国連平和維持活動に参加し、「駆けつけ警護」を伴う部隊の南スーダンへの派遣に関して、「リスク」を伴う云々が議論されていた。
稲田防衛大臣は「国に命を捧げる自衛隊員の活動はいかなる場合でもリスクは伴う」と答弁していたが、さて、自衛隊員自身はいかなる思いで戦地に赴くのか。
(2016.8文藝春秋BOOK倶楽部で興味深い本に出会った)
M・G・マニング「戦地の図書館」
第2次大戦下の日本軍は「軍人勅諭」の精神で自分の意見を持たず上官に従った。
ところが米軍は「心底から納得しないと部隊が動かない。特に上官には説明能力、そのための教養が常に求められる」と考え、軍独自の「兵隊文庫」を作成戦地に送り込んだ。その数、1億4千万冊以上。
「地域事情を理解したいから枢軸国の近代史が分かる本」をという要求さえあった。
戦争という極限状況の中では、特に「娯楽本」が求められた。
日本でも敗戦間際になると戦意高揚映画は不人気になり、「乙女のゐる基地」なんて映画が出来た。
・・・軍隊を駆動させる最終装置は「乙女」です・・・
戦後もこの「兵隊文庫」をきっかけに、弁護士やジャーナリストに興味を抱いたりして、
戦後の強いアメリカを支えた基盤となった。
アメリカの強さは「戦力」だけでなく「知力」にもあった。
「ヒトラーの焚書」のシーンからこの本は始まる。
そして最後は「アメリカ軍に供給された書籍の数は、ヒトラーが葬り去った書籍の数より多い」と結ばれている。
稲田防衛大臣は「国に命を捧げる自衛隊員の活動はいかなる場合でもリスクは伴う」と答弁していたが、さて、自衛隊員自身はいかなる思いで戦地に赴くのか。
(2016.8文藝春秋BOOK倶楽部で興味深い本に出会った)
M・G・マニング「戦地の図書館」
第2次大戦下の日本軍は「軍人勅諭」の精神で自分の意見を持たず上官に従った。
ところが米軍は「心底から納得しないと部隊が動かない。特に上官には説明能力、そのための教養が常に求められる」と考え、軍独自の「兵隊文庫」を作成戦地に送り込んだ。その数、1億4千万冊以上。
「地域事情を理解したいから枢軸国の近代史が分かる本」をという要求さえあった。
戦争という極限状況の中では、特に「娯楽本」が求められた。
日本でも敗戦間際になると戦意高揚映画は不人気になり、「乙女のゐる基地」なんて映画が出来た。
・・・軍隊を駆動させる最終装置は「乙女」です・・・
戦後もこの「兵隊文庫」をきっかけに、弁護士やジャーナリストに興味を抱いたりして、
戦後の強いアメリカを支えた基盤となった。
アメリカの強さは「戦力」だけでなく「知力」にもあった。
「ヒトラーの焚書」のシーンからこの本は始まる。
そして最後は「アメリカ軍に供給された書籍の数は、ヒトラーが葬り去った書籍の数より多い」と結ばれている。