”農”と言える!?

元・食推おばさんのソムリエ日記

レタスの包装 夏と冬

2012-01-14 15:35:04 | 野菜

今の時期、出荷されているレタスは包装されているのに、

夏のレタスはそのままの状態で店頭に並びます。

「そういえば『長野産レタス』というパッケージを見たことがない!」

そのことに気づいた私は、いつもの悪い癖で

どうしてもその理由を探りたくなりました。

 

そこで、まず森町産のレタスが消費地に届くまで

どのくらい時間がかかるのか調べてみました。

 

【1日目】

 朝8時半 レタスの収穫が始まります。

Img_2750

 午前中いっぱい収穫作業は続き、

 トラックの荷台に積み込まれたレタスは、

 自宅の作業場に運ばれていきます。

Img_2753

 

 午後1時 調整と包装作業が始まります。

 外葉を落として、茎の根元を切り、

 そこから出てくる白い液を拭き取るのが調整作業。

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 それを「レタパック」という機械を使って包装していきます。

Img_2763_2  Img_2762

 

 包装されたレタスが箱詰めされていきます。

Img_2760_2

 2Lサイズのものは1箱に15玉入り、およそ8kgになります。

 

 夕方6時頃 箱詰めされたレタスをJAの集出荷場に運びます。

 

 真空予冷機で1晩寝かせ、余分な水分を飛ばします。

Img_2745

 

【2日目】

 午後、JAの集出荷場から、東京、横浜、浜松に出荷

 

【3日目】

 市場に到着。

 

【4日目】

 消費地に届きます。

 

こうしてみると、冬レタスが消費者に届くのは

最短でも収穫から3日後・・・ということになります。

レタスは、野菜の中でも特に新鮮さを強く求められます。

しかし、デリケートな葉物野菜ですから

流通途上で葉先がしなびたり、褐変化するなど

外観的に品質低下を起こしやすいという短所も・・・。

消費者のもとに届くまでにかかる時間を考えると、

鮮度を守るための包装は必要になります。

 

では、夏レタスの一大産地である長野県のレタスは

どうして包装されていないのでしょうか。

それは次の理由によるものでした。

 ・収穫する時間が夜中の2時~3時で、朝には出荷されので

 消費者のもとに届くのに時間がかからない。

 ・生産量が膨大なので、包装コストと手間がかかってしまう。

 ・夏場に包装したら、中で蒸れてしまって鮮度が落ちる。

 

レタスの包装をきっかけに多くのことを学ぶことができました。

そして今まで、ただシャカシャカと音を立てて、

レタスを取り出していただけの自分を反省しました。

 

取材に協力して下さった、

 ・森町のレタス生産者様

 ・JA遠州中央 森町集出荷場の皆様

 ・長野県川上村役場様

レタス生産者様を紹介して下さったヤスジさん、

ありがとうございました。

 

コメント
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