タマルさんはナツメヤシ

タマルは女性の名。ナツメヤシの意味で多産を象徴。聖書には約束の地カナンは、蜜(ナツメヤシ)と乳(ヤギ)の流れる地とある。

こうのとりさん頑張って

2012-07-23 20:29:43 | 産科
月曜日はこれからは、お産のことをお話しようと思います。
火曜日は不妊、水曜日は婦人科、金曜日は美容皮膚科といきますかどうか。

母子手帳が今年大きく変わったのは前にお話したところです。
その中で、血液検査の記載のページが増えているのです。
どうもお母さんが自分で納得しながら、あるいは調べながら
記載するようになったのだと、感じています。

今までは里帰りで帰って来られた妊婦さんの母子手帳を見ると、
まず血液検査の箇所が空白です。
本当は自分で記載してください、と書いてあるのですが、
書いているお母さんは皆無ですし、
他院の先生も親切にも書かれていることを見たことがありません。
ですが、タマル産では全員の母子手帳に血液検査の結果を書いてあげていました。

でもこれではあまりにも甘やかし過ぎかな、と反省しています。
そこで今回、母子手帳が変わったのをきっかけに、
自分で記載するように指導し始めています。
さて、どれだけの方が書かれるか、しばらく楽しみにするつもりです。

きょうびインターネットだってあるのだし、
よくわからない項目があれば調べれば、興味が湧いてくることでしょう。
その中で、1つ難しい項目があるので、そこは説明しておきましょう。
私が差し上げる検査結果の1つに、「間接クームス」というのが有ります。
ところが母子手帳には「不規則抗体」と書いてあるのです。
まあ、これは同じようなものとして、陰性なら正常、陽性なら異常と考えてください。

本当は違うのですよ。
間接クームスがスクリーニング検査で、これで引っ掛かった場合に
精密検査として、不規則抗体を検査するのです。
だから母子手帳を作った人がよく分かっていないのでしょう。
それではよく分かっていない人から教わった妊婦さんもよくわからないでしょう。

間接クームス試験というのは、お母さんの血液の中の普通は持っていない、
抗体のことを言います。
これが陽性になるのは、1人目の妊娠の時にはまず有りません。
例外もあるのですが。
1人目を妊娠した時にお母さんと赤ちゃんの血液型が違うと
抗体ができてしまうのです。
そして2人目を妊娠した時に、この抗体が胎児を攻撃して、
血が溶ける病気になったり、
赤ちゃんが生まれてから黄疸が強く出ることがあるのです。
こんな時は赤ちゃんの血液検査をすれば、
「直接」クームス試験が陽性になっています。

間接クームスが陽性になった場合は、不規則抗体という精密検査をして、
どの血液型に対して、抗体ができてしまったかを検査するのです。
だって、血液型って、ABOだけじゃなくて、Rhプラスとかマイナスもありますし、
RhE型だとか、いろいろあるのです。
それはそれは多くて今でも300種類くらいは有るのですよ。
だから血液占いなんて、ナンセンスなのですが、
日本では書籍の売り上げでナンバーワンを獲得しますね。

話が長くなってしまいました。
昨日の日曜日はこうのとりの郷公園というところまで足を延ばしました。
子宝地蔵に行くより、何か皆さんのお役にたちそうでしょう?
写真は模型ですよ。
本物も見ましたが、遠くて小さい写真で皆さんにはお見せできません。

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何か新しいことを始めようとするときには
自分を最初に投入しなければなりません。
まず自分が
「ために生きる」ことを
実行しなければなりません。
   
   レバレンド・ムーン