yamaの読書日記

 活字中毒のyamaが日々手にしている本のお話を綴っています。
 読んだ本についていろいろお話しませんか?

信太郎人情始末帖 火喰鳥

2009-05-29 22:47:25 | 時代小説
「信太郎人情始末帖」シリーズ第5弾。

本作品は捕物の話ではなく、美濃屋に帰った信太郎と美濃屋の嫁になろうとするおぬいがいかに戦っていくかのお話になっています。

「捕物」の話が無いのである意味で物足りません。

話としてはとても読ませてもらえるけど・・・父親の死だけでなく新太郎の失明など苦難を次々に用意して・・・読んでいて苦しくって。
これからおぬいがいびられ、千代太が虐められるかと思うと、、、次回作読みたくないような、、、でも気になってしまうし・・・
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信太郎人情始末帖 きずな

2009-05-27 23:42:57 | 時代小説
ひたすら読んでます。
杉本章子さんの「信太郎人情始末帖」シリーズ第4弾「きずな」読了。

河原崎座で笛方を務める貞五郎の話が5篇の連作を繋いでいく。
徒目付である貞五郎の兄が町中で起きた殺しの探索に係わってか、庭先で切り殺され、子供の居ない兄の家督を貞五郎が継ぐことになり、河原崎座をやめて屋敷に帰る。そして兄の敵を探す貞五郎を助ける信太郎。そして芸者小つなとの仲を心配する信太郎。

そんな貞五郎の話の傍で、信太郎、おぬい、二人を気遣う父卯兵衛の話が静かにつむがれていく。
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信太郎人情始末帖 狐釣り

2009-05-27 15:48:11 | 時代小説
「信太郎人情始末帖」シリーズ第3弾「狐釣り」は昨日読了。

「闇の筋書き」 信太郎の元許婚だったおすずが自害することになった押し込み強盗の主犯格が牢屋ぶりをしでかし、囚われる元になった信太郎に復讐をせんとする。信太郎はその狙いを実家美濃屋を襲うと推測する。
ここで、信太郎とおぬいの間に子供が出来たことが父親に知れ、また千代太のことも知られることに。千代太は信太郎と男と男の約束で信太郎の一番目の子供になったと美濃屋の番頭仁吉に鼻高々と告げたのだ。

「きさらぎ十日の客」 信太郎の住む万平店を訪ねてきた恰幅のいいお客・・・父親かと思う。そんな時元吉に好きな人が出来た。以前火事場で助けた人だった。
そのお袖の旦那は医者だが2年も前から行方知れずだった。
元吉の恋の手助けをしていた信太郎を訪ねてきたのはおすずの父親だった。
おすずの四十九日、一周忌、三回忌とおすずの墓に参る信太郎を知って、またおぬいとの間に子が出来たことを知って「信太郎さん、潮時だよ。その人と子供をつれて、美濃屋さんへお帰り。それが言いたくて、やってきたのだ」
おすずさんのお父さんも出来た人なんだ。

「第十四番 末吉」 おぬいが信太郎の子を出産。信太郎は義兄の庄二郎に頼んで父親の卯兵衛に名付け親を願った。父は「みち」と命名・・・美濃屋の『み』と千歳屋の『ち』をとって名付けた。
そんな卯兵衛が引いたおみくじは「末吉」。ただ最後にこう書いてあった。
『病人、本復むずかし、養生大切』
寿命があるうちに信太郎が美濃屋に戻る道筋だけはつけておかねばと、卯兵衛は千代太の人となりを確かめたくて会いに行く。

「狐釣り」 信太郎がおぬいと割りない仲になった元を作った加納屋栄吉は身代を妾腹に譲るつもりの父親に毒を少しずつ飲ませながら・・・親殺し。
それに加担したのが元吉が思いを寄せるお袖の主人仙安。
お袖と一緒になりたい元吉は仙安の行方を捜して聞き込みをしていたら、栄吉の親の死に様とその後の様子から毒殺を疑い、栄吉を疑い・・・
突然元吉が家の前で刺された!

「死一倍」 「狐釣り」から引き続いて金貸し五百蔵が親が死んで店を継いだら借金の倍返しを現実のものとするために毒の調合が出来る仙安を仲間に引き込み悪事を働いていたのが露見。そのさなかお袖は元吉が刺されたことを苦に毒をあおる。

信太郎とおぬい、元吉とお袖、おゆみと辰之助、3つの恋。
ただ、元吉には哀しい結末が・・・

信太郎のまわりで起こった事件を解き明かしながら、その一方で信太郎とおぬいの人生が語られ、元吉、貞五郎、おゆみ、庄二郎の人生が語られる。
読み応えがあります。信太郎に惚れてます。


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信太郎人情始末帖 水雷屯 

2009-05-27 14:50:31 | 時代小説
杉本章子さんの「信太郎人情始末帖」第2弾「水雷屯」をとっくに読了。

表題の「水雷屯」は信太郎の義兄庄二郎の災難を見事に解決する話。

「ほうき星の夜」は信太郎の幼馴染元吉が兄貴分の常蔵殺しの容疑を掛けられ大番やに送られるが、元は義兄のことを頼んだのがことの始まり。
信太郎が友の無実を晴らすために駆け回る。

「前触れ火事」もらい火で焼けてしまった枡やを狙った付け火ではないかと、貞五郎といい仲の小なつの不審を聞いて事の真相に近づく信太郎。
このとき元吉はその後えにしが出来る女を火事場で助けた。

「外面」は信太郎が住んでいる長屋の住人たちとかかわって中間が殺された事件を解き明かしていく。

「うぐいす屋敷」 信太郎と同じ長屋に住んでいる植木職人のかん助の半纏を借金のかたに持っていった男が殺されたことが始まりだった。かん助も黒覆面の侍に切りつけられ大怪我を。この事件がきっかけで信太郎の妹おゆみと美濃屋出入りの植辰の跡取り息子の巳之助の恋を知ることに。

いろんな事件が起こり解決していくその流れとともに・・・信太郎とおぬいの間にも変化が。おぬいが信太郎の子を身ごもったのである。
これから二人の仲は?そして千代太は?

信太郎を取り巻く人たちの表情がそれぞれくっきりと描かれだして群像劇としての面白さも増してきました。信太郎とおぬいの仲の変化も気になりますが・・・想像できそうでもあるし・・・
思いっきり裏をかいてくれるとこれもまた面白し何ですが、予想通りになるのかしらねぇ。
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口入屋用心棒 荒南風の海

2009-05-24 22:59:40 | 時代小説
鈴木英治さんの「口入屋用心棒」シリーズの第13弾「荒南風の海」読了。

湯瀬直之進の活躍より、今回は沼里の藩主又太郎の人柄の良さがクローズアップされました。

だけどなんかお決まりの展開でそろそろ飽きてきちゃったので駆け足で読み終わってしまいました。

次回作・・・買うか買わないか・・・キット悩むよねぇ。
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信太郎人情始末帖 おすず

2009-05-23 22:28:42 | 時代小説
杉本章子さんの「信太郎人情始末帖」シリーズの第1弾「おすず」を読み終わりました。

おすずという許嫁がありながら、子持ちの後家・おぬいと深い仲になり、呉服太物店を勘当された総領息子の信太郎。
勘当と言っても町奉行所には届けない形ばかりの内証勘当である。
引手茶屋千歳屋の女主人であるおぬいに勧められて猿若町の芝居小屋・河原崎座の大札の下で働いている。
そんな信太郎が色んな事件に、出来事に出会い、幼馴染で岡引の手下を勤める元吉と共に解決に奔走する姿を情緒溢れる筆で書き上げている。

短編の連作で、どれをとっても読み応えがありますが、信太郎の許嫁だったおすずを題材にした表題の「おすず」と「差しがね」が好きです。
信太郎のおすずへの想いが沸々と溢れていて、またおすずの信太郎への切ないまでの恋心が・・・元の許嫁に戻るわけでもないのに、何故か応援したい気持ちに。

この本をお勧めくださった恵比寿麦酒さん、有難う!
続きを明日にでも買って来ます。
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出入師夢之丞覚書  星の契

2009-05-20 23:03:32 | 時代小説
今日、今井絵美子さんの「出入師」シリーズ第2弾の「星の契」読了。

「出入師」って揉め事の仲裁業みたいなものでしょうか。
浪人していて道場の指南の手当だけでは心細く、鉄平。伊之吉と組んで「出入師」としてお足を稼いでいる夢之丞が係わる市井の揉め事とその裏に隠れた人々の心情や生活を描いて読ませます。

武士としての矜持だけでは暮らしていけないと世間を生きている夢之丞と、その武士の世界でしか生きていけない母・真沙女のやり取りが結構哀しい。

密かに心寄せるおりゅうとの逢瀬の雰囲気がしっとりと・・・
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鎌倉河岸捕物控  隠居宗五郎

2009-05-20 23:00:05 | 時代小説
昨日、佐伯泰英さんの「鎌倉河岸」シリーズの第14巻「隠居宗五郎」を読了。

政次としほの祝言が終って、隠居然とする宗五郎を気遣う金座裏の面々。
そんな折、若夫婦が松坂屋の松六の許へ挨拶回りに出かけたその道中で掏りの現場に出くわす。

今回は宗五郎が隠居として老け込まないようにしっかり働かされます。
この本を薦めてくれた恵比寿麦酒さんは、宗五郎を内野さんで・・・と仰られていましたが、私はもう少し歳を経てからの方がと思っていたのですが、読んでみると宗五郎ってまだまだ41歳なんですよ。
知らなかった・・・随分と若いのですよ。内野さんにピッタリの年齢じゃぁありませんか。是非、宗五郎やってくださいませ。

それにしても政次としほ・・・そつが無さ過ぎてちょっと面白みがないなぁ。
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向日葵の咲かない夏

2009-05-16 21:39:21 | ミステリー
道尾秀介さんの「向日葵の咲かない夏」、飛ばし飛ばしですが一応読了。

帯の「第一位」の文字と題名に引かれて手にした本でしたが・・・全然ダメ
こういうのは理解できないし付いていけないし、気分が悪くなってしまいます。
私の趣味では有りませんでした
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冷たい校舎の時は止まる

2009-05-12 21:20:31 | ミステリー
辻村深月さんの「冷たい校舎の時は止まる」上下巻を読み終えました。

ネットのお友達・ゆっちさんが『サクサク読める』と「鳴沢了シリーズ」を返却してくださる時に一緒に送ってくださった本です。

雪降る朝、大学センター試験を一ヵ月後に控えた高校3年生の男女8人は、いつも通りに登校したはずだった。
しかし、いつまで経っても他の生徒も先生も現れず、開かない扉、割れない窓ガラス・・・5時53分で止まってしまった時計。
その時間は同級生が学園祭の最後の日に飛び降り自殺した時刻だった。

何度もこの本見かけてたのですが・・・本屋さんに平積みされてたので・・・いかにも寒々しい題名なので避けてたのですが。
ごめんなさい   哀しく優しくそして爽やかな本でした。

文中にも説明されてますが、飛行機ごと行方不明になった乗客が何年後かに飛行機ごと帰ってきた話・・・ドラマにもなったので見ましたが・・・そんなホーラーっぽい話しかと思って読んでましたが、それだけではないお話です。

8人の今を形成した過去がしっかり語られてそれぞれのキャラクターが際立ってるので説得されます。
今と過去、8人それぞれの心が入り乱れて書かれてるのですがそれが混乱しないのが不思議。

題名は寒々しいけど、読んでるときは謎と不安と恐怖そしてちょっともの哀しいのですが、読後感はかなり『爽やか』なのです。
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