ステージおきたま

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食育ミュージカル『”いただきます”見つけた!』千秋楽!!

2007-11-11 09:27:09 | 暮らし

 食育子どもミュージカル『”いただきます”見つけた!』打ち上げました。3月から11月まで8ヶ月間に14回もの公演をおこなった。保育園児、小学生、中学生、園児のお母さんたち、米食普及協会のおじさんたち、そして、最初と最後はお年寄りたちに見てもらった。観客数はざっと計算しても、千人は軽く超すね。もし、ギネスに高校生演劇の連続公演記録なんてのがあったら、多分載るんじゃないかな。

 さて、最後の公演はトラブル続出、ハプニング噴出の、実に『”いただきます”見つけた!』の千秋楽にふさわしい?舞台だった。会場は、玉庭小中学校の体育館、まずは、音響装置のチェック。今までは、必ず事前に会場の下見して舞台や音響の確認をしていたんだけど、なんせ、今回は3日連続、しかも、県大会直後だからね、すべてぶっけ本番で乗りきってきた。前日の愛宕小学校も装置の音質が悪かったので、急遽持ち込みのCDプレーヤーをつないでしのいだし、まあ、14回もいろんな会場でやってくれば、大概の支障はなんとかなる。

 ところがだ、まず、スピーカーから音が出ない。ラックに組み込まれたすべての機器のあらゆるスイッチを押しまくり、つまみを回し続けたけど、ダメ。今日は公民館行事なので、装置がわかる先生は誰も来ていない。担当の主事さんも慌てふためいて、携帯を掛けまくり、ようやく連絡がとれた。何のことはない、一番下の機械の隅にある見えにくいスイッチ押せばよかったんだ。まずは、解決!

 さて、明かりの方に移ろうか。舞台スポットと書かれたスイッチを押してみる。点かない!どうして?これまた、そこら中の壁面をなで回し有りとあるスイッチを押しまくる、点かない。あっ、もしかして、体育館入り口に走る。、スイッチは入り口にもあるはず。舞台袖のスイッチはダメでも、そっちでも点くのかも。案の定だ。点いた!舞台スポット。やれやれ。

 次は持ち込みの1KWピンスポットを客席に設置して、えーい、おまけだ、学校の500Wスポットも正面から当ててやろう。う~ん、いいよ!なかなかいい、舞台が浮き上がってきた。と、その瞬間!暗転!!あーあ、やっちゃったよ、ブレーカー落としちまった。どこだ配電盤は?用具庫の中にあった配電盤を開けてみる。うっ!臭い!プラスチックの焼けこげた臭いだ。もしかして、焼き切っちまったか?ざわーっと恐怖が広がった。念のためブレーカーのスイッチを上げてみるが、むろん、上がらない。いやいや、筐体そのものが、触れないくらいに熱くなっている。どうする?ブレーカーダメになったかも?慌てるな!まず、冷えるまで待とう。近くにあった卓球のラケットで扇ぐこと15分。ようやく触れるまでに冷めた。祈る気持ちで、そっとスイッチを上げる。点いた!体育館で部員の歓声が上がる。よっしゃ!と、気合いを入れた途端、バチバチバチ、ブレーカーから火花が飛んでるじゃないか!大慌てでスイッチを切った。

 さあ、どうする?ブレーカーおかしくなっちまったよ。主事さんは、電機屋呼んでくる、って外に飛び出して行った。でも、これ、直りっこないって、ブレーカーそのもの付け替えるなんて、30分やそこらでできっこないもの。もう、開演30分前なんだぜ。ありゃりゃ、おばあちゃんたちもう来ちまったよ、年寄りって早いものな、って感心してる場合かよ!

 よし!全員集合!!今から、舞台をステージと反対側の入り口側フロアーに設置する。男は、暗幕はずせ!女は、ステージ上の袖としてしつらえたパネルをすべて移動!生きてるコンセントは、隣の棟の工作室だけだ。窓からコードを渡して、電源を取る。せめて、ストーブ2台と音響だけあればできる。明かりは、自然光でいい。ぞくぞく押しかけるお年寄りを、安全な一角にご案内して、全員で仕事にかかる。梯子を掛けて暗幕を外す、パネルを次々移動する、新しくできた舞台袖を暗幕で隠す、客席用の椅子を並べ替える、・・・・・その間、20分。作業完了。よし、音出してみろ。えっ、接続コード忘れてきた!もう、どういうことよ!絶対絶命だ!

 ところがね、必ず現れるんだよ、こういうときに、正義の味方!今日の場合は、中学校の先生だった。ブレーカー見て、あっ、これ接続するボルトが緩んでるんですよ、って、何でそんなとこ緩んだりするの?工具でしっかり締め付けたら、なんと、一件落着!あーあ!で、それが開演5分前。仕方ない!このままやろう!ピンはつなげられたし、音響は使えるようになったから。音が、お客さんの後ろから聞こえるってのが、ちょっと気味悪いけど、勘弁勘弁!

 と、いう具合で、ねっ、千秋楽ふさわしいどたばたぶりだったでしょう。でも、こんなアクシデントにぶち当たっても、部員達は整然と役を演じきったからね、これが、14回の強みってもんなんだよ!

 いろんなところで声を掛けて下さった皆さん、ミュージカルを見て下さった人たち、大きく報道してくれたマスコミの方々、そして、応援してくれた置農の先生、ありがとうございました。

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東北大会は凄い!

2007-11-08 23:30:34 | 演劇

 東北大会の威力、すごいもんだ!県大会で最優秀となって、東北大会出場が決まった時、そりゃ、少しはわくわくしたけど、念願達成・大願成就!みたいな感激ってなかったんだ。ああ、定年前に一度は行けて良かった、くらいだったんだ、本当の話。

 ところが、東北大会出場ってのが、思いの外凄いもんだってことが、翌日あたりから、じわじわと感じるようになってきた。

 まず、かなりの人が知っていて、思っても見ない人から祝福を受けることしばしば、これが最初の驚き。結果は米沢新聞だけで、山形新聞には掲載されなかったのに、みな、知ってるんだよ。次に、このブログにアクセスが殺到しているって事態。これも、予想外だった。大会終了後の一日平均アクセス数は60以上だからね。一昨日なんて、ついに100を突破して、新記録達成だった。

 そして、極めつけは、置農での対応だ。なんと、学校主催で公演をさせてくれることになったんだ。それも昼夜2回公演。昼は、置農生と川西一中生全員の鑑賞会、夜は一般対象で開催してくれることになった。これが決まったのには、なにより小野校長の強力な一押しがあった。さらに、教頭も我が事のように実現に向けて奔走してくれている。ありがたいことだ。なんせ、実行委員会まで組織してなんだから。

 校長は、絶対チケット300枚以上は売りますから、って頑張ってくれている。彼の皮算用としては、チケット販売代金で、公演費用をまかない、さらには、東北大会向けのカンパもひねりだそうって目算のようだ。果たして、そううまく問屋が卸すかどうか、でも、たとえ失敗したとしても、そのツケがこっちに回ってきたとしても、もう、それは、手をすりあわせて、その帳尻合わさせてもらおうと思う。本当なら、僕がしなくちゃならないことなんだから。だから、実行委員に使命された先生たち、ほんと、ごめん!ほんと、ありがとう!

 もちろん、東北大会行ったらおみやげ買ってくるけど、でも、みなさんの好意に報いるのは、全国大会の切符を手に入れることだよね。いや、それは無理としても、少なくとも、その目標に向けて全力をあげることだと思う。これから、1ヶ月半、やれるだけのことはしようと思う。『どんがら山奇譚』のレベルアップの方向性ははっきりしてるんだから。

 さて、公演の日取りだ。

 置賜農業高校演劇部東北大会出場記念公演は、12月5日(水)、川西町フレンドリープラザホールで開催だ。開演時刻は14:30分と18:30だ。大人の鑑賞に十分堪える芝居だと思う。500円の入場料なんて確実にもとが取れる。

 みなさん!ぜひ、ぜひ、ござっとごえなあ!

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置農装置・公開!

2007-11-05 23:22:29 | 演劇

 またまた、禁を破ってしまおう!なんの禁かって?画像を載せないってっていうこのブログの掟のこと。置農の県大会の装置画像を紹介することにした。

 さっきまでそんな気持ちはなかったんだけど、昨夜から県大会関係記事へのアクセスが集中してることと、前回も前々回も偉そうに、装置が手抜きだ!なんて、ご意見番きどってしまったからね。じゃあ、おまえんとこどんなの作ったんだよって、つっこみがきっとあると思うんだ。と、なると、これを言葉だけで説明するってのは容易じゃない。実際、見てもらって、いくらかでも刺激になってくれればなあ、って気持ちもある。 

 で、県大会リハーサル時の写真をここに堂々公開しちまおうと思う。

 ただ、残念ながら全体を見渡せる写真が一枚もない。部分部分をつなぎ合わせて全体像を掴んでほしい。

Dscf2330_2ついでに自慢のシーンも 、え~い!おまけだ!!  Dscf2427  

Dscf2343_3Dscf2335_2 Dscf2366Dscf2356

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置農、最優秀!!

2007-11-04 22:02:04 | 演劇

 県大会が終わった!ようやっと、終わった!!結果は置農が最優秀、よかった、よかった!やはり、最後の県大会だから、行きたかったよ、東北。8年間県大会に出場して一度も最優秀無しなんて寂しいじゃない。

 結果が出てみれば、置農最優秀、そりゃそうだよね、なんて大きな口きけるけど、内心どうかな?って思ってた。高校演劇の評価くらい、一筋縄でいかないものはないからね。だから、最後まで確信は持てたなかった。でも、まずはよかった。部員諸君、よく頑張った。見に来て下さった皆さん、力になりました。ありがとう。

 今回の県大会、『どんがら山奇譚』でよかったことは、地区大会より確実にレベルアップできたってことだ。歌もはるかに良くなったし、セリフのやり取りも数段進歩した。なかでも成功は、逸平のキャラクターがようやく作れたことだろう。もともとコミカルなキャラクターに書けているはずなのに、なかなかそれを役者が掴めないでいた。それが、今回、ブレイクした。惚けた婆さんから息子と勘違いされる、ってシチュエーションそのもが、コメディなんだよ。だから、前半は随所に笑いがおこった。そのなごやかな客席の雰囲気が、役者達をなおさらリラックスさせて、いい芝居ができたんだと思う。地区、県と二度見た人からは、台本変えた?って真剣に尋ねられたものね。まるで別物の印象だったんだろう。さらに東北大会で、もっと大きく飛躍できるかどうか、さらに1ヶ月半の挑戦が始まる。

 それにしても、まいった、まいったよ、東北大会って、菜の花座の公演『遭難、』の次の週なんだもの。その前の週は、二年生修学旅行でしょ、どうしよう?まっ、あるものはある、来るものは来る、どちらも精一杯頑張るしかないんだけどね。

 さて、今大会の全体を通しての感想だ。照明担当として、舞台の袖から所々見ただけだから、偉そうなことは言えないんだけど、う~ん、レベルは確実に下がったな。審査員のよいしょに自惚れちゃだめだよ。装置や照明のことは前回書いた。台本についても演技についても、ぐいぐいと引っ張り込まれるものがなかったものね。台本について言えば、ストーリーが透けて見えるもが多かったし、現実の人間や人間関係を無視した適当な展開が多かった。演技も、声が聞こえなかったり、語尾が消えたり、呼吸が浅かったと基本の不足が目だった。

 この1,2年優秀な顧問が立て続けにいなくなったからね、その影響は間違いなくある。ただ、希望は、顧問になって数年という若い先生方が結構いたってことだね。それも、みんな舞台の魔力に取り付かれかかってたってのが、実に実に頼もしい。こういう人たちがしっかり力をつけてくれれば、山形の高校演劇にも未来はあるゾー。

 

 

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命は重い!されど!!山形県高校演劇発表会2日目

2007-11-02 21:11:11 | 演劇

 ようやっと、本番始まりました!事務局としては、ここまで、長かったね。まだ、これからが勝負だけど。今日は午前中4本のリハーサルと3校が本番の上演だった。相変わらず、送迎のバスの打ち合わせやら、顧問会議の仕切りやら、何かとあって、上演も舞台袖から、つまみ食い的に見るしかなかった。

 だから、あまり、きっかりとした感想は書けない、と断り書きした上で、幾つか感じたこと。その第1は照明が、とってもシンプルで、係としてはありがたかったけど、なんか物足りなかったな。せっかく素晴らしいホールを使ってもらうんだから、目一杯、我が儘言ってほしいと思って、基本仕込みも自由度の高いものにしたのに、すべて生、つまり、色を入れない学校なんてのもあって、正直がっかりだった。昨日も装置のことで書いたけど、芝居は総合芸術なんだから、もっともっと、照明や音響やその他諸々アイディアを絞りきって頑張って欲しかった。

 で、考えたんだけど、どうも、山形の高校演劇の力量が低下してるんじゃないか?ってこと。部員もそうだけど、それを指導する顧問の力が間違いなく落ちてるって感じた。どうですか?みんなの感想は?装置も作れない(けこみまで、会館の備品を使うってどういうこと?君たちそんなに忙しいの?)、照明も扱えない、そういった学校がどかどか県大会に出てくる、これって、どう考えても悲観的状況だと思わないか?一部顧問からは、いや、ああいう舞台もあっていいんだ、って意見もあったけど、僕はそうは思わない。今日の3本の脚本だって、装置や照明の工夫で、まるで違う舞台になったはずだよなって思った。

 次に、筋立て、これが、すべて、病気や死が大切なターニングポイントとして使われていたってこと。これって、安易だよって、憎まれ口たたいちまう。最近はやりの携帯小説やヒット作品のパターンじゃないか。たしかに、死はいつの時代でも人間が向かい合うべき最大のテーマだ。だけど、いや、だからこそ、気を付けなくちゃなんないんだよ。死とか不治の病を持ち出しただけで、もう、感動、お涙間違いなし、これに頼っちゃいけないだと思うんだ。いじめや不登校も同じ。もう、これ出てきただけで、共感しちまう、こういうのって、高校演劇のなれ合いなんじゃないかって、常々不満なんだ。演劇は創造なんだから。新しい驚きを、未知の感動を作り出すことなんだから。こういう、万人共通の感性にべったり寄りかかってはいけないんだと思うんだ。

 で、今日の結論だ。お互いに、もっともっと感性を磨こう!鋭く時代と人間を射抜こうじゃないか、高校演劇部の諸君!そして、もっともっと芝居を勉強しましょうよ、顧問のみなさん!!

 

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