昭和のマロ

昭和に生きた世代の経験談、最近の世相への感想などを綴る。

なるほど!と思う日々(467)ロボット時代

2017-04-25 05:20:58 | なるほどと思う日々
 今やロボット時代に突入したのではないかと言われている。
 ロボット学者として世界有数の石黒浩大阪大学教授を紹介する。 自分のアンドロイドを制作して、各地で身代わりのロボットを遠隔操作し講演されるというお忙しい方だ。
 ワールド・ウエブをつくったティム・バーナーズ、ウイキペディアをつくったジミー・ウエールズとならんで3人目のドバイ知識国際賞を受賞している日本の誇るロボット学者だ。
 
 この方は自分のアンドロイドばかりでなく、人間国宝、米朝師匠のピーク時の落語を語るアンドロイドをつくって公演させたら、チケットもすぐ売り切れの人気だったそうだ。 
 劇作家として有名な平田オリザ先生と一緒に、役者としてアンドロイドを6年ばかり使っているが、パリでも大絶賛だったそうだ。 
 デパートの高島屋で服を売るアンドロイド。 24人の売り子のうち、6番目の売り上げを挙げたという。「よく似合っていますよ」「カッコいいですね」とか言う。すると人間はロボットは嘘はつかないと思ってしまう。おべんちゃらする売り子よりロボットの方が信頼度が高い。
 介護施設で高齢者の相手をするロボット。
 幼稚園に置いておいたら、子どもがロボットと適当に遊ぶ。 歌を歌ったり、ダンスをしたり。その間に頭に装着したカメラで写真をばんばん撮る。親御さんは絶対買う。あちこちの幼稚園に置いてぼろ儲けしたそうだ。
 どこまで簡単にしても人の存在感を感じとることが出来るのかというので開発したのがハグビーという抱き枕。 もはやロボットでさえもないのだが、ここにスマホを入れて抱いてしゃべるだけで、本当に相手を抱きしめた感じになる。抱き枕が持っている、<声と触感>、<モダリティ>というのだが、声と触感という二つの表現で人間が表現されていればそこに人間の存在を感じることが出来るのだ。

 石黒教授は、今、自立型のアンドロイド、つまり極めて人間に近いものを造ろうとチャレンジしているそうだ。人間が持っているような<意図>とか<欲求>といったものを持たせることができればと。
 しかし、ロボットが<道具>である限りは、我々の生活を豊かにしてくれるもので、決して社会がロボットに支配されることはない。ロボットには<スイッチ>があるから、と。
(核兵器と同様?)