昭和のマロ

昭和に生きた世代の経験談、最近の世相への感想などを綴る。

エッセイ(66)誰かがサズを弾いている

2011-05-27 05:25:09 | エッセイ
 最近最も感動した歌がこれだ!
 

 誰かがサズを弾いている
  (クリックして聴いてみてください)

  まあるい月を乗せた船が
  静かに川を西へ行く
  月はどこへ帰るのか
  眠れぬ夜を見つめながら
  誰かがサズを弾いていた

  眠れ眠れ子羊たちよ
  眠れ眠れ瞳を閉じて
  旅から旅の物語
  夢の中で聴かせてあげる

  心を指でたどってゆけば 
  囁くように風が歌うよ 
  (眠れ、眠れ・・・)

  絹の道行くキャラバン
  駱駝の背には宝物
  ルビー サファイア トルコ石
  時に素敵な歌までも

  遥か砂漠のオアシスで
  砂に咲いてる君を見た
  とてもかわいい白い花
  摘んで行こうか行くまいか
  花は小さく首をふる
  遠くへ連れて行かないで

  せめて今夜は愛の歌
  あなたのために歌いましょう

  東の空に朝が見えた
  光の馬車で駆けてくる
  町に祈りの声響く
  明けゆく夜を惜しむように
  誰かがサズを弾いていた


  <NHK みんなの歌>より
  歌: ヤドランカ
  作詞:友利歩未
  作曲:ヤドランカ
  イラストレーター:宇野亜喜良

  世界の歌姫・ヤドランカ
  ボスニア・ヘルツエゴビナの首都サラエボの出身。さまざまな国を旅して現在日本に活動の拠点を置いている。これまで文化の異なるたくさんの人たちと出会い、お互いを理解することで多くの影響を受けたという。
 彼女が歌うのは、民族楽器のエキゾチックな音色に乗せて吟遊詩人さながらのシルクロードの夢を語った子守唄。


 哀調を帯びた歌声は、人類の文明の行先を憂いているかのようだ。
 宝物を追い求めて歩き続ける我々の目にとまった白い花は新鮮で美しい。
 それでも、誰かが弾く悲しげなサズの音を聞きながら歩き続ける。

 <3.11を忘れない!>で書いた「お母さん!どこへ行ったのお母さん!と叫んでいた女の子のことを思い出した。


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