昨年暮れの『徹子の部屋』(テレビ朝日)に出演したタモリの発言が秀逸だった。
黒柳徹子から「来年(2023年)はどんな年になるでしょう」と訊かれ、少し間をおいて「新しい戦前になるんじゃないでしょうか」と答えた。
単に回帰といわず「新しい戦前」という。この『新しい』と「戦前」の『前』は時間軸が前後する。その矛盾した時間帯に、あってはならない危機を挟み込んだ。群を抜く言語感覚である。脱帽だ。ウクライナを踏まえ、日本の右傾化、戦前志向、否応なしに進む軍事シフトの既成事実化を指しているに違いない。よほど警戒しないと世の流れに押し流される。芽のうちに見抜け! そんなメッセージではないか?
「全国坂ラー協会会長」を名乗る人物だけあって一国の傾斜についても敏感なのであろう。
「その1」は、「お前ら、素面でテレビなんか見るな!」である。今までなんども取り上げた。 □