タマルさんはナツメヤシ

タマルは女性の名。ナツメヤシの意味で多産を象徴。聖書には約束の地カナンは、蜜(ナツメヤシ)と乳(ヤギ)の流れる地とある。

薄毛対策始めます

2017-11-29 21:19:14 | 美容医療

一番上の写真は、大阪市中央区の歩香(あゆか)ちゃん、11月22日生まれ。
「これからの人生を焦らず、ゆっくりと歩いていってください。
2人目だったのでうが、思っていた以上にすぐに出てきてくれたなと思いました。
次も変わらず、家族と一緒にお産したいです。」

そうですね、タマル産の良いところは、家族で一緒にお産できることだと思っています。
LDRという陣痛室も分娩室も一緒になった部屋で、
しかもお産の時に別室に移動するのではなく、そのまま家族とともにお産できるのですからね。

それともう1つ、気づいておられるかどうか分かりませんが、
視線のレベルが一緒、というのも有るのですよ。
医師や看護師に分娩台で上から覗かれるのではなく、同じ高さの視線で分娩に挑めるのです。
これはリラックスして産むことにつながるのですからね。

さて、今日の話題は、もうすぐ始まる「スマホ通院」の予習です。
連日、準備にかなりの時間をかけています。
1つは、ホームページをまた作り直している最中なのです。
12月の半ばを目標に、まったく新しいホームページにリニューアル予定です。

先月、厚生省の発表で、今までは規制になっていなかった医療機関のホームページが、
検閲されることになったのですよね。
しかも一般の人に検閲させるのですよ。
ガイドラインに沿っていないホームページを見つけたら、
医療広告ネットパトロールというのに通報する、というシステムを作ったのですからね。
恐ろしい監視世界になりましたね。

規制の対象は、術前術後の写真を載せてはいけないとか、
医療成績を載せてはいけないとかです。
タマル産で言えば、帝王世界率が世界的に見ても低いだとか、不妊治療の成績が良いよ、などと謳うことは、
ちょっと引っかかるようにも思うのですよ。
ですから、そんなことは一切、省くことにしました。
地図とか、電話番号だけで良いよね、と思うわけです。

それとスマホ通院、の開設でしたね。
保険診療でもスマホで再診できるというのは、さてどこまで便利かどうか分かりませんが、
試してみることにしましたよ。

ですがメインは、自由診療でしょうね。
ピルの処方やアフターピルの処方です。
アフターピルなんて、本当に遠方から来院されますからね。
それはタマル産が日曜日も診療しているからでしょう。
それでも診察時間内に来院できない方も居られます。
ですから、とりあえず診察時間内に初診をスマホで済ませる。
そして、24時間いつでも構いませんから、アフターピルを取りに来院する、という段取りです。
こちらはちょっと便利かもしれませんね。

せっかくのスマホ通院ですから、さらに新しいメニューも考えてみました。
更年期から老年期にかけての、女性の「薄毛対策」です。
美容皮膚科の1つのメニューとして入れることにしました。
シミやホクロならクリニックを受診しないといけないでしょうが、
薄毛対策の内服薬と塗り薬なら、わざわざ受診しなくても、家に郵便で届くと便利ですよね。

女性の薄毛の特徴は、「びまん性脱毛」と言って、頭皮全体に生じるタイプが主流です。
女性の40%が発症すると言われていますよ。
産後や授乳後にも多いでしょう。
更年期ごろからもひどくなりますね。
びまん性脱毛の薬は、爪の変化にも効果が有ります。

これに対して男性型脱毛は少し違うのですよ。
頭頂部やおでこから脱毛しますからね。
塗り薬と飲み薬は、女性用のものとかなり違うのです。
どちらも有りますが、飲み薬には保険適応も有ります。

12月中頃からの開始予定なので、スマホ診療を始めるきっかけ、としてくだされば幸いです。

世界の言葉でありがとう、こんにちは

2017-11-27 20:47:48 | つれづれ
今年もやります、世界地図のカレンダーの配布です。
世界の言葉で、「こんにちは」「ありがとう」を覚えられます。

今日、2組の母子が退院されましたが、うち1組はベトナム人のご夫婦です。
日本語を覚えるのが早いですね。
母子手帳にも、ベトナム語のものも有るのですよ。
最後のページには、対訳が載っているのですが、こちらが指差すより先に覚えてしまわれますからね。

たとえばベトナム語では、「こんにちは」は「シンチャオ」、「ありがとう」は「カム オン」です。
丹波地方では、白人に出会うことは少なくて、ベトナムやタイ、フィリピン、ブラジルの人が多いですものね。
もちろん韓国や中国の人が一番多いのでしょうが、じょうず過ぎて分かりませんからね。

以前、中国の女性にある処置をしてあげたのが、非常に喜ばれて、
中国に旅行に行った時は、ぜひ家に寄ってくれ、と本気で言われましたよ。
あるいは大学の研究室で、指導したことのある台湾の先生からは、
毎年クリスマスカードが届きます。
今はニュージーランドで年の半分を過ごされているのですが、よく誘われるのです。

ということで、あいさつくらい、いろんな国の言葉でできたなら、人生が楽しくなることでしょう。
ちなみに、この世界地図ですが、私と同じ教会所属の、四国の社長さんが作られていて、
広告の収益を使って、タイの田舎に井戸を掘りに行かれているのですよ。
私も単に広告を出しているのではなくて、小さなボランティア活動をしている気分なのです。

12月に一斉に、みなさんにお配りしますから、楽しみにしておいてくださいよ。
診察が無くても、窓口に取りに来てくだされば良いですからね。
友達や知人にあげたいと言われるなら、どうぞ、何部でもお持ち帰りください。
先着300名です。

さっきニュースを見ていたら、
高校生たちが、卒業生の体育館シューズを洗って、外国に贈っているのだそうです。
もったいない、という考えからなのでしょう。
水を差すわけではないのですが、よほど綺麗なものだけにされておいた方が良いでしょう。
震災の時などもそうですが、自分で喜べないようなものは贈らない方が良いのです。
相手は乞食ではないのですよ。

ある宝塚在住の女性で、中東のキャンプに物資を届けておられるボランティア女性が居られるのですが、
自分の家には日本中から送られてくるゴミのような服でいっぱいになってしまって、住む場所が無くなったのだそうです。
人に喜んでもらえるような良い品物でないと、これ以上送って欲しくないと言われていました。

ボランティアって、ちょっと難しい面も有りますが、
上から目線ではなく、仲間目線で見られたら、良いのかもしれませんよ。
そうそう、タマル産では、レジの横で「オギャー献金」もしていただいていますね。
これは日本の、親の無い子たちに届けられるのですよ。

さあ、今晩もお産で忙しくなりそうなので、今日はこのへんで。

11月はSIDS対策月間です

2017-11-24 21:31:03 | 産科
いよいよクリスマスまで1ヶ月ですね。
今日、タマル産にも、ツリーを飾ってみました。
夜診に来られると、なお幻想的ですよ。

勤労感謝の日は、お父さんに感謝しましたか?
今は女性も働く時代ですから、お母さんも感謝してもらいましたか?

私は、3日がかりのお産を担当していました。
2泊3日の間、初めてのお産の妊婦さんに寄り添っていたのです。
赤ちゃんが大きくて、しかもへその緒が首に巻いていて、
さらには妊娠高血圧で、陣痛促進剤の使用も注意する必要が有りました。
はっきり言って、他院では帝王切開になっていたことでしょう。
久しぶりに会陰切開はしましたが、無事に元気に生まれてくれましたよ。

最近のニュースの論調は、クリニックでのお産はリスクが高く、
センター病院では医師の数が多いのでリスクが低いといったものです。
けれど、そもそも同じお産でも、クリニックで産むと帝王切開自体が少なくなります。
ですからクリニックでのお産は、元来のリスクそのものが小さくなるのですよ。
緊急帝王切開では、母体死亡率が10倍も高いですからね。

だいたいお産で生命を落とすなんて、日本では世界一低くて、1万人に1人以下です。
あまり心配ばかりしていると、かえって危険な目に会ってしまうのです。

さて今日は、重い話題ですが、SIDSのお話をしましょう。
SIDSとは乳幼児突然死症候群のことです。
毎年11月は、SIDS対策月間だからです。

まず定義ですが、それまでの健康状態および既往症からその死亡が予測できず、
しかも死亡状況調査および解剖検査によってもその原因が同定されない、
原則として1歳未満の児に突然の死をもたらした症候群です。

6千から7千人に1人という統計です。
私も開業してからそれに近い赤ちゃんを取り上げてきたので、
ちょうど1人、そういう経験をしました。

かなり以前になりますが、5人目の赤ちゃんを生まれたお母さんだったと思います。
身の回りのことがあまりできないのですよ。
整頓するとかがです。
積極的に5人産むお母さんも居られますが、
なんとなくたくさん産んでしまうお母さんも居られます。
後者の方だったのですね。
市の保健師さんも家庭訪問されていて、普段の状況は把握されていたのですけれどね。

お布団の中で亡くなっていたのです。
うつぶせ寝だったかどうかは把握していません。
うつぶせ寝の方が、SIDSの発生率はずっと高いのです。
定義では原因不明の場合となっていますが、
うつぶせ寝と関係するということは、原因も予想できるということかもしれませんね。

もちろんお母さんに悪意は無いのです。
ですが、心に傷を負ってしまいますよね。
こういう場合は、解剖をすすめることになっています。
SIDSの場合は、警察への届出も要りますし、法医解剖になることもあれば、
なんらかの病気の疑いがあれば、病理解剖になります。

SIDSを疑えば、厚生労働省のSIDS研究班のホームページに、
問診チェックリストというのが掲載されています。
これは、誰かに原因を求めるという類のものではありません。
医学的に、SIDSの赤ちゃんを減らすための取り組みです。

現に、研究成果により、うつぶせ寝がダメだということがはっきりしたので、
小さい子は、病院や保育園でもうつぶせ寝にはしなくなったと思いますよ。
少しでも原因を取り除いて、こどもの事故を防ぐことが目的なのです。

施設ごとの分娩数の推移

2017-11-22 21:05:54 | つれづれ
丹波市氷上町の陽奏(はるか)ちゃん、10月18日生まれ。
「太陽のように温かく、周囲を和ませる、優しくて芯の強い子に育ってください。
お産は怖かったですが、元気な産声が聞けたら、全部帳消しになりました。
ささいな事でも丁寧に対応していただけて、嬉しかったです。」

タマル産で、2人目のお産でしたね。
最近はニュースの影響なども有って、お産が怖いと思われる女性が増えているように思います。
ですが、お産なんてたいしたことないよ、と思っている女性の方が、楽に産めたりするものなのですよ。

そろそろみなさんの家庭でも、受験生が居たりしますか?
我が家でも、5番目の子がやっと受験も終了したので、ホッとしていますよ。
最近は、AO、推薦、それも複数の推薦、そしてセンターやら後期試験など、
1年中試験が有るのですね。
さらにこれからは英検なんかも必要になるのでしょう?

そして最近は東大、京大より医学部熱、なども有りますね。
私が言うのも何ですが、仕事として安定している、などという基準で選択しては痛い目に会います。
確かに理系で、地元に残りたいとなれば、良いと思うのですよ。
理系なら卒業しても、どうしても都会に出ていってしまいますからね。

文系なら銀行員や公務員になれば、地元に帰れるのでしょうが、
これから銀行はたいへんそうですしね。
学校の先生も、常勤になれずに、ストレスも高いようですね。
教育学部に行ったうちの娘は、大学の先生が教師にはなるな、と指導されているようです。

何が言いたいかと言うと、お医者さんが自分の子供に対して医師という職業を勧めるか、
という質問で、アメリカでは57.1%が勧めるのに対して、
日本では42.2%と、半分にも満たなかったそうです。

さもありなん。
我が家でも、とりあえず1人は医学部に行ってもらいましたが、
他の子は海外に出したり、好きな道に行かせました。
苦労するのは自分だけで良い、という思いからですね。

こんなことを言っては避難されそうですが、
女医さんにだけはなって欲しくないのですよ。
それは、子孫が途絶えてしまう確率が高いからです。
同窓生たちを見ていると、そう確信してしまいますからね。
これは差別発言でしたか。

思えば私たちの青春時代は楽しかったですよ。
それほど熱心に勉強しなくても、
人に奉仕する職業に憧れていれば、何浪してでも入学したものです。
むしろその方が哲学者になれるのですよ。
最近の、患者さんを診ずに画面を見るだけの医者だと、揶揄されるのとは違うのです。

たいていは高校や大学で運動部に入る学生は、外科系等に行きます。
帰宅部の学生は、内科系等に行きますね。
産婦人科は外科系の1つなのですよ。
私も高校は陸上部、大学は運動部を2つかけもちしたりしていましたね。
そうです、産婦人科に行くのは、勉強嫌いな学生です!

ところで、分娩を取り扱う診療所の数は、2006年が1,818で、
2017年は1,350施設と、この11年で26%減少しています。
それでもこの間の分娩を取り扱う診療所の分娩数は、
7%しか減っていないのですね。
分娩の半分は診療所なのにです。
そして診療所で仕事する産婦人科医数は、この間11%減少しています。

ということは小規模な診療所が減って、
多きめの複数人医師の居る診療所が踏ん張っている、ということになるのでしょうね。

すべてを総合した現実を考察すると、
取り扱い分娩数は、一般病院で減少し、
診療所ではわずかに減少、
周産期センターでは増加し、
診療所と周産期センターへの二極化が進んでいるという現状です。

診療所は古き医師の生き残り、
センターは新しき医師の目指すところ、ということでしょうね。

遠隔診療で三方良し

2017-11-20 21:27:10 | つれづれ
娘が「変なホテル」というホテルに泊まったことがあるのです。
フロントが恐竜だったりね。
ですがけっこう、裏で人間が頑張っているらしいのですよ。
そういう意味では、まだまだオートマチックな世界は遠そうですね。

去年このブログで、遠隔診療のお話をしたことが有ります。
遠隔診療って、まだまだだなと思っていたのですが、
だいぶ普及してきているようで、来年の診療報酬改定では評価されそうな気配です。
そこで、タマル産ではいち早く、年末までに立ち上げる予定です。

https://clinics.medley.life/business
詳しくは、メドレーという会社のホームページをみてください。
今日はショックなのですが、最後まで書き上げた記事が消えてしまって、もう一度最初からです。

まず自由診療と保険診療での使い方の違いから。
自由診療の場合は、助産師外来でも使えそうです。
これならおっぱいの不安や、赤ちゃんの不安などにもお答えできそうでしょ?
画面を見なが、できるのですからね。

美容皮膚科の予約だって、今でもしていますが、
これはせっかくのT-pointが付かないので、今まで通りで良いでしょう。

一番メリットが有るのは、ピルの処方でしょうね。
とくにアフターピルです。
今日もとても遠方から来院されていましたからね。
自由診療の場合は、初診時から、受診されなくても処方ができます。
ネットでアプリをダウンロードして、
問診票を入力して、カードの準備もして、
それから、遠隔診療を申し込みます。
するとタマル産から連絡が入って、遠隔診療開始となるわけです。

薬を取りに来られるのは、いつだって構いません。
24時間いつでもです。
会計はすでに済んでいますからね。
これなら仕事の都合を気にせずに薬を取りに来れますね。

もちろん普通のピルの場合は、薬を送付することだってできます。
緊急避妊薬のアフターピルだけは、緊急を要しますから、取りに来ていただきたいのです。

次に保険診療ですね。
再診で薬だけ欲しい、という方には便利でしょう。
今までは、2週間毎に来院するのがたいへんという声をよく耳にしました。
ですから、薬だけ、あるいは検査の結果だけ、という場合は、遠隔診療でも構いません。
もちろん普通に来院していただいても良いのですよ。

会計のお話をすれば、遠隔診療の場合も3割負担です。
外来管理加算が取れないので、むしろ安くなります。
クリニックとしては、薬の送料もかかるので、
ここは、予約料という形で、一部自費診療がかかります。
ですが、患者さんにとっては、時間の節約、交通費の節約になりますから、
費用もほとんど変わらないので、メリットが大きいですよね。

遠隔診療を開発した企業にとっても、カードの決済料や、システム使用料で利益が出ます。
これがまさに「三方良し」ではないですか。