”農”と言える!?

元・食推おばさんのソムリエ日記

きっかけは干しレタス

2012-05-30 10:44:10 | “農”

静岡県は、冬レタスの指定産地になっているので、

冬の間は、地元産のレタスをいただき、

4月以降は、他産地のものをいただいています。

 

今月はじめに、生のレタスを食べてみたら、

冬場の物よりも

レタス特有の香りと苦みを感じました。

これはキク科の特徴であり、

決して不快に感じたわけではありません。

むしろ、ゴーヤ大好きな私にとっては、

苦味は心地よいものでした。

 

さらに、このレタスを干して、

Img_3484

ポトフにしてみたところ、

Img_3491

香りはより一層強まりました。

(同じキク科のごぼうを

 一緒に煮込んだせいもあるかもしれませんが・・・)

 

冬レタスがマイルドだったのに対し、

春レタスにレタスらしい個性が出ているのは、

気温のせいではないか?

春の方が気温が高い分、成長も早く、トウ立ちしやすい。

だから、苦味成分が作られやすいのでは・・・?

と私は想像したのですが、確信がありません。

 

 

そこで、地元の生産者さん、他産地のJA営農指導課、

農林事務所などにお尋ねしてみました。

その結果、皆さん、私の仮説には

「う~ん。まあ、そういうことも考えられなくはないのですが・・・」

と真っ先におっしゃいます。 (?_?)

 

つまり、レタスの香りと苦みの差は

①品種が違う。

 レタス産地では、同じ季節内で栽培されるものでも

 数品種を時期をずらして植えている。

 ましてや、冬レタスと春レタスでは品種は全く違う。

 

②肥料や養分、水分の違い

 

③春レタスの方が成長も早く、日光を浴びる量も多いので

 香りの強いものができやすいのかもしれない。

 

また春レタスは収量と形状と作りやすさを重視しているので,

味は二の次になっているかもしれない。」

という、大変正直なお答えをして下さった産地もありました。

 

 

結局、さんざん調べ回ったあげく、

野菜の味を作り出す要因は様々で、

野菜には個体差があるという

いつもと同じ結論にたどり着きました。

 

 

しかし、気象条件、品種、肥料、養分、水分など

様々な要因が絡み合う中で、

工業製品でもないのに、

常に高品質のものを作り続けるということが、

どれほど大変なことか・・・。

改めて、産地の農家さんのご努力に

感謝と尊敬の念を抱くようになりました。

 

そして、考えるきっかけを与えてくれた

干し野菜にも感謝の気持ちでいっぱいです。 (^^)v

 

コメント (2)
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