yamaの読書日記

 活字中毒のyamaが日々手にしている本のお話を綴っています。
 読んだ本についていろいろお話しませんか?

ペダルの向こうへ

2009-07-31 21:44:43 | その他
池永陽さんの「ペダルの向こうへ」を読了。

一年前、不倫のために体調の優れない妻を息子・隆の送迎をさせたため、交通事故を起こし、妻は即死、息子は右足の膝下を切断することになってしまう。

息子・隆は引きこもりになり、父・洋介は自分を責め、隆のために生きることを決意し、会社を辞めて息子と二人で妻の遺骨を妻の故郷・宮古島へ届けようと自転車で旅することに。

父と息子が行く先々で色んな人と出来事に出会い、考え、感じて成長していく姿を瑞々しく描いています。
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橋廻り同心・平七郎控  麦湯の女

2009-07-31 21:23:41 | 時代小説
藤原緋沙子さんの「橋廻り同心・平七郎控  麦湯の女」を昨日読み終えました。

ダンナの実家に1人で遊びに行く道中で殆ど読んでしまい、文庫本を義妹の下に置いてきたので・・・ウル覚えです。

相も変わらず、平七郎とおこうの仲はさして進展せず。まどろっこしいのです。
秀太は少しずつながら剣の腕も上がり少しはらしくなってきたかなぁ。

今回は平七郎の上役の一色の男としての弱さも書かれていて・・・しかし、平さんが橋廻り同心から昇進したら、表題と違ってくるのでそれはないか。
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一瞬の風になれ

2009-07-27 22:39:39 | その他
佐藤多佳子さんの「一瞬の風になれ」読了です!

この本は第一部「イチニツイテ」
    第二部「ヨーイ」
    第三部「ドン」     の副題が付いていて、いかにも『さあ、走るぜ!』って感じが押し寄せてきます。

あらすじは・・・やっぱり読んでいただくために省略したほうがいいですね。

ではあっちに飛んだり、こちらに跳ねたりという私の感想です。

春野台高校に進学した神谷新二は幼馴染で天才ランナーの一ノ瀬連が中学の時に止めてしまっていた短距離を走らせたいなぁと思っていたのだが・・・クラスのスポーツ・テストでいいタイムが出て・・・連と新二は陸上部の新入部員となってしまった。

新二のすごくいい人キャラと超マイペースで我がままキャラの連との仲のよさというか距離感がすごくほっとする。
まぁ、時には連の我儘さにムッとしたりイラッとしたりするけど、新二が気にする風もないのだから読んでるこちらは文句も言えないわ。

新二があまりにも完成されている連のランニングフォームに憧れる気持ちも、才能があるんだからもっと上を目指して頑張れよと連に言いたい気持ちもよ~~っくわかる。
そして単に100m、200mのレースではなく、4継とマイルのリレー種目で燃える連と新二。個人種目ではなく4人でバトンを繋ぐリレーだからこそのプラスアルファの力がでる不思議。
チームメイトの繋がりの重さ、自己管理の大切さ、仲間をしっかり知ることの大切さ・・・そんな本当に大事なこと、なのに今の世ではかなりおなざリにされてることの大切さを教えてくれる。

『みっちゃん』と部員に慕われる陸上部の顧問の先生がなかなかユニークでこのお話の底にある楽しい大らかな雰囲気を醸し出してくれてます。

先輩でキャプテンだった守屋さん。風水に凝っていて煩い浦木さん。
400mがメインの根岸は4継のメンバーでもり、新二のよき理解者で結構縁の下の力持ち。
そして後輩の桃内はこてこての大阪弁で笑わせる。
ちょっぴり女の子のお話もあって、おっとりタイプの谷口さんと新二の『かわゆい恋物語』は心優しい気持ちにしてくれます。
高校生って、こんなかんじでしょ?今でも?

最初は力任せにがむしゃらに「一本、一本」走るだけだった新二がフォームを身に付け自分をコントロールしていく・・・それには恐ろしいほどの練習量が隠されてるわけですが。まぁ、体力と体には自信のある新二だから出来たのでしょうが。連だったら・・・壊れてるよ、ホント。
しかし、その連も新二に引っ張られるように偏食もなくしまじめに練習するようになり、、、もっとも、鷲谷高校の仙波に勝つためか・・・筋肉も付きスタミナもついてきた。

なんと言っても見どころは、いえ、読みどころはインターハイ予選・南関東大会の4継のレースですよ!!もう、読んでいてこちらの心臓もドキドキ。
先輩が手作りの鉢巻を手渡して補欠を含めて6人がキュッと鉢巻締めて気合が入って・・・
いや~~燃えましたね。

先日読んだ「強い風が吹いている」は駅伝で襷を渡していく話だけど、こちらはバトン。気持ちは同じなんだよね。
個人主義じゃない、相手のことまで心配れる・・・すっごく大事なことなんだ。

巻末に佐藤さんがこの本を書くにあたって取材された高校の陸上部の方の座談会が乗っていて、面白く読みました。この雰囲気はこの人たちの者なんだなぁと実感できました。絵空事でない青春を一緒に堪能させてもらいました、ありがとうねって気持ちになりますね。

  激しく堪能しました!
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待ってました

2009-07-25 22:54:26 | 全般
ネットのお友達が送ってくださった本、佐藤多佳子さんの「一瞬の風になれ」を読み始めました。
佐藤さんの書かれた本が大好きで、この本も文庫化されるのをひたすら待っていたのですが、評判が良かったのでなかなか文庫にならなくって・・・

第一巻「イチニツイテ」を読み終えたところですが、サクサク読めます。
期待通りの楽しさで・・・ドラマも見てるのですが(最終回を見逃してしまったのですが)・・・イメージは別物で、堪能中です。
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二度目のノーサイド

2009-07-25 14:37:07 | ミステリー
堂場瞬一さんの「二度目のノーサイド」を昨晩読み終えました。

元実業団のラガーマンだった桐生は閉鎖になったチームの最終試合で同点のためくじ引きで負けてしまった。
そのはっきり決着の着かなかった試合のため中途半端な生活を送っていた。
そんな時当時のマネージャーが病死。最終試合を怒っていた彼のために、当時と同じ設定で再試合をと立ち上がったのだが・・・

不況の中で廃部になった後のチームメイトのその後なども絡めて、再試合への経過をつづっています。

再試合に向けて悩みながら、迷いながらも始動始めるその思いは体育会系の人でないと理解しがたいのではないかなぁと言うのが読んだ直後の思いでした。
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シネマ狂躁曲

2009-07-23 23:16:31 | その他
梁石日さんの「シネマ狂躁曲」を読み終わりました。

本屋さんで梁さんの「血と骨」を読もうかどうしようかと何度も悩んで、読んだ後すごく落ち込みそうだったのでとうとう読まなかったのですが・・・これはそんな事は無いだろうと手に取ったわけです。

梁さんが実際にご自分の本の映画化に参加されたことを書かれた本のようでしたが・・・マジ、こんな調子で映画が作られているのかとかなりビックリ。
特に韓国のスタッフの方たちと文化の違いで意思の統一が取れないながらも、最終的にはちゃんと映画が完成していくのが、、、すごい!
ですが、私は読んでいてイライラ。丁度「ベイジン」で中国の方の仕事振りにイライラしたのと同じ感じですね。
同じアジアなのに、それでさえこんなにものの考え方が違うんだと改めて考えさせられましたね。

一度日本の方に日本映画ってどんな風に作られているのか聞いてみたいですね。
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居眠り磐音 江戸双紙 侘助ノ白

2009-07-21 22:27:44 | 時代小説
佐伯泰英さんの「磐音シリーズ」第30弾の「侘助ノ白」を読み終えました。

今回は父親と国許の高知に向かった重富利次郎の活躍と、江戸で年の瀬を迎えた磐音やおこん、品川さんに竹村さん、尚武館道場の皆さんの様子を。

そして今回は新に磐音シリーズに新顔が加わりました。
槍折れの小田平助という爺様ですがこれが相当の使い手。門番も兼ねての道場住み込みとなりました。なにかと面白いことになりそうな気配です。

また国許に帰った重富親子も風雲急を告げているし・・・次が待ち遠しいです。

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まとめて5冊を

2009-07-20 22:25:22 | 全般
薄めの文庫本が続いて、感想を書くのが後手に回ってしまって・・・

長谷川卓「北町奉行所捕物控 寒の辻」
大好きな長谷川さんの久しぶりの新作です。シリーズ第6弾です。
北町奉行所臨時廻り同心・鷲津軍兵衛の心意気と気配りもカッコいいし、周りの同心や手下たちとの関係も読み心地がいいです。
今回は息子・周一郎の出番が少なかったのが残念ですが、出仕した息子の手前暴言が減ったのが可愛いです。

森絵都「リズム」 中学1年生のさゆきの1年を温かい目で追いかけています。
近所に住むいとこの「真ちゃん」は高校に行かずバイトしながらロックバンドに打ち込んでいて、そんな真ちゃんがさゆきは大好き。
真ちゃんの両親の離婚の噂や真ちゃんが街を出て行くことに揺らぐさゆき。

森絵都「ゴールド・フィッシュ」 「リズム」の続編です。
中学3年生になったさゆき。同級生でついこの前まで弱虫だったはずのテツがいつの間にか頼りになる男の子に変化したことでどう接していいかわからないさゆき。
みんな自分の進む道を見つけているのに、未だにやりたいことが見つからないさゆき。鬱々して過ごしていた時真ちゃんがバンドを止めて行方がわからないと・・・

中学生の女の子の日常と心の揺らぎが・・・懐かしい感じがします。

首藤瓜於「刑事の墓場」 
県警本部に異動になると思っていた雨森は、警察組織からの落伍者たちを飼い殺しにしていると噂されている動坂署に異動となった。
不貞腐れていた雨森だがたまたま起きた殺人事件の主導権を隣の署に奪われ、他の動坂署の刑事たちで密かに解決へと動き出す。
最後のアッと驚く種明かしには笑ってしまいました。

川島誠「海辺でロング・ディスタンス」
沢井健、15歳の青春記。二人の兄、裕、零と違って高校で陸上を始めた健。
でもひたすらスポーツに汗を流すかといえばそうでもなく、夏の海の家でのバイトでは年上の彼女が出来たりと高校生活を満喫。今時の高校生??といった感じです。
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ベイジン

2009-07-17 21:23:06 | その他
真山仁さんの「ベイジン」を読み終えました。

北京五輪の開会式と同時に世界最大規模の原子力発電所「紅陽核電」の運転開始することが至上命令。
そんな「紅陽核電」に日本の大亜重工業の田嶋は技術顧問として派遣された。
同じ頃、中国共産党中央規律委員会の学耕は中国側の責任者なる。
この二人がぶつかり合いながら発電所の運転開始に向け、様々な困難と闘い、お互いを信頼していく。。。。

読んでいて中国と日本の習慣や考え方文化の違いにかなりイライラ。
田嶋にもう頑張るの止めて日本に帰っておいでよといいそうに何度もなりました。
「賄賂は中国の文化」というその国民性についていけないし理解できません。
真山仁さんは何を書きたかったのでしょう?
「レッドゾーン」で中国の文化、経済、慣習などが書かれていたけど、、、どっちが先だったのかしら?

とにかく、最後がはっきりしないまま幕を閉じてるので、、、消化不良のままになるのがどうもいやですね。    田嶋はどうなったの?
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ひとがた流し

2009-07-13 22:57:27 | その他
北村薫さんの「ひとがた流し」読了。

十代の頃からの女友達、千波、牧子、美々。
大人になって、それぞれの事情を抱えて田舎に帰ってきて、それぞれが家族ぐるみでのお付き合いになっている。
お互いに助けたり助けられたり・・・ なんか羨ましいいい関係だなぁ。
そんなほっこり暖かな心温まるお話かなぁと思っておりましたら、、、いや~~後半は怒涛のような展開で、呆気に取られたり、言葉をなくしたり、慟哭したりと大忙し。

支えるって、全てを受け止めるって、すごい事だなぁと。
自分に置き換えてみると、どうだろう??
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