今年の夏は蝉の声が比較的静かであったが、ここにきて、ミンミンゼミの鳴き声が大きくなった。
私の子供の頃、住んでいた関西では、クマゼミ、アブラゼミ、ニイニイゼミが多く、ミンミンゼミは比較的少なかった。
クマゼミは、元気な声で朝早く鳴き始め、この声で目を覚ましたものだが、とまる位置が高く、捕えるのは結構難しかった。
昼から夕方にかけては、アブラゼミとニイニイゼミがうるさく、ニイニイゼミなど庭へ出て手で捕まえたものだ。
夏休みの宿題に昆虫採集を始め、小学校の頃は、300坪の敷地の庭にいる昆虫だけで充分宿題が完成した。
夏休みも終わりに近づくと、ツクツクボウシが鳴き始めるが、これは、とても敏捷で、捕えるのに苦労したのを思い出す。
部屋で電気をつけていると、「飛んで火に入る夏の虫」とやら、コガネムシ、カミキリムシ、蛾等色々な昆虫が侵入してくる。
だんだん、カブトムシやクワガタを捕まえたくなるが、これらは、待っているだけでは手に入らない。
やがて、前日の夕方に裏山に登り、特定の木に蜜をしかけ、翌朝早く、昆虫が目を覚ます前に採りに出かける本格的な昆虫採集を始めるようになる。
楽しい夏の日の思い出である。
最近は、カブトムシ等の昆虫をデパートで購入するようで、子供たちが、網と虫籠を持って歩いている姿を見かけないのはさびしい。