Mrs.Uponwaterのブログ

日記です♪

バルザックと小さな中国のお針子

2011-03-23 21:27:14 | 日記

ダイ・シージェ著、早川書房刊「バルザックと小さな中国のお針子」を読んだ。何年か前、映画を観た覚えがある。著者はフランス在住の中国人映画監督、フランス語で書いています。舞台は文革にゆれる1971年の中国、下放政策により過酷な労働を強いられた知識階級の子弟が、山奥の美人だが無学のお針子の少女にバルザックの小説を語り聞かせる。やがて少女は目覚め変身し旅立ってしまう。速いテンポでユーモアや詩情あふれるシーンありで一気に読んでしまった。禁書とされる西洋文学の本を目の当たりにした時、彼等は「目がくらみそうだった!心は酔いしれて朦朧となり、気を失うかと思った…指先が本に触れると…人の命に接している感じがした」と言うくだり、胸が高鳴った。人と本、文学との出会いは想像の愉しさ、素晴らしさを教えてくれると言うことをつくづく感じた本です。訳者の新島進さんの絶妙な訳が文学的であり、この本を一層、面白いものにしていると強く思う。


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1 コメント

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Unknown (ミーハー)
2011-03-25 08:41:28
映画、観ました!
原作があったのですね。
図書館の本のよう。
早速、読みます。
いつも本の情報ありがとう!
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