昭和のマロ

昭和に生きた世代の経験談、最近の世相への感想などを綴る。

なるほど!と思う日々(638)辻政信「潜行三千里」の怪!

2019-12-04 03:59:37 | なるほどと思う日々
 辻政信「潜行三千里」
 三鷹市立図書館から連絡を受けて引き取った。
 ・・・こんな本、頼んでいたっけ? いつ? 一年以上前だろう・・・

 ようやく手元に届いたのだ。
 辻政信は、ボクと同郷の石川県出身。
 おやじと同じ歳ごろで、数奇な人生を過ごしている。
 
 昭和6年陸軍大学卒業後大本営参謀となる。「ノモンハン事件」「マレー作戦」などを指揮、「作戦の神様」というたわれた。
 敗戦後、日中連携を企図して数年間、東南アジアや中国大陸を潜行した。

 昭和27年から連続4回衆議院議員に当選したが、昭和36年参議院議員として再び東南アジアに向かいラオス付近で行方不明になった。

 戦後、日本へ向かう船が岸壁を離れるとき、中国側警官の間からひそやかな日本語が聞こえた。
「みなさんお達者で、支那の野郎には、ろくな奴はいませんよ。日本人がいいですよ。・・・」
 ・・・日本海軍にやとわれていた台湾青年が、終戦とともに中国側警官になったらしい。

 船がいよいよ佐世保の港に入ったとき、誰の目にも一様に感激の涙が溜まっている。
 敗れたる山河がどうしてこのように懐かしいのであろう。
 

 国敗れたれど山河は残っていた。
       




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