タマルさんはナツメヤシ

タマルは女性の名。ナツメヤシの意味で多産を象徴。聖書には約束の地カナンは、蜜(ナツメヤシ)と乳(ヤギ)の流れる地とある。

誰がバイアグラを買うのでしょう?

2013-02-27 20:40:53 | 婦人科

みなさんたくさんの年賀状ありがとうございました。
今年頂いた年賀状のご紹介もこれで終了です。
なるべく返事は出すようにしていますので、来年もまた大きくなられた赤ちゃんの写真を送ってくださいね。

水曜日は婦人科の話題にいたしましょう。
書きながら何にしようかと、いつも考えています。
リクエストしてくださってもけっこうですよ。

最近の記事からです。
夫より妻の方が収入が多いと、インポテンツになるというのです。
そんなこと、どうやって調べるのでしょう?
アメリカの薬の販売の統計を調べたようです。
バイアグラという薬、日本では思ったほど売れているようには思えませんが、
男性にとっては、欲しいものかもしれません。
それでも日本では男性は飲むのにも抵抗があるように思われます。
むしろ奥さんが、ご主人に飲ませるためにと、タマル産でも買われて行くことがありますが、
それも滅多には有りません。

このバイアグラという薬を買った人の収入を、どうやって調べたのかは分かりませんが、
ご主人の方が収入が低いと、たくさんバイアグラを買うようです。
だから奥さんの立場が強いほど、夫婦生活に支障があるということのようです。

真意はどうであれ、おもしろい研究でしょう?
でもそこには他の要素も有るように思われます。
単にご主人が卑下しているのではなく、
奥さんの収入が高い、イコール奥さんの労働時間が長い、
或は、奥さんが責任の重い仕事をしている、とは考えられないでしょうか。

本来、女性は家庭を守るもの、などと言えば、古い考えと思われるでしょう。
ですが、ご主人を大黒柱と見なせないようでは、
その人との子を妊娠したいと思えないのではないかしら。
もしくは子供を持ったとしても、仕事優先では家庭が崩壊するなんていうことも有るのかな。

3月にまた保健所の会合で、性教育の勉強会が有るのですが、
男女共同参画社会や、性教育のピアツーピアなどの会合のようです。
最近の小学校では女の子も男の子も「さん」で呼ぶなどの男女の違いを無視する教育、
男女別姓はなんとか食い止められそうですが、
とにかく家庭を崩壊させるような事業が目白押しです。

子供は家庭環境が幸せであってこそ、心が育つというもの、
家庭に母親が居なければ、それはもう家庭とは言えませんね。
もちろんすぐに離婚して、お父さんが居ないのもどうでしょう。
両親もなく、ゲーム機やケイタイに育てられた子の行く末は、さて。

でもインポテンツや精子の減少など、
本当の原因は私たちの身の回りの環境の変化に有るようです。
最近、お隣の中国も癌が発生しやすい工業地域の存在を認めたように、
世界中で、化学物質と精子減少症との関連が言われていますから、
単に奥さんの家庭での権力が大きくなったから、とばかりも言えませんね。
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今日も2人産まれていますが、また明日のご報告で。

もちつもたれつ

2013-02-26 20:31:11 | 不妊症

写真は今年頂いた年賀状の続きなのです。
一番上の写真の女性は、20年以上前に赤ちゃんだったのですが、
こうして毎年、その子のお母さんから年賀状を頂きます。
お母さんが産まれた頃に、その女の子がそっくりですから、忘れようもないですね。

さて今日は火曜日ですから、不妊症のお話を。
昨日から不妊外来で3人も妊娠反応が陽性に出たので、こういう日は嬉しいのですよ。
ですが、これから胎のうが見えて、胎児も見えれば、初めて正常妊娠と言えますから、
まだ2週間ほど判定までにかかります。
そう、2週間も月経が遅れると、つわりも出てきますから、
普通はその頃に病院を受診すればちょうど正常か異常かが分かるのです。

医師の道は研究職と臨床職の2つに分かれているのは、ご存知の方は少ないでしょうか。
臨床の基礎研究をして、医学の発展に貢献する道と、
既存の医学を臨床に活かす道です。もっとも臨床から新しい発見もでてくるのですが。

先ほどの女の子が生まれた頃は、天理よろづ相談所病院で、
夜中や早朝に、主にマウスを使って着床の研究をしていました。
4年間、来る日も来る日も、マウスの妊娠子宮を電子顕微鏡で観察するのです。
そこで分かったことは、受精卵が分割して、胚と呼ばれる段階になると、
子宮の中の子宮内膜という膜のさらに一番上の層の基底膜という膜を
剥がすようにして、着床していくことでした。
形態学的には、子宮の側でなく、胚(赤ちゃん)側がイニシアティブをとっていたのです。

さらにその後、京大病院でも引き続いて、今度は人間の子宮内膜の研究をすることになったのです。
今度は胚側でなく、子宮側から着床のメカニズムを探ることでした。
女性ホルモンや、基礎ホルモンとしての男性ホルモンの役割、
そしてホルモンによって誘導されたサイトカインが子宮内膜を厚くさせ、
妊娠しやすい状態にしているという基礎的な研究でした。
それもずいぶんと前のことになりましたが、その分野に関して
昨年、ロンドンのワーウィック大学から興味深い論文が発表されました。
胚が子宮に着床することができるのは、ほんの数日だけだというのは常識です。
ですが、この着床できる期間が長い人が居るのです。
そうすると質の悪い胚も着床できてしまうものですから、
習慣性流産になる、というのです。

着床できる期間が長い原因は、どうもインターロイキン33の障害が原因らしいということ。
これを薬として開発すれば質のいい胚だけが着床して、
無駄な流産を繰り返すことを防げるのではないか、というのですね。

不妊症の治療はここ10年、20年で劇的に進歩していますから、
不育症の治療も期待できそうですね。
解釈としては、形態的には胚が子宮を侵していくのですが、
それを子宮側も制御していたということです。
それはもちろん女性ホルモンだけでなく男性ホルモンも関与し、
さらにその下位で、サイトカインやインターロイキンが現場を制御しているということです。

「もちつもたれつ」ということかな。

私的には、20年来のなぞなぞが解けて、何か頭の中がすっきりした感じです。
今日はタマル産の不妊外来のページを引用しておきましょう。
http://www.tamar.jp/pg73.html


お産のネットワークは機能しているか

2013-02-25 20:43:57 | 産科

2月の前半に生まれたこの赤ちゃんたちも、すでに退院してしまったので、
病棟が少し寂しくなってしまいました。

そんな忙しかった中、先週は患者さんを神戸市の神戸市立医療センター神戸中央市民病院まで、救急車で搬送することが有りました。
妊娠31週での前期破水です。
突然生じはするのですが、何事にも原因は有るものです。
それが証明できるかどうか、だけのことなのです。

ところで、今、兵庫県の母子ネットワークがどうなっているか、お話しましょう。
タマル産が氷上郡の柏原町で開業したのが1999年のことです。
この時は兵庫県立柏原病院も今の倍くらいの先生が居られて、
異常事態があると柏原の産婦人科の先生方にはよく助けていただいたものです。
ただ、その頃は小児科の先生もたくさん居られたのですが、
タマル産は新参者でしたから、小児科だけは受け入れていただけませんでした。
その先生も今では偉くなられているようですが。

その頃はまだ柏原日赤病院にも産婦人科が有りましたし、小児科も有りました。
そこでもっぱら小児科受診が必要な新生児は、日赤病院で診ていただいていました。
でもその先生も開業され、産婦人科の院長も病院を見捨てて、遠くに行かれましたからね。

ということで、現在の丹波市では、タマル産はあまり必要とされていなかったようです。
ちょうどその頃、篠山市では丸尾先生がお産をやめられ、
その後に三田市の坂井先生もお産をやめられましたから、
心機一転、篠山市に移転してきたわけです。必要は発明の母ですからね。

ですがこの頃から時代は大きく変わっていきます。
まず日赤でのお産はなくなり、次いで県立柏原病院の先生も退職されました。
兵庫県全体でも数人しか居ない産婦人科医の病院は閉められ、
大きな病院だけに集約されていったのです。
なぜそんなことが起こったのかは長々とした話になるので、
皆さんが教えて欲しいよ、ということで有ればまたの機会に。

それで今の現状です。
お産で今や生命を落とすなんていうことは考えられませんね。
10万人お産しても、1人ぐらいしか生命を落としません。
世界一安全となってしまいました。
ですが、これからはそんな時代ではなくなっていくことでしょう。
レンボー議員が、世界一でないとダメですか、と言われたように、
何でも世界一を目指す必要はなくなるでしょう。

仮に丹波で夜中に緊急で、お産に輸血が必要となったとしましょう。
お産というのはいつ何が起こるかわかりません。
さらに輸血するには麻酔科の医師も必要です。
血液を適合するかどうか検査する検査技師も必要です。
もちろん手術となれば産婦人科医も2人以上、看護師もたくさん必要になります。
これだけの人数をさっと集められる病院は、もう兵庫県の中北部には有りません。

済生会兵庫県病院や三田市民病院、アドベンチスト病院などがアクセスがいいのですが、
これらの病院では対応できません。
結局、阪神間の神戸大学か、こども病院か、先の神戸中央市民病院くらいです。
これらが最後の砦なのですが、どうも最近では最後の砦にもなれないようで、
受け入れてもらえないこともしばしばです。
そう、これからは異常なお産は、命取りになるかもしれない時代が来ているのですよ。

とあまり怖がらせてはいけませんね。
小野市と三木市は今度共同で新しい病院になるのですね。
ですがその前に、小野市民病院の医師は半分が退職してしまったのですね。
中北部の医療圏が壊れると、そこに住む若い人たちも逃げ出すでしょう。
さて、どう食い止めていけばいいのでしょか。

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ホウレイ線は気になりますか

2013-02-22 20:49:52 | 美容医療


写真のモデルのこの方、一番下の子をタマル産でお産されています。
大きくなったその子にホウレイ線のことを指摘されたそうです。 

子供が大きくなれば、母の手を見て、その年輪に涙する日が来るのでしょうが、
最近の子は、もっとざっくばらんなのかもしれません。
お母さんとは友達感覚。
ですから気になるところをつかれるのでしょう。

両側のホウレイ線にヒアルロン酸を1ミリリットルずつ、注入しています。
上の写真が注入前で、下の写真が注入後です。
ホウレイ線が浅くなっているのがお分かりになられますでしょうか?
正確には歯並びの関係で左右のホウレイ線の形が違うので、
左側の方に少し多めに注入しています。

方法は、口の左右のホウレイ線の下端に麻酔の注射をします。
お産の時と違って細い針で注射するので、痛くありません。
そこに採血する時の、1回り太い針を刺して穴を開けます。
そこから細く長いストローのような管を挿入して、
引きながら、ヒアルロン酸を注入するのです。

動画はこちらhttp://www.facebook.com/photo.php?v=418646561556167&set=vb.282195655231670&type=2&theater

フェイスブックを覗いてくださいな。
フェイスブックにはアクティヴバースセンターと、
美容皮膚科と、個人のページの3つに分かれていますから、迷わないようにしてください。

ところでヒアルロン酸とは、もともと皮膚にある物質なので、
注入してもアレルギー反応が起こりにくいのが特徴です。
作用は水分保持なのです。
たった1ミリリットル注入しただけでも、それ以上に水分を吸収します。
なので数日は少し腫れぼったくなりますが、1週間もすれば落ち着いてきます。

よく注射後に内出血して、ぶつけた時の打ち身のアザみたいになることが有りますが、
先の丸まったロングカテーテル針に変えてからは、内出血も起こりにくくなっています。
なので、処置後すぐから、改善効果が得られます。

女性の顔が老けたな、と感じるのは目尻のシワとほうれい線、
それに目の下のクマですね。
そのうちヒアルロン酸が最も得意とするのが、このホウレイ線なのです。
一度お試しあれ。

STDなんてキライ

2013-02-20 20:33:58 | 婦人科
水曜日は婦人科の話題です。

STDはSexual Transmitted Diseaseの略です。
訳すと性感染症。
先週に引き続いてなのですが、何も病気を患った方を責めるのではありませんよ。
ただ病気にならないように、知識をお知らせしているのです。

例えば以前、尼崎の兵庫県立塚口病院に勤務していましたから、
尼崎市の情報にも通じています。
そこのあるご夫婦はずっと以前からアフリカに学校建設の援助に行かれています。
決してこの方たちは裕福ではないのですよ。
自分で働いて貯めたお金で、NGOの奉仕団として行かれているのです。

ただレンガを積んで建物を作るのが目的ではありません。
そこで洋裁やお土産品を作るのを指導されています。
物をあげるのではなく、仕事を教えてあげるのですね。自活するために。

アフリカは先日の事件でたいへんな所だと分かられたでしょうが、
ルワンダという中央アフリカの国では、ツチ族とフツ族の争いがあったのです。
映画、「ホテルルワンダ」はタマル産の隣のツタヤさんでも借りれますし、
書籍では「生かされて」という本を読めば人生観が変わるでしょう。おすすめです。

話がまたそれましたが、アフリカで仕事を教えるのとは別に、
エイズの予防教育もされています。
それほどエイズによる死亡率が高いということですね。
それで、エイズの教育って、どうすると思われますか?
答えは簡単。
一夫一婦制を教えてあげることなんです。

話は元に戻って、日本でもこの一夫一婦制を教えてあげれば良いのです。
え?そうなってるって?
そんなことはないのですよ。
それは形骸化してしまっているのです。
結婚前に純潔を守るように教えていますか?
結婚後には不倫をしていませんね?

でもなかなか若い時には分からないのです。
そこで、STDを自分で検査できるように、スマホ用のホームページを作りました。
若い子や、婦人科に行くのは恥ずかしいという人のために、
匿名でも検査を受けられるようにしました。
はっきり言って、費用も病院に行くより安いです。
もちろんタマル産に来てくださった方が、いろんな発見があるのですが。

以前は妊娠反応だって、病院でしていたものですが、
今は皆さん、自分で妊娠反応をして、陽性になったら行くでしょう?
もうそんな時代だと感じ、ホームページを作ったのです。
調べてみましたが、完全に匿名で、住所も名前もメールアドレスも登録しないのは、
日本ではタマル産が初めてではないでしょうか?
先週、自分で作るのに1週間もかかってしまいました。自信作です。
是非、スマホから検索してください。

STDなんてキライ
http://www.stdkirai.mobi