昭和のマロ

昭和に生きた世代の経験談、最近の世相への感想などを綴る。

なるほど!と思う日々(362)人類は自縄自縛の文明から脱却できるか(2)ソロスと習近平

2016-02-23 04:48:07 | なるほどと思う日々
「中国のハードランディングは不可避である」
 1月21日、ヘッジファンドの生みの親ジョージ・ソロスがダボス会議で言明した。
 折しも、中国国家主席、習近平がサウジアラビア、エジプト、イランの中東訪問中だった。
 
 中東向けに6兆5千億円という巨額の資金投資を華々しく打ち出した。

 しかし、ソロスの言葉で世界に衝撃が走り、「新シルクロード経済圏」構想の実現に向けて布石を打った上機嫌のはずだった習近平に冷や水を浴びせる結果となった。
 
 
 そもそもジョージ・ソロスは、中国の経済人、投資家の間では絶大な人気で、国営書店にも彼の著作が山積になっていた。
 
 2013年、海南島でのアジアフォーラアムでの彼の講演は超満員だった。

 それから3年弱、彼は習近平の経済・金融政策に「ノー」を突きつけたのだ。
 今度は中国が反応した。
 
「人民元を空売りし、中国大陸、香港資本市場を攻撃する国際ヘッジファンドに強く警告する」
「悪意の人民元売りは高いコストを払う結果になる。法的にも厳しい結果を覚悟すべきだ」
 国営メディアは次々とソロスを波状攻撃した。
 中国指導部はソロスと米政府、経済界が一体で中国経済を標的にし始めたと疑っている。
 
 IMFはSDRに人民元を採用した。
 
 世界第2位の経済規模を持つ中国には、的確な情報発信を通じて国際市場と意思疎通する責任がある。それが習とソロスの戦いの決着をも左右する。
 今、中国経済の国際化が試されている。(以上日経電子版から)

 見方をより高いところから俯瞰してみると、今や経済のグローバリズムにより世界は自縄自縛状態にある。
 
 そして国家間では武器を使わない経済戦争が繰り広げられようとしている。
 
 その実態はまた、明日に。


 


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