昭和のマロ

昭和に生きた世代の経験談、最近の世相への感想などを綴る。

エッセイ(374)オレたちファースト時代(10)

2017-04-04 07:00:20 | エッセイ
 「人類ファースト」その1。
 究極の「オレたちファースト」は何といっても「人類ファースト」でしょう。
 
 <人類は進化し続けている>
 未来学者のカーツワイルによれば、今や人類は「シンギュラリティ」(特異)と呼ばれる時代に移行する端境期にあると言う。
 テクノロジーを取り入れることで、2029年には人類を超えた<ポスト・ヒューマン>の時代を迎えるというのだ。
 その根拠は?
 情報テクノロジーは、<線形的>な発達ではなくて、<指数関数的>な発達をする。
 例えば、「ヒトゲノム計画」(ヒトの遺伝子の塩基配列をすべて解析する計画)は、1%の解析が終わるまでに7年を要した。すべてを解析するにはその100倍、700年かかると予想したのだが、実際にはあと7年で解析は終わった。
 AIもまさに<指数関数的>に発達する。6年前には「AIはまだ犬と猫の区別さえつかなかった」
 ところが、囲碁のチャンピオンに勝つのは100年はムリだろうと言われていたのに、2016年の段階でトップ棋士に勝ってしまった。
 2011年には、IBMの「ワトソン」がアメリカのTVクイズショー「ジョバディ」で世界一の回答者二人を破った。
 「ワトソン」は、ユーモアや語呂合わせ、なぞかけジョーク、さらには比喩を理解する能力も備えていた。自力でウイキペディア他、2億ページにものぼる言語文書を読み、知識を積み上げていたのだ。
 というわけで、コンピューターが全ての分野で人間の脳力を超えるのは2029年と予測した。
 さて、となると、何が起きるのだろうか?

 ─続く─