避妊目的でないピル

若い女性の間では、最近ピルを飲まれる方が増えているように思います。
もしくは知らず知らずのうちにピルを飲んでいる方も居られるのでしょう。

というのは、タマル産には３種類のピルを置いています。
ピルの種類というのは簡単に言うと１相性、２相性、３相性というのがあります。
１相性というのは１ヶ月に２１錠の薬の薬を飲んで１週間、休薬するのですが、
その２１錠の薬がすべて同じ、という薬のことです。
３相性なら１週間ずつ違う薬を３週間飲んで、１週間休むというものです。

タマル産には１相性が２タイプと、３相性が１タイプあるのです。
なぜ１相性のピルが２タイプもあるのかと言うと、
適応症が違うのです。
１つのタイプは避妊の目的で、
もう１つのタイプは子宮内膜症による月経困難に対して。
知らず知らずに、というのはこのことです。
実はこの避妊目的以外のピルが一番多いのです。

ついでに言うとこの１相性のピルですが、「にきび」にもよく利きます。
アメリカではにきびに標準治療ですが、日本では適応外の使い方です。
にきびに利くのは１相性だからというわけではなく、
入っている黄体ホルモンの種類によるのです。
が、経験から来ているといってもよいでしょう。

３相性の方がより自然に近いとか、出血しにくい、というメリットもあるので、
どちらが良いとは一概には言えません。

一般的なことをお教えしましょうか。
どんな薬でも副作用が出る方が居られるのですが、
これを知られない方が多いのにはびっくりします。
失礼な言い方ですみません。
ですがたいていの薬は数％などの割合で副作用が出ます。
風邪薬だって、便秘の薬だってそうなのです。

そんな中でピルというのはステロイド骨格という形をしています。
いわゆるステロイドホルモンなんですね。
皮膚科で嫌われるあのステロイドですか？
そうです、効果は大きいのですが、使い方には注意が必要なのです。

脳卒中になる確率が高まると聞きましたか？
確かに統計をとればそうなるでしょう。
ですが、かなり低い確率です。飲んでいなくてもなることはあります。

タバコを吸う人は飲めないのですか？
３５歳以上で１日に１５本以上吸う人はピルを飲めません。

世の中には必要悪というものはけっこうあって、
必ずしもピルを飲むのはいいとは言えませんが、
もしくは昔の日本人からすれば受け入れがたいことかもしれませんが、
中絶をする人が減ったという効果は確かにあったのではないでしょうか。

フェイスブックはこちらhttp://www.facebook.com/tamarclinic

今日の写真は先日タマル産に顔を見せてくださったお母さんと赤ちゃんです。
やっと首が座って、笑ってくれるようになりましたね。