宝塚仁川/山田歯科エクセレンスクリニック 歯科医師・山田忠生
私たちがすぐれた小児歯科専門医であれば、必要な治療のみを行うことでしょう。小児歯科専門医と一般歯科臨床医は、咬合について十分な理解をもっていなければなりません。歯が叢生していれば、第3大臼歯を抜歯して、その圧迫を取り除きます。矯正治療を行わないのであれば、正しい咬合状態となるように努めなくてはならないのです。
一般的には矯正専門医の絶対数が少なかったために、多くの患者は矯正治療を受けることができなかったのです。また、たとえ十分な矯正専門医が存在したとしても、、彼らが咬合問題を正しく理解していなければ何にもならないのであります。実際、多くの歯が矯正専門医によって真っ直ぐにされてしまった例が多数あります。真っ直ぐにされた前歯は確かに見た目にはとても美しいでしょうが、臼歯は大変な状態になってしまうのであります。前歯と臼歯は三輪車の前輪と後輪の関係に等しいのです。
かつては、顎関節だけが問題視されていましたが、これは第二次的な因子であります。まず中心位を正しくすること、つまり患者の口を石のように硬い状態にしてはいけないということです。食物を噛むという動きに、歯が十分についていけるような状態にしなくてはならないのです。これらの技術的な面も、診査・診断・治療計画を立てるのと同様に非常に重要なものであります。