yamaの読書日記

 活字中毒のyamaが日々手にしている本のお話を綴っています。
 読んだ本についていろいろお話しませんか?

一気に読み直し

2011-09-30 21:46:57 | 時代小説
宮部さんの「おまえさん」を読み終わったら・・・

「ぼんくら」「日暮らし」が恋しくなって。

仕事が暇なのにかまけて、読んだ、読んだ。

読みなおしながら、「あれ?弓之助って最初の方は全然顔を出してないのねぇ」とか、おでこの特技の始まりや、弓之助が何でもかんでも測るのをやめた理由や、お徳の店が変わったわけとかすっかり忘れていたことがはっきりしてくると・・・「おまえさん」ももっと楽しくて。

今は思いっきり「ぼんくら」の世界に浸ってるところです。
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おまえさん

2011-09-27 22:56:17 | 時代小説
待ちに待っていた宮部みゆきさんの「おまえさん」を札幌の新千歳空港で購入して・・・読了しました。

お徳の暮らす幸兵衛長屋の近くで、男が一刀のもとに斬り殺されたのが始まりだった。
続いて痒み止めの新薬を売り出していた瓶屋の主人が同じ太刀筋で斬り殺された。

本所深川の同心・井筒平四郎は将来を嘱望される同心・間島信之輔が取り調べに乗り出すことに。

この事件を軸に、おでこのことや、弓之助、お徳、と言ったお馴染みの面々の心の中を悪露混ぜながら・・・お話は進むのですが、

今回新たにメンバーに加わった中で面白い人物は、まず同心・間島の家に盥回しにされてやってきた大叔父・本宮源右衛門、そして弓之助の兄淳三郎、そして間島信之輔・・・ですが、

最高に気に入ったのはご隠居の源右衛門様です。含蓄のある言葉の数々には思わず納得で頷いてしまいます。
終盤の信之輔に相対して語る言葉を読むときは、思わず姿勢を正し背筋を伸ばしてしまいそうになりました。(そんな気になっただけですよ。実際はソファに寄りかかってだらしなく読んでいたわけですが)

登場する人々が悪人でもないのに罪人となってしまう哀れさや悲しさ、世の中の理不尽さを感じさせられる1冊です。

シリーズ3冊目なので、今まで以上に登場人物の描写が細かく丁寧で本当にお話の中に入り込んでしまいます。

次回作・・・早くしてくださいね宮部さん。でないと、私年を取りすぎて読むのが難儀になりすぎますから。
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ショカツ

2011-09-27 22:40:47 | ミステリー
佐竹一彦さんの「ショカツ」を飛行機の中で読了。

日曜日の午後、5歳の少女がバレエスクールに向かう途中、頭にボウガンを撃ち込まれて意識不明の重体となった。

城西署の捜査主任・赤松は教育係として見習いさんを伴って地道な捜査を開始した。

所轄の刑事の派手さは無いけど地域に密着した地道な捜査を、見習いさんに教えるがごとくにコツコツと進める赤松の捜査の見事さを。
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サンザシの丘

2011-09-22 08:39:59 | ミステリー
緒川怜さんの「サンザシの丘」を台風速報を横目で見ながら夜中に読み終えました。

2007年夏、暑い夏に一人の若い女が殺された。
本庁捜査一課の倉沢は所轄・田園調布署の篠田と組んで捜査に当たった。

捜査線上に浮かんだのは殺された女の恋人と思われる男・島貫英和。
しかし・・・

久々に楽しめたミステリーでした。
犯人の目安はすぐについたのだけど、その彼が、実像が佳澄でもかかったようにはっきりしない…つかみどころがない・・・

犯人の歴史をさかのぼる捜査でもあって、そこに中国残留孤児の問題や児童保護施設での児童虐待の問題なども取り込んでいて、深く考えさせられるお話でした。

前回に読んだ「特命捜査」でも児童虐待の話が出ていたので、かなりこの事件に興味がある方なんだと感じました。

今回のお話の方が面白かったし私好みでもありますね。
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はむ・はたる

2011-09-20 21:56:18 | 時代小説
西條加奈さんの「はむ・はたる」を読了。

初めての作家さんですが、新聞に載っていた書評を読んで図書館で借りてきました。

面白かったです。  

勝平は親に売られたり捨てられた子供たちをまとめてかっぱらいや掏摸で暮らしていた、半年前まで。

今ではお上の裁きを受けて15人の仲間と商いをしていた。

その商いとは、身元引受人となった御家人・長谷部さまの母上と嫁様が作る稲荷鮨を売ることである。

そんな子供たちと長谷部様の次男坊柾との交流といろんな出来事を勝平の知恵で解決する話の連作でなかなか面白く、温かく、ほっこりしながら、ウルウルしながら読みました。

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青の懺悔

2011-09-19 22:04:10 | ミステリー
堂場瞬一さんの「青の懺悔」を読了。

「蒼の悔恨」で神奈川県警の刑事を辞めて私立探偵として歩き始めた真崎薫のシリーズ第2弾になります。

まだまだ私立探偵としての体裁も整っていない真崎のもとに高校時代の野球部の仲間で今はスポーツ選手の代理人を仕事にしている長坂が訪ねてきた。
そして彼の依頼を受けて、同じ高校時代の仲間でメジャーから日本のプロ野球界に戻ってきた結城に会う。
結城の息子が誘拐され、警察には届けないで身代金を渡して息子を取り戻したいと打ち明けられた。

堂場さんのスポーツものは苦手なのですが、今回は警察ものなので読みやすかったです。

最近途中で犯人がわかちゃうのが多くって・・・えーー?!って言うケースが少ないのが残念です。
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銀行仕置人

2011-09-17 23:23:07 | ミステリー
池井戸潤さんの「銀行仕置人」を読了。

いかにも池井戸潤さんらしい1冊でした。

500億円もの巨額融資が焦げ付きその責任を取らされた黒部は自分を罠にはめた一派の存在と陰謀に気づき・・・立ち向かう。

読みなれた感じでサクサク読んでしまいました。
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立場茶屋おりき 母子草

2011-09-16 22:11:26 | 時代小説
今井絵美子さんの立場茶屋シリーズ第8弾「母子草」を読み終えました。

読みなれた設定のお話なので安心して読めます。

ほっとしながら読みました。
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勇士は還らず

2011-09-15 23:32:36 | ミステリー
佐々木譲さんの「勇士は還らず」を読了。

サンディエゴで日本人旅行者が殺され、妻子と友人たちが現場に向かう。

遺留品には1969年にサイゴンで起きた日本人爆死事件の切り抜きがあった。

事件の背景には札幌の新設高校で密接に付き合った男女6人の過去があった。

ちょっとありえない高校生活なのでついていきにくいというか・・・

いろんな設定が現実味が薄すぎて残念。
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木練柿

2011-09-13 21:20:09 | 時代小説
あさのあつこさんの「木練柿」を読み終えました。

「弥勒の月」「夜叉桜」に続いての第三作目です。

4つの短編からなる連作なのですが、どれもが読みごたえがあり人の心の奥底を望みこむような気分になりながら読み進みました。

どの作品にも深い闇を抱えたまま遠野屋の主として生きる清之介と、心の奥底に何を飼っているのか何を感じているのかそれとも心があるのかと思わせる同心の木暮信次郎がまるで刃を合わせているような言葉のやり取りが交わされて・・・

その傍で切ない思いをする岡っ引きの伊佐治が可哀想に思えてきてしまいます。

「楓葉の客」では遠野屋の女中のおみつ、「海石榴の道」では商売仲間の吉次が関わった事件を解き明かしていく。

そして「宵に咲く花」では伊佐治の嫁のおけいが関わって・・・これでは伊佐治のいろんなことが知れて嬉しかった。

最後の表題にもなっている「木練柿」は清之介が武士を捨てて商人となった経緯を、義母おしのの側から語って見せます。

回を重ねる毎に清之介と信次郎を取り巻く世界が少しずつ明らかになっていきます。
次はぜひ信次郎のことを知りたいですね。

もう一度「弥勒の月」を読みたいと思って捜したのですが、残念ながら手元にはありませんでした。どこに行ってるのかしら?
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