ナチュラルハイジーンで生きる

大阪市北区の縁人（えんと）くん、６月２１日生まれ。
「いい縁に恵まれて、幸せに過ごしてくれますように。
お産は想像以上に大変でしたが、無事頑張って生まれてきてくれて良かったです。」

篠山市後川上の大樹（だいき）くん、６月２６日生まれ。
「思いやりのある子に育ってください。
とても、とても親切にしていただきました。」

篠山市宮代の颯人（はやと）くん、６月２７日生まれ。
「思いやりの有る、優しい子に育ってください。
ウォーターベッドでの出産は初めてでしたが、２人目ということもあって、だいぶ楽でした。」

お産で、喜んで退院していただくと、こちらもそれだけで嬉しいのです。
親が子に抱く、無償の愛というものは、スタッフから皆さんへも同じものが有るのです。
見返りを期待してお世話をするのではなく、ただ喜ばれる顔が見たいだけなのですね。
その感情を忘れずに、皆さん、子育ても頑張ってください。

ところで、マクドナルドの事件が世間を騒がしていますね。
私にも高校生の頃は有って、
河原町三条を少し下った辺りに、当時マクドナルドが有ったのです。
いつも学生で混んでいましたけれど。
なんとおいしいものかと思いましたよ。
今と違って、ピクルスなんかも挟んでありましたね。
中国産だから悪いなどと言っても、肉に限らずスーパーにはいっぱい売ってありますしね。

それとは別に、ミツバチが大量に死んでいるという報道も有りましたね。
以前からアメリカでもそんなニュースが有りました。
原因は、お米に付いた農薬だそうです。
カメムシを殺すのに使用して、ミツバチも被害に遭ったわけですね。
研究者曰く、ミツバチが近づかない方法を考えなければ。
そんなお米を人間は食べてもいいわけですか？

私も、人に推めるからには、いろいろと実験はしているのです。
マウスは、水よりもりんごジュースで育てた方がずっと長生きする、と聞いては、
我が家もりんごジュースを常に常備しています。
朝食は長い間、果実食です。
今のように、フルーツグラノーバが流行する前から、朝食はフルーツです。
ところが最近、イギリスでしたか、動物園の飼育係さんの話で、
「猿にはバナナを禁止したんですよ。すると毛並みが良くなってね。
栄養価の低いバナナならいいんだけれど、手に入らないんだ。」
というようなニュースを見たので、少し迷いが生じているのですよ。

食品には大きく分けて、３つのグループが有ります。
１つ目は、フルーツやご飯やお芋や、砂糖などの甘いもので、炭水化物と言います。
この甘いものが目の敵にされますが、炭水化物は唯一、脳に届く栄養素です。
糖尿病の人が、低血糖になれば、昏睡になってしまいます。
糖は最低限必要な栄養素なのですよ。

ただし工夫が必要です。
なるべく白いものは避けるのです。
最近の栄養価の高いバナナ、白い砂糖、人工甘味料です。
自然界に少ししかない稀少な糖はいいのですか？
みんなの反応を見てからにしましょうよ。
砂糖なら三温糖などの、白くないものを使いましょう。
三温糖を構成する果糖は、血糖値を急激には上げませんからね。
缶ジュースに含まれている、白い砂糖が一番問題になっているのです。
暑い時はお茶でいいです。

２つ目が脂肪です。
牛乳やヨーグルト、脂身に、油そのもの。オリーブ油ならいいのですか？
配水管だって詰まるのに、人間の血管だって、詰まるでしょう。
ヨーグルトに砂糖を混ぜなければ甘くないですよね。
ケーキだって、砂糖を入れるから甘いだけで、
砂糖の入っていないケーキやヨーグルトが脂肪で、悪者ですよ。
ところがこれが、うまみ成分と言われて、おいしいのですよ。

３つ目の、たんぱく質はどうでしょう。
肉や魚ですね。
妊婦さんでさえ、それほど摂らないようにと言われています。
なくてもいいくらいです。

それで、我が家の今後の計画として、
ジューシーでもなく、白くもないフルーツに変えるつもりです。
これまで朝に、ご飯はやめていたのですが、
玄米食を始めてみたのです。
決して痩せるのが目的ではなくて、健康的な食事をするためです。
外来の短い時間で、妊婦さんに太り過ぎです、なんて言っても嫌われるだけですからね。
ただ、虫も喰うような食材でないと、人にもよろしくないように思うのですが。

小さい時、野ツボに落ちたことが有るのですよ。
死ぬかと思いました。
それほど、どこにでも肥だめが有ったものです。
農薬に頼らない方法は無いのでしょうか。
何かいい案が有るでしょうか？

私自身も試行錯誤中ですが、ただ、サプリメントに頼っていてはいけませんね。
オリジナルは「ナチュラル・ハイジーン」という健康理論です。
是非、ご一読を。

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今日は２人生まれて、またもう１人、これからなんです。

血統が重要なのです

篠山市今田町の瑛介（えいすけ）くん、６月２４日生まれ。
「家族を大切にする子に育ってください。
病院という感じがしなくて、とてもリラックスできました。」

そうです、リラックスして産めればいいですね。
６年ぶりでしたが、２人目だったということもあるのでしょうね。

タマル産では、ソフロロジー教室を頻回に開いているので、
初めてのお産でも、不安なくお産していただけるのではないでしょうか。
ふつうは初期と中期くらいですか？
タマル産では第１０ヶ月の健診では、毎週、健診と一緒に開催していますからね。
お産に対する恐怖心が取れれば、それは安産に繋がるのです。

さて、今日は火曜日なので、不妊症の話題でしたね。
先日、このコーナーで、新しい人工授精法に変えます、とアナウンスしたのです。
ちゃんとブログを読んでいてくださる方も居られて、
私の人工授精は新しい方法か、世間一般にされている方法かと聞かれるのです。
簡単に言えば、ブログで発表したより後の方は、新しい方法なのです。

忘れられた方の方が多いでしょうから、もう一度おさらいすれば、
射精されたばかりの精子というのは、
おたまじゃくしのような精子と、液体から成ります。
液体の方を医学用語では、「精漿（せいしょう）」と呼びます。
この精しょうですが、どうも精子に良くないということで、
捨ててから、電解質液で再度溶解してから子宮に入れるのが普通です。

ところが最近、この精しょうが、子宮側の分泌液から
実は精子を保護しているのだと言われ出したのです。
だからこの精子を包んでいる液体も重要だということで、
ほかさないで、一緒に子宮の中に入れようと発想したのです。
もちろん、濃縮する過程で、細菌を除去するフィルターなどは使用します。

これがタマル産特有の精子濃縮人工授精法の手法です。
コーラのレシピは内緒らしいですが、こちらは公開しますよ。
先日、宣言してから、もう既に３カップルで、妊娠されました。
まあまあの成績でしょうね。
ですが本当に統計的に有意差が出るかと言われれば、研究に５年以上はかかるでしょう。
そんなことより、変更した方法でも、これまで同様に妊娠されたということが重要ですね。

復習はここまでです。
最近ニュースで、精子が居ないご主人に変わって、
ご主人のお父さん、いわゆるお爺ちゃんの精子を使って、
人工授精していたクリニックのニュースが有りました。

もちろん日本産婦人科学会が認めている方法ではないのですが、
他人の誰かわからない精子よりいいと考える人も居るでしょうね。
今までは匿名の第三者から提供された精子を使っている病院は有ったのです。
日本では慶応病院などの一部の病院だけでですが。
どうせなら知らないドナーがいいのか、
知っているお爺ちゃんがいいのか。
でもお嫁さんにしてみたら、義父の精子を貰うなんて、ちょっと気が引けませんでしょうか。
また新しい問題が定義されたものですね。

実はタマル産のタマルというのは女性の名で、
聖書にはマリアのように何回も出て来る名前です。
もっともマリアの先祖がタマルという女性です。
そのタマルはユダおじいさんの息子と結婚するのですが、
息子が死んでしまって、血統を残せない。
それで、弟と再婚するのです。
むかしはそうしたそうですよ。もちろん血統を残すためです。
その弟も死んでしまいます。
三男と結婚すればいいのですが、三男が嫌がったのですよ。
自分も死ぬのではないかとね。

タマルは娼婦に化けて、義父ユダとの間に子供を得るのです。
そうしないと血統が残せないからですよ。
ですがその行為は、当時は石で打つ死刑に値する行為でした。
それでもタマルは自分の生命よりも、血統の方を重要視したのです。
おかげで、その血統からイエスキリストが生まれてくるのです。
現代の女性になら、笑い飛ばされそうですね。
ですが、タマル産のタマルは、ここから来ているのですよ。

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昨日予告していたように、夜中に１人生まれましたよ。

ミシェル・オダンに憧れて

神戸市北区の芽那（めいな）ちゃん、６月２１日生まれ。
「思いやりのある、優しい子に育ってほしいです。
お料理がおいし過ぎて、切迫早産の入院中、かなり太ってしまいました・・・汗」

そうですか、「めい」ちゃんですね。
私のめいっ子も、めいちゃんです。となりのトトロから来ているのだとか。

さて、最近の女性は、「バース・リボーン」という本を読んだことが無いのでしょうね。
1991年の訳書ですから、日本での出版から２３年になりますしね。
著者はフランス人のミシェル・オダン先生です。
いつも両親学級の時に、そのビデオをお見せしているでしょう？
水中出産のインタビューでは、インタビュアーと一緒になって、
足をプールに浸けているところが印象的です。
いえいえ、それはユーモアでしょう。

よみがえる出産、と言われますが、世界のお産に革命を起こしたの先生の著書ですから。
初めて読んだ時の感想は、感動というよりは、むしろ怒りでしたよ。
自然なお産を目指すのはいいけれど、
お産というのは、そんな甘い話ばかりではないだろうと。
産婦人科の研修医などというものは、いかにお産を安全に終わらせるか、
とそればかり教えられますからね。

ですが、気になっていたのですよ、ずっと。
すると少しづつ、病院で行われる、医療介入だらけのお産に、疑問が湧いて来たのです。
産み方１つをとっても、なぜいちいち分娩台に登らないといけないのかとですね。
産後に、手のひらいっぱいにもらう薬は、本当に必要なものなのかと。
それは会陰切開をするからであって、会陰切開をしなければ必要もないことでしょう。
子宮収縮剤も、絶対に飲まないといけないものなのでしょうか。

そんなことを思って、この１５年、とにかく自然なお産を追求してきました。
師はやはりミシェル・オダン先生だったのです。
毎年日本に来られているというのに、お会いしたことも無いのですけれど。

さらに最近思うのは、その自然な介助さえも、
何もかも必要無いのではないか、ということですね。
よかれと思って、予防的にする処置も、です。
基本的には、お産は見守るだけでいい、と感じるようになってきました。
抽象的で、分かりづらいですね。
お産というのは、３人に２人は、本当に何もしなくても、ツルンと産まれるものですよ。
確かに飛び出して、会陰が切れてしまわないように保護することは必要でしょう。
生まれたての赤ちゃんの、羊水を拭って、体温が下がらないようにもしてあげないと。

ですが、結局はお母さんの産む力、そして産む気力にかかっているものだと思います。
そうすれば、写真のように、満足された笑顔を見ることができるのですね。
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今晩も、これからお産の入院だと、連絡が入りましたからね。

飲んで効く？コラーゲン

お父さん、お疲れさま。
２泊３日で、赤ちゃんが生まれましたね。
実は私もその間、眠れぬ夜だったのです。

ふつう病院では、８時間毎に助産師さんや看護師さんが交代するので、
お産の最初から最後まで、ずっと同じ担当者に看てもらえる、なんていうことは無いでしょう。
確かに、「申し送り」という方法で、経過を繋いでいくのですが、
お産の全体像や、長引いた時の治療方針などを、
総合的に判断していかないといけないことも有りますからね。

自負ばかりでゴメンなさいね。
タマル産では、陣痛の初めから、赤ちゃんが生まれるまで、
ずっと１人の担当者、私のことですが、が診ていきますので、
その後、陣痛がどうなって、お産は何時間くらいかかりそうか、
難産ではないだろうか、などを、ある程度把握することができますからね。
だからタマル産では、世界で一番と言っていいほど、帝王切開が少ないのでしたね。

さて、夏休みに入って、子供さんが居られたりで、忙しいでしょうが、
楽しく過ごされていますか？

金曜日ですから、肌の手入れのお話も致しましょう。

最近、外来を受診された方です。
婦人科の相談で来られたのですが、肌の荒れも気にされていました。
コラーゲンのサプリなどを飲んでいると言われるのです。
広告する方も悪いのですが、コラーゲンを飲んでも美肌効果は有りませんよ。

そもそもコラーゲンと一口に言っても、３０種類ほど種類が有ります。
膜状のものから、紐状のもの、小さな破片状のもの、
ゼラチンのように、ゼリー状のものなどです。
私は天理に居た４年間で、コラーゲンの研究もしていました。
子宮の中の膜は、一番内側の、卵が貼り付くところが、子宮内膜です。
一列に並んだ、その子宮内膜は、コラーゲンIV型の膜状のものに乗っかっているのです。
精子と卵子が出会って、分裂して子宮に入って来た杯盤胞は触手を延ばして、
子宮内膜を剥がしながら、コラーゲンの膜を足場にして貼り付いてくるのですよ。
この過程を電子顕微鏡で撮影して、発表したのです。
発表会場は、出来たばかりの東京ディズニーランド内のホテルでしたけどね。
もちろんファミリーで参加しましたよ。
医師の場合は、出張費も参加費もすべて自前ですからね。
どこかのお役人とは違いますよ。

余談は置いておいて、
コラーゲンはたんぱく質ですから、飲んでも胃や腸で分解されて、
細かなアミノ酸に変わるのですよ。
だからコラーゲンがそのまま、顔に到達して、潤いを保つなんていうことは無いのです。
と、患者さんに説明したのですが、けげんな顔をされていましたよ。
時として、医師の言うことより、雑誌などで見た広告の方を信じられるものです。
ただし、最近の研究では、アミノ酸より少し大きなペプチドという状態で吸収されたものが、
繊維芽細胞を刺激して、自らのコラーゲンの産生を増加させるということは有るようですが。
いずれにしても、飲んだものがそのまま局所で働く、なんていうことはウソですからね。

化粧品に含まれているコラーゲンも、それが皮膚から吸収されて、
肌に張りが出るなんていうことも有りません。
化粧品に使われるのは、そういう目的ではなくて、
ゼリーのように水分を保持するものだから、保湿剤として使っているだけですからね。

なら、結局どうすればいいのか？
ヒアルロン酸という、同じくゼリー状物質を直接、注射器で注射するなら効きます。
あるいはビタミンCなどの小さな分子ならば、
イオン導入によって、ただ塗るよりもたくさん吸収させることができるでしょう。

保険が効く治療も有りますよ。
その方も皮膚のターンオーバーを上げるのだ、と言われていましたが、
それならば、ビタミンC誘導体と言われる、さらに効果の高い塗り薬だって有ります。
皮膚の小さなイボやシミに効果の有る、漢方薬だって有りますよ。
一度、相談してみてくださいな。

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不妊症治療の新しいレジメ

生まれたての赤ちゃんたちです。
お父さんにとっても、お姉ちゃんにとっても、喜び、戸惑いの瞬間です。
こちらにも、その感動が伝わってきますね。

さて、今週は海の日も有りましたから、不妊症の話題を致しましょう。
その中でも排卵誘発剤の使用法の、最新のプロトコールです。
と言っても、最新すぎて、まだ一般的ではないのですよ。
ただ外国では推奨されている治療法なので、ご紹介致しましょう。

埼玉医大の岡垣教授は、飲み薬の排卵誘発剤をあまり奨めておられません。
商品名は「クロミッド錠」などのことです。
理由は、飲み薬では今まで双子や三つ子などの多胎妊娠は少ないと考えられていて、
世間ではまず一番にされる治療であるのですが、
症例数が多いために、多くの多胎はこのクロミッド投与周期に多いためです。
漠然と投与すると、子宮内膜が薄くなって、かえって妊娠しにくくなることや、
子宮頸管粘液も減少することも有るからです。

だからクロミッド療法はこれまでと違って、とばしてもいい治療ということです。
今まで受けられた方は多いでしょう？
この薬で妊娠された方も実際、多いのです。

それで、今奨められてきているのは、
hMG-HCG療法なのです。ゴナドトロピン療法とも言います。
簡単には、注射による排卵誘発剤のことです。
ただ、クロミッドをやめて、注射ばかりになれば、
それもまた新しい多胎の問題が出て来る可能性は有ると思いますが。
いずれにしても、１６ミリ以上の卵胞が４個以上になれば、
その周期はキャンセルする必要が有ります。

原因不名の不妊症に対するRay Aのプロトコールを説明してみましょう。
年齢によって治療を分けます。
３５歳未満なら、２年はタイミングを合わせるだけでいいのです。
２年経ってもできなければ、いきなり注射の排卵誘発剤と人工授精を６クールします。
初めからドンと治療するのです。なので、確率を上げる人工授精も併用するというのです。
６クール治療しても妊娠しなければ、体外受精に回ります。

３５歳から３９歳の場合は、不妊期間が無くても、
いきなり注射と人工授精を６クールしてもいいのです。
１年以上タイミングを合わせた場合は、保存的治療は４クールまでにして、
それ以後は体外受精です。

４０歳以上なら、直ぐに。保存的治療は２クールまでにして、体外受精を奨めます。

すごく過激な治療ですが、
結婚年齢がみるみる上がっている現在においては、
このレジメに従っていくことも賢明です。
タマル産でも、一足先に、この治療レジメに変更していくことと致しましょう。
もちろん、希望により、ゆっくりと、といった治療も選択できます。

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夜中のうちに日本の人口が１人、増えそうですから。