、みずほ、東電、Jパワー、グリコ
アイシン精 各決算
日本 ツクルバ IPO
米 FOMC
米 パウエルFRB議長の記者会見
米 7月ADP雇用者数
米 クアルコム、GE、メットライフ、プルデンシャル、ヒューマナ、ウエスタンデジタル
マイラン、スプリント 各決算
米 国債償還 2年債(286億ドル)
5年債(350億ドル)
7年債(290億ドル)
中国 7月製造業PMI
豪 第2四半期消費者物価指数
仏 BNPパリバ 決算
EU 4~6月期ユーロ圏GDP
8/1
日本 7月自動車販売台数
日本 双日、小野薬、王子HD、東ソー、三井化学、ダイセル、CTC、三菱商事、アサヒ
日東紡、TIS、協和キリン、参天薬、大塚商、日本製鉄、古河電、シャープ
日光電、カシオ、ローム、マツダ、ヤマハ、ユニシス、西武HD、KDDI、
カプコン、コナミ、山田電、イビデン、カカクコム 各決算
米 7月自動車販売
米 7月ISM製造業景況指数
米 デュポン、ベライゾン、GM、エクセロン、クラフト・ハインツ
ヤム・ブランズ、スクエア、モトローラ、ハートフォード、エイボン 各決算
中国 7月財新製造業PMI
英 中銀政策金利、インフレ報告
英 カーニー英中銀総裁の記者会見
仏 アクサ、ソシエテ・ジェネラル、ナティクシス 各決算
蘭 INGグループ 決算
8/2
日本 日銀金融政策決定会合議事要旨(6/19、20分)
日本 7月マネタリーベース
日本 帝人、丸紅、旭化成、トヨタ、伊藤忠、住友商、三菱ガス、キッコ―マン、アリアケ
東急不、グリー、日産化、日本触媒、ツムラ、ヤフー、神戸鋼、ミネベア・ミツミ
シスメックス、京セラ、いすゞ、ホンダ、オリンパス、三井不動産、阪急阪神
NTTデータ、ベネッセ、ヒロセ電 各決算
米 7月雇用統計
米 6月貿易収支
米 6月製造業受注
米 エクソンモービル、シェブロン 各決算
独 アリアンツ 決算
仏 クレディ・アグリコル 決算
2.NY市場、為替/債券 各結果(7/26)
今日のNY為替市場はドル買いが優勢となった。朝方発表になった第2四半期の米
GDPは予想を上回り、2%台の成長を堅持している。貿易問題の影響で民間設備
投資が減少。第1四半期の3%成長に寄与した在庫投資に反動が出たほか、純輸出
も減少した。
ただ、第1四半期に落ち込んでいた個人消費は4.3%増と力強い回復を示してる。
全体的には前回よりも伸びは鈍化したものの、個人消費が力強さを維持しており、
見た目よりもポジティブな印象。
GDP発表後にドル円は108.80円近辺まで上昇したものの、109円を試す動
きまでは出ていない。前日はECB理事会後のドラギ総裁の会見が、期待したほど
ハト派でなかったとの見方から、欧州債利回りに連動して米国債利回りが上昇した事
からドル円も上昇。前日のドラギ総裁の会見が来週のFOMCを連想させた面があっ
たかもしれない。
市場の一部では0.5%の大幅利下げへの期待があり、その分、パウエルFRB議長
の会見次第では失望感が出やすい状況。きょうのGDPもそうだが、6月FOMC
以降発表されている米経済指標は好調で、利下げに懐疑的な意見も聞かれる。FRB
はあくまで予防的な利下げとしており、来週のFMCでの利下げは実施してくると思
われるが、秋以降の積極利下げには慎重になっておかしくはない。その場合はドル高
の反応も想定されるが、ドル円に関しては、米株式市場の反応次第ではリスク回避の
円買いのシナリオも捨てきれないところではある。
ドル円は21日線を上放れる動きが見られており、黄色信号が点滅してたリバウンド
相場の復活への期待も高まる動きとなっている。目先は109円ちょうど付近が上値
抵抗として意識。
ユーロドルは再び売りが加速し、1.11ドル台前半に下落。朝方発表の米GDPが
予想を上回ったことや、米政府がドル安誘導の為替介入を否定したことも売りを誘って
いるようだ。ECBは前日の理事会で、利下げや資産購入といった追加緩和再開を強調
したものの、その後のドラギ総裁の会見が、期待したほどハト派ではないとの見方から
ユーロドルは逆に買い戻しが強まってた。ECB理事会直後に1.11ドル割れを試す
動きも出たものの、その付近での押し目買い意欲が強かった事も買い戻しを誘っていた
面もあったようだ。「噂で売って事実で買う」といった動きが出ていたのかもしれない。
しかし、ECBはハト派色を前面に打ち出す中、ユーロドルは再び上値が重くなってる
ものと思われる。
ポンドドルも売りを強め、今月の安値を一時更新している。市場はジョンソン新英首相
の誕生で、これまで以上に「合意無き離脱」へのリスクを高めており、ポンドは下値
模索が続いている。ジョンソン首相はきょう、メルケル独首相と会談を行っており、前日
の議会での演説同様にバックストップ条項の削除を求めたと伝わっている。
同首相の側近は、「EUがバックストップ条項を削除しなければ、新たな協議はない」と
も述べたいた。
これについてアイルランドのバラッカー首相は、「バックストップ条項の削除は合意無
き離脱に等しい」とのコメントも出ている。EU離脱協定を巡って、英国とEUの隔た
りが再び深まる中で、ポンドは浮上のきっかけが掴めないでいる。
https://fx.minkabu.jp/news/111635
米国債利回り
2年債 1.858(-0.006)
10債 2.072(-0.009)
30年債 2.594(-0.015)
期待インフレ率 1.779(-0.017)
※期待インフレ率は10年債で算出
きょうのNY債券市場で利回りは小幅低下。朝方発表のGDPは予想を上回ったものの
PCEコアデフレータは予想を下回っていたことから、利下げへの期待感が温存してる。
前日はECB理事会後のドラギ総裁の発言を受けて米国債利回りも大きく上昇していた
が、きょうは一服感も出ていたようだ。
10年債は2.06%台まで一時低下し、政策金利に敏感な2年債は朝方こそ上昇して
いたものの、後半になって下げに転じている。
https://fx.minkabu.jp/news/111633
3.NY株式市場結果(7/26)
NY株式26日
ダウ平均 27192.45(+51.47 +0.19%)
S&P500 3025.86(+22.19 +0.74%)
ナスダック 8330.21(+91.67 +1.11%)
CME日経平均 21650 (大証比:+50 +0.23%)
今日のNY株式市場でダウ平均は反発したほか、ナスダックは最高値を更新した。取引
開始前までに大手IT企業の決算が発表になったが、予想を上回る良好な決算だった事
から、IT・ハイテクの買いが目立った。
特にアルファベットが約10%の上昇。4-6月期決算を発表しており、売上高が予想
を上回った。1-3月期の売上高に失望感が強かっただけに、今回の決算は安心感を、
もたらした模様。クラスC株250億ドル相当の自社株買いも発表している。グーグル
部門の広告収入は伸びこそ鈍化しているものの、市場の期待には答えた格好。クラウド
などその他の収入は40%の大幅増となった。
更にツイッターも決算を発表。売上高が予想を上回ったほか収益を生み出すユーザー数
も予想を上回った。
この日は第2四半期のGDPが発表。予想を上回り2%台の成長を堅持している。貿易
問題の影響で民間設備投資は減少したものの、第1四半期に落ち込んでいた個人消費は
4.3%増と力強い回復を示している。全体的には前回よりも伸びは鈍化したものの、
個人消費が力強さを維持しており、見た目よりもポジティブな印象。
ただ一方、来週はFOMCが予定されてるが、今日のGDPもそうだが、6月FOMC
以降発表されている米経済指標は好調で、利下げに懐疑的な意見も聞かれる。FRBは
あくまで予防的な利下げとしており、来週のFMCでの利下げは実施してくると思われ
るが、秋以降の連続利下げには慎重になってもおかしくはない。
ダウ採用銘柄ではコカコーラやP&G、ユナイテッド・ヘルスが上昇しているほか、
ベライゾン、ファイザー、ビザが堅調。一方、ダウ・インクや3M、キャタピラー、
ボーイングが下落。シェブロンも軟調に推移。
ナスダックは1%超の上昇。アルファベットが約10%上昇したほか、ネットフリックス、
アップル、AMDが上昇。一方、アマゾンは決算が冴えず下落しているほか、テスラ、
インテルが下落。
スターバックスが上昇。4-6月期決算を発表しており、既存店売上高が予想を上回った。
米国、中国をはじめ各地域で既存店売上高は予想を上回った。
カジノのMGMリゾーツが上昇。4-6月期決算を発表しており、1株利益は予想を下回
ったものの、売上高は予想を若干上回った。同社が保有するカジノリゾートのグランド・
ラスベガスやマンダレイ・ベイは減収となったものの、中国での売上げは増加した。
https://fx.minkabu.jp/news/111631
4.NY市場、原油先物9月限/金先物12月限 各結果(7/26)
NY原油先物9月限(WTI)
1バレル=56.20(+0.18 +0.32%)
NY原油期近は時間外取引は、第2四半期の米国内総生産(GDP)速報値の発表を控える
なか、米利下げ観測に支援され買い優勢となり、小高く推移。米GDP速報値は年率換算で
前期比+2.1%となり、事前予想の同1.8%を上回る数字となりドル高となったが、欧州、
米株式市場が堅調に推移から投資家心理は弱気に傾かず、小高い状態を維持した。
米ベーカー・ヒューズ社が発表した米原油掘削装置(リグ数)の稼働数が前週比3基減少、
776基となったことも支援材料となった。
https://fx.minkabu.jp/news/111636
NY金先物12月限(COMEX)
1オンス=1432.20(+4.70 +0.33%)
金12月限は反発。時間外取引では、米利下げ観測から買い先行となり、5ドル以上の
上げ幅を維持し、堅調に推移した。日中取引は開始後、第2四半期の米国内総生産
(GDP)速報値が発表され、年率換算で前期比+2.1%となった。事前予想の1.8%を
上回る数字となったことでドル高要因との判断で上げ幅を削り、マイナスに沈んだ。
売り一巡後、地合いを引き締め、プラスサイドに浮上。月末の米連邦公開市場委員会
(FOMC)で利下げが決定的となったことで押し目買いで持ち直した。
https://fx.minkabu.jp/news/111634
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