タマルさんはナツメヤシ

タマルは女性の名。ナツメヤシの意味で多産を象徴。聖書には約束の地カナンは、蜜(ナツメヤシ)と乳(ヤギ)の流れる地とある。

地域のセンター病院って?

2019-05-31 21:26:31 | 産科
三田市の咲舞(さくま)ちゃん、4月27日生まれ。
「元気で素直な子に育ってください。
ウォーターベッド、すごく良かったです。おけげで陣痛が楽に感じました。
皆さん気さくで色々教えて下さり助かりました。」

3人目なのですが、タマル産では初めてのお産でしたね。
赤ちゃんの名前は、5歳のお姉ちゃんが付けてくれたそうですよ。

今日、消防署に行く用事が有ったのですが、
なんと篠山の西松屋が無くなっているではないですか。
赤ちゃん用品が売れなくなっていることに少しショックを覚えましたよ。
ただ単にネットで買っているからでしょうか?

昨日は木曜日で外来はお休みでしたが、夜に済生会兵庫県病院の勉強会に参加してきましたよ。
予定時間を大幅に延長しての、夜遅くまでの会議をなりました。

済生会病院での勉強会は、地域の産婦人科の連携を強化するために、
年に2回開催されています。私は皆勤していますよ。
本来は北摂地域の連携なのですが、丹波県域も特別に仲間に入れてもらっているからです。
それに勉強会に参加して顔見知りになっておかないと、いざという時に紹介しにくいですからね。

発表のテーマは3題有って、1題目は産後の骨折の話題です。
産後に背中が痛い、と思っていたら、なんと脊椎の圧迫骨折だった、ということが時々有るというのです。
原因はお乳をあげるために、お母さんのカルシウムが減ってしまうからですね。
妊娠中から意識してカルシウムを摂るようにしないといけませんね。
タマル産でも最近はサプリメントを勧めていますから、妊婦さんに適したものが窓口で買えますよ。

産後に圧迫骨折すると、お乳からの流出を防ぐために授乳を中止して、
カルシウムを補い、副甲状腺ホルモン剤を使用するのだそうです。
腰や胸にはコルセットを数ヶ月するようですね。入院も長期になるようです。
そうなれば赤ちゃんのお世話どころではないですからね。

次の2題はともに、産後のメンタルのお話でしたよ。
最近とくに産後のうつ病対策が全国的に重視されています。
産婦さんの自殺を防ぐことが第一の目的ですが、
他にも引きこもりになりがちな母子を、地域で支えていくのが目標です。

ところが驚いたことに、神戸市北区ではいまだに褥婦さんの地域医療ネットワークが構築されていないようなのです。遅れていますね。

わが丹波圏域では定期的に会合が開かれており、
参加者も保健所から各市の保健師さんから、行政の担当者、
産婦人科医はもとより精神科の先生方も呼ばれます。
それに妊娠中から、ちょっとうつ病かな、というお母さんには同意を得て、
地域医療担当者に連絡を入れ、産後も定期的に訪問してもらえるのです。
場合によっては助成制度を利用して入院したり、産後ケアを利用できたりしますからね。

みなさんはご存知ないでしょうが、市の職員とタマル産の間では、
密に連絡を文書や電話で取り合っているのですよ。
それが逆に個人情報をさらしたくない、などと反発する人も居られるかもしれませんが。
問題点としては、市の担当者は予算がどうの、と圧力をかけてくるところでしょうかね。
それにしてもネットワークの構築という意味では、丹波圏域も捨てたものではありません。

ただここで感じたのは、「地域医療」という面では、
済生会病院が中心となって神戸市北区から三田市は一体化しているのですが、
丹波篠山市と丹波市が一体となれていないのですよね。
以前はタマル産からの緊急患者さんは、柏原病院で受けてもらえたものです。
ささやま医療センターさんは以前からまったく緊急は受けてもらえません。
丹波篠山市の予算を毎年1億円以上使っているのに緊急を受けられないでは困りますね。
県立の柏原は来月からセンター病院になって、年間さらに何億円もの支援を受けているのでしょう?
それでも最近は急患の受け入れを断ることが多くなってきましたよ。

仕方がないので、済生会病院に依頼することが多くなりました。
済生会も夜中の緊急の輸血ができないので、そんな時は神戸中央市民病院になります。
あるいは今度から神戸大学も緊急受け入れを拡大するそうですからね。
どうか名ばかりのセンター病院にはならないようにお願いしたいものです。

それと、腰痛対策にも、ウォーターベットは有効ではないですか。

***
神様も愛を願い、
愛が大きいので神様も愛の中に入らなければなりません。
そうしてこそ理論に合うのです。
神様も希望をもって願うのが愛なので、
愛は神様より大きいのです。

   レバレンド・ムーン

既往帝王切開の次のお産

2019-05-29 21:28:04 | 産科
写真は、丹波篠山市東吹の大和(やまと)くん、4月23日生まれ。
「おおらかで穏やかでたくましく、思いやりの有る人になってください。
お産は何度も心が折れそうになりましたが、励ましのおかげで無事に産めて良かったです。
まめに訪問してくださって、嬉しかったです。」

初めてのお産でしたよ。
とかく子育ては孤独になりやすいのですが、入院中は甘えてもらえば良いのです。

タマル産ではようやくお産のラッシュが終わり、6月は比較的ゆっくりできそうです。
でもまた7月は予約が多いのですよ。

来週は中学生たちがトライやるで実習に来るのですが、
赤ちゃんが居なかったらどうしよう、と今度は気をもんでいますよ。
まあ、外来の妊婦健診も有りますからね。
いつもは赤ちゃんのお風呂の見学が有るのですが、
看護学生さんのように、人形で練習しないといけないかもしれません。
毎年トライやるに合わせて、消防訓練と、夏季勉強会をしているので、その準備もしなくては。

さて、今日の話題は既往帝王切開後の経膣分娩というテーマでいきましょう。
既往帝王切開とは、前回が帝王切開で、今回はどうやって産もうか、ということです。
と言うのも、今日外来を受診された妊娠初期の方ですが、
前回は他院で帝王切開を受けておられたのですが、今回はどうも経膣分娩をしたいようなのです。
さらに来月の予定日の経産婦さんで、前回はタマル産で帝王切開だったけれど、
今回は経膣分娩予定の方も居られるからです。

世間で帝王切開が多いのは、初回の帝王切開が多いということも有りますが、
既往帝王切開の女性は、次も帝王切開になる確率が高いからです。
100%帝王切開という施設が多くなってきましたね。
ですがこんな時代になったのは、ここ20年ほどのことなのですけれど。

私が勤務してきたのは、京大病院、天理よろづ相談所病院で、
この8年間は基本的に既往帝王切開の経産婦さんも経膣分娩でした。
兵庫県立塚口病院の4年間は再度帝王切開というまったく逆の方針でしたよ。
だからどちらのメリットもデメリットも知っているのです。
さらにはタマル産が開業した頃は、ほとんどが経膣分娩でしたが、
最近は次も帝王切開の方が多くなってきたように思います。
それは私が決めているのではなく、患者さん家族の意向によるのですよ。

医学的な話からしてみましょう。
既往帝王切開の方に再度帝王切開してみると、前回の子宮の傷が薄くなっていることが有ります。
ひどい場合は胎児が透けて見えるくらい薄いことも有るのです。
こういう子宮を、サイレントラプチャーと言うのですよね。
子宮が破裂せずに良かったね、という意味です。
ですがそれは滅多に有ることではないのですよ。

リスクはこの切迫破裂と、実際に破裂することです。
破裂とは傷が避けることで、胎児が子宮から外に飛び出して亡くなってしまうのです。
そうすると出血のためにお母さんも危険になりますから、緊急で輸血しながら手術する必要が有ります。
ただし子宮破裂は何も既往帝王切開のお母さんだけでなく、
まったく手術の既往のないお母さんでも起こることが有りますから、それは運でもあります。
陣痛促進剤やクリステル胎児圧出術で破裂したという事故も報告されていますが、
それらもしょっちゅう起こっているのではないのですよ。

車を運転する人なら分かるかもしれませんが、事故は滅多には起こりません。
ですが必ず一生の間には経験するのです。
それが大事故か軽微な事故かの違いだけです。
だからと言って、運転をやめる人は無いでしょう。

上記は怖いお話をしてみたのですが、そうは言っても既往帝王切開であっても、
次は経膣的にチャレンジすれば、たいていはうまく生まれます。
ただしできれば、前回はさかごなどの予定の帝王切開でなく、
途中までは進行していて何センチか進んでいた場合はより安全です。
一度子宮の出口が柔らかくなったことが有れば、次は半分の時間で進行しますからね。

前のお産と同じ原因が無いことも重要です。
前回は骨盤が狭くてなかなか進行しなかった場合は、今回も厳しいかもしれません。
ただへその緒が巻いていたために生まれなかったのなら、チャレンジしても良いでしょう。
たとえばWHO(世界保健機構)は、既往帝王切開でも、次は経膣分娩を考慮するように指導しています。

それで結局次はどうすれば良いのでしょうか。
妊婦さん自身が、経膣分娩を強く希望しているか、ということが重要なのですよ。
迷われているようなら、やはり帝王切開を選択すべきでしょう。

***
愛は、神様も微動だにできないようにする権威をもっています。
神様も愛には弱いのです。
全能の神様も人間の愛の香りをかぐならば、
満面に笑みを浮かべられるのです。
神様も愛の話を好まれます。

   レバレンド・ムーン

アフターピルはオンラインで解禁すべきか

2019-05-27 21:52:51 | 婦人科
連日暑い日が続きますが、タマル産の噴水の周りは、ハマナスが花盛りです。
前はイングリッシュローズだったのですが、今の流行りは日本の古典バラですからね。
当の天橋立よりも、立派なガーデンとなりましたよ。

5月は連日赤ちゃんが生まれていて、タマル産ではつい先ほども赤ちゃんが生まれ、
中1日途切れたものの、また3日連続で赤ちゃんが生まれました。
こんなに赤ちゃんが生まれるのは、タマル産では最初で最後になるでしょうね。

それで更新が少し遅れてしまいましたが、今日のテーマは避妊薬、いわゆるピルのお話です。
この週末だけでも、緊急避妊薬をもらうために、3組のカップルが来院されました。
タマル産は日曜日も外来を開けていますから、来院しやすいのでしょうね。
最近はカップルで来院されることが多いので、それはそれで良いことでしょう。

ですが、緊急避妊薬って、性交後72時間以内に飲んだとしても、妊娠阻止率は85%くらいしかないのです。
事前に飲むピルや、薬剤を付加した子宮内に入れるリングは、ほぼ100%避妊できるのに対して、
見劣りするでしょう?
先日赤ちゃんを産まれたお母さんも、アフターピルを飲まれた周期だったのですが、妊娠され、
そのまま産まれたのです。
だからアフターピルは完璧な避妊薬ではないのですよ。

アフターピルを1度でも飲む女性は、たいてい再び来院されます。
こうなると計画性が無いのだな、と思ってしまいますよ。
1度、処方した女性には、次からは連日内服する低容量ピルを勧めているのですが聞く耳を持たれません。

最近の話題は、オンライン診療でアフターピルを処方できるようになるらしいというものです。
前回の改定で処方できるようになるはずだったのですが、取りやめられたのです。
それがここにきて、やはり解禁しましょう、ということらしいですよ。
ですがまだまだ厳しい制約付きで始めるようです。
もう1つの話題は、そんなこと言わずに、薬局でOTCとして売りましょう、という話です。
ですがこちらはまだ解禁されないでしょうね。

みなさんはご存知ないでしょうけれど、1999年に日本ではピルが解禁されました。
その後どうなったか分かりますか?
確かに女性の権利は守られたでしょう。良いことも多かったでしょう。
ですが世間では梅毒やエイズ、クラミジアなどの性感染症が著増しているでしょう?
できちゃった婚も無くなったので、子供の数も減ったでしょう?
ピルのおかげでその分、中絶は減っていますか?

今度アフターピルがオンラインで解禁されれば、
良い面よりは安易な処方が増えるのは明らかですね。
いよいよ世も末という時代が来るでしょうね。

もう少し科学的な話もしておきましょうか。
35歳以上でたばこを15本以上吸う女性は、ピルは処方されません。
肥満や高血圧、肝障害、心疾患、なども当然処方されません。
血栓症の確立が上がると言われていますが、
お産で起こる血栓症よりもよほど頻度は低いので、
そこまで心配するなら、赤ちゃんは産まない方が良いでしょう。

結論は、遊びで性行為はしてはいけないのですよ。
本当は結婚してからがベストですが、そうでないなら、そのパートナーと結婚して、赤ちゃんを産んでも良いという覚悟を持ってからが良いのです。
ただしそう思っていても、避妊に失敗すると、アフターピルを飲むように説得されてしまうのですよね。

***
愛の属性は、好きなものだけ愛するというものではありません。
とても低いものをも、
高いもの以上に愛することができるのが真の愛だ、
と定義を下すのは妥当なことです。

   レバレンド・ムーン

人工授精の適応、いくつ言えますか

2019-05-24 21:27:47 | 婦人科
写真は、丹波市春日町の颯汰(そうた)くん、4月15日生まれ。
「花のある、真っすぐな、優しい子になってください。
無事に生まれて来てくれて、良かったです。
みなさん前回同様、優しく対応してださり、安心できました。」

2人とも、最後はウォーターベッドではなく、分娩台での出産になりましたね。
前回お話したように、胎児が元気が無い時は、すぐに処置ができるように分娩台での出産になります。
ですが陣痛の時はウォーターベッドで休めたりするので、産む瞬間ばかりにこだわる必要は有りませんからね。
家族で陣痛を一緒に乗り越えられたなども、LDR(陣痛分娩回復室)のメリットですよ。

前回のブログからさらに進んで、昨日も赤ちゃんが生まれました。
あと数時間生まれなければ、ようやく連続出産日数も途切れそうですよ。
昨日生まれた赤ちゃんも、事前から分かっていたことですが、首にへその緒が2重に巻いていて、
やはり難産でしたよ。
ですが、やはり分娩台での出産になりましたが、無事に生まれてきてくれたことの方が、重要だったのではないでしょうか。
他院でならおそらく、緊急帝王切開になっていたでしょうからね。

そしてタマル産の本日の外来では、不妊治療中の女性が2人、妊娠されましたよ。
1人は初めての人工授精での妊娠でした。
それで今日は人工授精のお話をしてみましょう。
何度かお話しているのですが、違う切り口で。

どうもこの人工授精を体外受精と勘違いされている方は、まだまだ多いようです。
字も違うのですよ。「授」と「受」で違うでしょ?
人工授精は最初の段階でする治療ですが、体外受精は最終段階でする治療ですしね。

人工授精は、ご主人に自宅で採取してもらった精子を、奥さんに代理で持参してもらいます。
その精子を濃縮することで、すべての精子を子宮の中に入れるのです。
原液のままの精子だと、溢れてしまいますからね。

この濃縮する方法は、施設によって多少は違うのですよ。
とくにタマル産の方法は、あまりされていないと思うのです。
他の不妊治療施設では、パーコルという重い液体を使って、遠心機にかけてふるい分け、
その後2、3回洗浄するのが普通です。
これだけで1時間くらいかかるのですよ。
おそらく胚培養士さんがされているのではないでしょうか。

タマル産では特別に、私が調整していますからね。
何せ大学病院で4年、天理よろづ相談所の研究室で4年、基礎研究ばかりしていましたよ。
さらに兵庫県立塚口病院に勤務しながら枚方の石田病院で体外受精の研修をしていましたからね。
ピペット操作はお手の物なのです。

そしてパーコルではなく、より毒性の少ない液体を使用しているのも特徴です。
さらに一番の違いが、精子濃縮キットを使用していることですね。
このキットは特殊な試験管で、沈殿した精子を洗浄しなくても、試験管の先がポキンと折れる仕組みになっているのです。
それだけで洗浄しなくてもよいので時間の短縮にもなりますし、
少しでも精子が流れ出てしまうことを防ぐことができるのです。
だから半分の30分ほどで濃縮できてしまうのです。
この精子の濃縮液を子宮の一番奥まで挿入して、15分ほど休んでいただきます。

それで休む時間も入れて45分ほどで終わるのですよ。
タマル産の不妊外来は午前9時から10時までなのですが、
実は朝の8時から9時は、人工授精をしているのですよ。
早朝から仕事をしていたのですね。
もちろん連日連夜、お産もしているのですけれど。
そしてこの何週間も休みは有りませんからね。
それだけ頑張ると、今日のように良い結果が得られるので、お互いに喜び合えるのですね。

今日、人工授精で妊娠された方は、ご主人の精子がほとんど居なかったことが適応です。
精子って普通は2千万とか3千万匹以上居ると自然に妊娠するものです。
良いご主人では1億匹くらい居るのですよ。
それが数百万匹程度だと、人工授精した方が妊娠しやすいのです。
ただし今回のご主人は、さらに少ない精子でしたが、運良く1回で妊娠されました。
こんなことも有るので、難しいと思ってもやはり何回か人工授精してから、
ダメなら体外受精に進まれた方が良いでしょうね。

それで人工授精の適応ですが、
精子が少ない場合が挙げられます。
他には性交障害と言って、うまく膣内射精ができない場合もです。
他に最近多いのは、奥さんが子宮頸部異形成で子宮頸部を切除してしまった場合で、
粘液が少なくなるのですよね。そんな場合も適応になります。
排卵障害の女性の場合で、クロミッドなどの排卵誘発剤を使用している場合も、粘液が減るので、人工授精と組み合わせる場合が多いです。
ですが、まったく原因不明の場合も、最初にしても良い治療なのですよ。

実はネットにも、教科書にも書いていませんが、人工授精のメリットは、
女性の不感症にも効果が有ることです。
子宮はポンプのような動きをするのですよ。いわゆるオーガズムに達すればです。
膣内の精子を子宮に吸い上げるのですよ。
灯油缶からストーブに灯油を移すようなものですね。
ちょっとこれは恥ずかしくて、公には話さないのですけれどね。
実はこれが一番効果的だと私は思っています。

あと施行する回数ですが、タマル産では35歳までなら6回、
40歳までなら4回、40歳過42歳までなら2回、としています。
それでダメならやはり体外受精を紹介していますよ。
なんと良心的ではないですか。
他の施設はいつまでも患者さんを離さないのではないですか?
そんな施設ばかりですよ。

***
私たちの人体にあるいろいろな器官も、
愛という1つの目的を中心として生まれました。
目は愛を探すために、鼻は愛の香りをかぐために、
耳は愛の声を聞くために生まれました。
私たちが聞く声の中で、聞いても聞いても嫌いでなく、
好きな言葉は「愛する」という言葉です。
すべての存在がみな喜ぶことのできる主題は、愛以外にはありません。
その愛とは、大宇宙が歓迎できる真の愛です。

   レバレンド・ムーン


ソフロロジーのテープをかけていますか

2019-05-22 21:18:04 | 産科
写真は、丹波篠山市東古佐の壮一郎(そういちろう)くん、4月7日生まれ。
「明るく、みんなに愛される人に育ってください。
分娩台ではなく、ウォーターベッドのお産で、とってもリラックスして産めました。
大きなベッドで、主人も一緒に泊まることもでき良かったです。」

2人目のお産でしたが、タマル産では初めてだったのですよね。
施設によってお産の方法って違うのだな、と感じてもらえたでしょうか。

5月は連日、赤ちゃんが生まれていて、今日も昨日も、その前も、
延々と2週間ほどお産が続いています。新記録です。
ですがその中で帝王切開になられた方は1人だけと、すごく少なかったですよ。
帝王切開のお母さんも、2人目なのにさかごでの適応でした。
もちろん経膣分娩でも産めることを説明したのですが、帝王切開を選択されました。
やっぱり帝王切開はしんどかった、とも言われていましたよ。

ちょっと前までは、2人目でのさかごは、たいていの人が経膣的に産んでいたものですが、
時代は変わりましたね。
世界的に帝王切開が増えるのも無理はないのですね。

今朝というか、夜中に生まれた赤ちゃんは、2人目だったのですが、
首にへその緒が2回巻いていて、胎児がしんどいという信号を発していたのです。
いつものように内診で子宮口が早く開大するように手助けしてあげることで、分娩時間を短縮して、
なんとか元気で生まれましたよ。

ウォーターベッドではなく、分娩手術台での出産となりましたけれどね。
横には帝王切開がすぐにできるように準備万端のセットをしてです。
ダブルセットアップと言うのですよ。
お母さんには酸素マスクで酸素を吸っていただきながら、
吸引分娩の準備もしてです。

タマル産の分娩台は、そのままで手術ができるのですよ。
だから緊急での帝王切開が決定したら、すぐにその場で執刀できるのです。
他の病院ではそんなことは無理ですからね。
手術となれば、手術室まで移動してするのですから。
夜中でも、場合によっては麻酔科の先生を呼び出して、
待機の手術室の看護師さんも呼び出すことも有ります。
産婦人科医もたいていは1人居るか居ないかですから、夜中でも2人は呼び出すことでしょう。
こうなると、いくら緊急とは言えども、やはり30分から1時間、もしくはもっと執刀までに時間がかかるでしょうね。

小さい診療所も、それなりに小回りが利く分、有利な面も有るということです。

今週産まれたお母さんで、もう1人、初めての赤ちゃんの出産でしたが、
やはり胎児の首に2回、へその緒が巻いていました。
でもその赤ちゃんは意外にも、スルッと生まれてきましたよ。

そうですね、他にも今日外来で妊婦健診した出産間近の妊婦さんも、
超音波で見ると、首に2回へその緒が巻いていましたよ。
スルッと生まれるか、緊急の帝王切開になりそうかは、事前にはなかなか分かりません。
ですが予想する方法がまったく無いわけではなくて、
妊婦健診の時のノンストレステストという検査を注意深く見ると、予想が付くことも有ります。
あるいは妊娠の早い時期からへその緒が巻いていると、だんだんとへその緒は延びるので、
陣痛が来て赤ちゃんが下がって来ても、影響が少ないのですよ。
逆に妊娠の後期に初めて巻きついた場合や、2周目が巻いた場合、
あるいは3回、4回と巻いた場合は、やはりリスクが高くなりますよ。

それでお母さんにできる対策は、と聞かれれば、家でソフロロジーの音楽を何度もかけて、
リラックスする練習をすれば良いのです。
どんなことが有っても慌てない、といのが一番の対策なのですからね。

***
恵みを受けた人、神様の愛を受けた人は、美しく見えます。
私たちが神様の愛を感じることができる境地に入れば、
すべてのものと通じることができ、超越することができます。
根源的な愛の感情を中心とすれば、
すべてのものをもつことができます。

   レバレンド・ムーン