今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

護国寺の如意輪観音を拝む

2019年02月18日 | 東京周辺

音羽(東京都文京区)の護国寺は、真言宗豊山派の本山で、
東京(江戸)では寛永寺(天台宗)・増上寺(浄土宗)の2トップに次ぐ格式の寺といえる
(歴史が古い浅草寺は庶民の寺だから格式は低い)。
文京区民である私は、護国寺を小石川の伝通院、駒込の吉祥寺と並んで”文京の三名刹”と認めている。
五代将軍綱吉の生母・桂昌院の発願による寺で、本尊の秘仏・如意輪観音は、桂昌院の念持仏だったという。

その如意輪観音は、毎月18日に開帳される。
今月は運良く在京と重なったので、国会図書館でひと仕事終えた後、
16時からの閉帳の法会に間に合うように地下鉄有楽町線で「永田町」から「護国寺」に向った。

実は、以前開帳日に訪れたことがあったのだが、本堂内で遠くから拝むだけだった。
ところが法会に参加すると、内陣に入れて本尊を間近に拝むことができる。
これって、先月の高幡不動でも経験したから、真言宗特有の方式なのだろう。
つまり、18日の開帳日の、朝9時の開帳の法会か、夕方の閉帳の法会のどちらかでないと、間近で拝めないのだ。
法会に参加するので、般若心経を一緒に唱え、あと如意輪観音の真言(マントラ)は知らなかったのでうまく言えなかった。 

如意輪観音は、私にとって一番好きといえる仏様。
上半身は頬に軽く指を触れる”思惟”のポーズがまず特徴。
同じ考えるにしても、ロダンの「考える人」のように拳を頬にめり込ませるようなリキミがない。
思考に専念というより、ちょっと遠くを想っている雰囲気。
そして下半身は片膝立てた姿勢。
他の坐った仏様はことごとく結跏趺坐という真剣な行の姿勢なのに、片膝立てて頬杖をついているなんて、どうみてもリラックスしている。
しかも観音様だから女性を模しているので、まるでアンニュイな女性の姿態。
その最高傑作が、観心寺(大阪)の如意輪観音で、私はその精確なミニチュアを8万円出して購入済み(他に中宮寺の如意輪観音像のより小さなミニチュアも所持)。

というわけで女性の色気を感じるから好きだという通俗的な理由。
実際、将軍のご母堂もお気に入りだったし、
江戸時代の女性の墓は如意輪観音の石仏が多いので、私の感覚も間違いではない。 

本堂は本尊の周囲に二十八部衆+アルファが居並び、
真言宗では欠かせない不動三尊と大日如来はもちろん、四天王や苦行中の釈迦の像まである。
仏像はいずれも江戸時代の作だが、格の高い寺だけに、それなりにきちんと作られている。
都内の仏像巡りには、外せない寺だ。



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