昭和のマロ

昭和に生きた世代の経験談、最近の世相への感想などを綴る。

なるほど!と思う日々(576)文明は不自由さの産物なんだ!

2019-05-30 04:12:46 | なるほどと思う日々
  ジャンジャック・ルソーは、人類が柵をつくるようになったときに文明が生まれたと定義している。
 
 「世の中のほとんどの人は自由なんて求めてはいないんだ。もし本当に自由を与えられたりしたら、たいていの人間は困り果ててしまうよ」
 
 ・・・村上春樹は<海辺のカフカ>の中で言っている。

 「もっともオーストラリア大陸のアボリジニだけはべつだ」
 
 「彼らは柵を持たない文明を17世紀まで維持していた」
 「彼らは根っからの自由人だった。好きなときに好きなところへ行って好きなことをすることができた」

 イギリス人がやってきて家畜を入れるための柵をつくったとき、彼らはそれが何を意味するのかをさっぱり理解できなかった。
 そしてその原理を理解できないまま、反社会的で危険な存在として荒野に追い払われた。

 「だから君もできるだけ気をつけたほうがいい。結局のところこの世界では、高くて丈夫な柵をつくる人間が有効に生き残るんだ」

 (メキシコの壁)
 
  ・・・自由を求めて壁を乗り越えようなんて思わないほうがいいよ・・・