yamaの読書日記

 活字中毒のyamaが日々手にしている本のお話を綴っています。
 読んだ本についていろいろお話しませんか?

挑発者

2010-05-31 21:55:53 | ミステリー
東直己さんの「挑発者」上下巻読了です。

私立探偵畝原シリーズの第何弾?だったかなぁ・・・

前作くらいからかなぁ、家族が真由だけだったのが再婚して5人家族になったせいなのか仕事と家庭のメリハリがついて読みやすく一層楽しめるようになりました。

エスパーと自称する巽大人の詐称を暴いたこと。
クラブ・キャストたちのミスコンテストの素行調査。
この出来事が意外な事件へと交差してくる。

前作くらいから小説全体が明るくなった感じがするのですが、これは畝原が真由との二人だけの家族だったのが、冴香を連れた明美と再婚し、幼児虐待を受けていた幸恵を養子にして5人家族になって家庭生活という空間を持つことによって文章の行間になんか温かな空気が流れている成果も知れません。
貴くんの存在もワンポイントで気に入ってますし・・・

以前は読み終わって、どうしても落ち込んでしまっていたのですが今ではほのぼのとした気分で終われます。
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果つる底なき

2010-05-27 22:33:33 | ミステリー
池井戸潤さんの「果つる底なき」を読了。

第44回江戸川乱歩賞受賞作です。

「これは貸しだからな」という謎の言葉を残して、債権回収担当の銀行員・坂本が停めた車の中で蜂に刺されてアレルギー性ショックで亡くなった。

同僚で親友の伊木は坂本の名誉を守るため、そして自分を守るために事件を調べ始める。

最近読んだ池井戸さんの「空飛ぶタイヤ」が良かったので、つい手を伸ばして購入した本です。
銀行業務にはまるで疎い私ですが、判らないなりにでも面白く楽しめました。

読みながらこの題名「果つる底なき」って言うのは何に対してかしら?って考えていました。
欲望?憎悪?何なんだろう?
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警官の紋章

2010-05-26 22:22:01 | ミステリー
佐々木譲さんの「警官の紋章」を読了。

北海道警察シリーズ、「笑う警官」「警察庁から来た男」に続く第三弾です。

洞爺湖サミットのための特別警備結団式を控えた北海道警察で、
勤務中の警官が拳銃を持ったまま失踪。津久井卓はその追跡を命じられる。
一方小島百合は結団式に出席する大臣の担当SPになった。
もう一人、佐伯宏一は過去の覚醒剤密輸入のおとり捜査に疑惑を抱き一人で捜査を。

津久井、佐伯、小島、3人の何の繋がりも無いと思われた捜査や警備が微妙に交錯し絡み合い・・・

ついに結団式当日、式典会場で・・・

あの「笑う警官」からこんな展開になってくるのかと、読みながら面白くって。
しかし、読み終わって、「まだ終わって無いじゃん・・・」

その先はどうなってくの?と先が知りたくって。
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空飛ぶタイヤ

2010-05-22 23:19:01 | ミステリー
池井戸潤さんの「空飛ぶタイヤ」を怒涛のように読破。

少し前から本屋さんの店頭に平積みされていたこの本の題名に興味深々だったのです。
先ず、「空飛ぶタイヤ」というのが北村薫さんの「空飛ぶ馬」を連想して『きっと面白い』という変な確信があったのです。
が、題名から直ぐ連想するのがあのタイヤが外れて人が亡くなった事件です。
なのでノンフィクションなのかな?重すぎて読むのが辛くなるんじゃないかなぁとちょっと敬遠していたのですが・・・面白かったです!
ドラマ化されたそうですが、まさにピッタリのエンターテイメントでした。

お話は   走行中のトレーラーのタイヤが外れて、歩行中の母子を直撃し、年若い母親が亡くなったことから始まります。
トレーラーは財閥系名門のホープ自動車製。そこが出した結論は「運送会社の整備不良」。

納得いかない運送会社社長赤松はその結果に納得いかず真相を追究しようと立ち上がるが・・・

その前に立ちはだかる大企業の理論。そして家族に襲い掛かる虐めに圧力。

読んでいて前半は余りに理不尽な大企業の仕打ちに怒り心頭。
心の中で「赤松社長頑張れ!」と声をかけながらページをめくりました。

後は怒涛の終盤に向けて一直線に。

しかし、大企業で働く人たちの心のありようの貧しさにはむかっ腹が立ちます。
お客様にではなく会社の上司に媚を売って仕事している。
なんてこった

警察だってそうよ、「あの会社ならそんな事をしないだろう」と思い込みで疑うことをはなから捨ててる。「君たちは企業から給料もらってるんかい!」

そんな怒りが終盤に一気に・・・

いろんな理不尽なことを考えさせられるお話でした。
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買ってきました

2010-05-22 00:01:27 | 全般
今日、母のところに行く前に本屋さんで時間つぶしを。

で、買ったのが佐々木譲さんの「警官の紋章」と東直己さんの「挑戦者」上下巻。

どちらも結構重そうな感じなのですが・・・好きなシリーズです。

今読んでるのは、池井戸潤さんの「空飛ぶタイヤ」です。

題名が好きです。
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出入師夢之丞覚書  梅の香

2010-05-20 23:38:44 | 時代小説
今井絵美子さんの「出入師夢之丞」シリーズの第3弾「梅の香」を読了です。

今回は夢之丞の母上・真沙女がクローズアップされた1冊です。

前作までは堅苦しい面白みの無いいけ好かない母上と言う感じで、夢之丞にかなり同情してたのですが・・・
いやはや出来た母上との認識を改めた次第です。
居酒屋ほおずきの女将・おりゅうとの仲も進んでいるのかいないのか・・・微妙なのですが、母上はいかに?

今後の真沙女から目ガ離せなくなってしまいました。
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父子十手捕物日記 息吹く魂

2010-05-16 22:02:52 | 時代小説
鈴木英治さんの「父子捕物」シリーズの16弾「息吹く魂」を読了。

ちょっと飽きてきたシリーズモノなのですが、気楽にのんびり楽しめる1冊です。

登場人物が頭の中で考えてることが全部活字となっているのがちょっと煩わしいのですが・・・『一から十まで書かなくっても』・・・慣れてくるとさほどに気にならなく・・・なりませんね。

なんか読む終るとホッとする温かさがあります。
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居眠り磐音 江戸双紙 孤愁ノ春

2010-05-16 20:52:32 | 時代小説
家基様が暗殺され、佐々木玲圓、おえい夫妻が自決。

佐々木道場は解散させられ、磐音とおこんは今津屋の別邸に匿われていたが、田沼の刺客から逃れるように旅の空へ。

前作で一気に今までのホンワカとしたホームドラマ的な展開が風雲急を告げる話になりました。
ちょっと飽きてきていたところなので興味深く読みました。

磐音の書いた手紙を弥助が一人一人に手渡していくくだりでは、、、ほろり。

今後の展開が読めないのが楽しみです。
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渡り用人 片桐弦一郎控(三) 密命

2010-05-15 22:50:11 | 時代小説
藩が潰れて浪人となり、今は渡り用人として市井で生きている男のお話である。

今回は「手毬」「密命」「初雪」の三篇の連作です。

どのお話もしっとりとして切ないこの時代の「静謐」や「諦観」を感じさせてくれます。
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カシオペアの丘で

2010-05-09 23:27:31 | その他
重松清さんの「カシオペアの丘」を読み終えました。

そうなんです、家でお片づけしたほかには・・・この本をひたすら読んでました、今日は。

ちょいと重かったけど読み応えがありました。

昇進の内示を受けたその頃、肺の悪性腫瘍を告知された俊介。39歳の秋。

「倉田」という名前まで捨てた、そのふるさとへ。二度と帰らないと決めていた故郷へ向かう。

そこには、かつて傷つけてしまった友がいる。初恋の人がいる。「王」と呼ばれた祖父がいる。

小学4年生の時に友と一緒に・・・ミッチョ、トシ、ユウちゃん、そしてシュン・・・並んで見上げた満天の星空。四人で名付けた「カシオペアの丘」。

閉鎖の瀬戸際にある遊園地「カシオペアの丘」へ帰ってきたトシと幼馴染、そして祖父との再会が始まり、病魔との闘い、心の葛藤が始まった。

「許される」ことも「許す」ことも、本当に苦しくて辛いことなんだと読みながら考えさせられました。
時々読み進むのが辛いと感じることも有りました。
お互いが心の中では許し許されているのに、、、、でもそれが分かり合えない難しさ。
衰えていく父親を見守る息子・哲生くんが成長する姿が哀しくて。

そんな中、登場人物の中で、私の一番のお気に入りは、ミッチョと同じでユウちゃん!
すごくそんな役割なんだけど、それが全然厭味じゃなくて心の大きさ温かさを感じさせてくれて・・・大好き!です。
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